Apple Watch用のOSであるwatchOSにも、変革が訪れようとしています。先週のWWDC19(世界開発者会議2019)の基調講演で発表された次世代watchOSであるwatchOS 6には、新しいヘルスケア機能アプリが搭載されています。それは、周囲の環境音が大きすぎるときに通知を行う「ノイズ(Noise)」アプリです。
ただApple Watchほどの小さいウェアラブルデバイスには、ほんの小さなマイクしか搭載されておらず、その正確性に疑問を抱くのは自然です。では実際のその正確性については、どうなのでしょう?
「ノイズ」アプリは超優秀、デシベルメーターに匹敵
その結果に、あなたも驚くでしょう。実際の騒音測定器であるデシベルメーターと比べても、Apple Watchは遜色ないほど、よい仕事をしているのです。
「ノイズ」アプリは、Apple Watch着用者が健康な聴覚を維持するのを助けるように設計されています。周囲の騒音レベルを認識し、周囲の騒音が大きすぎると警告を発しますし、リアルタイムで騒音を測定できるのです。
騒音レベルが90db(デシベル)に達すると、あなたの手首に通知が届きます。その時点から聴力が低下し始める可能性があるからです。特に週に4時間以上この音量にさらされる場合は、その可能性が高まります。
Apple Watchが素晴らしい「デシベルメーター」に変身
ソフトウェア開発マネージャのBlake Helms氏が、watchOS 6の「ノイズ」アプリケーションの精度を、実際のデシベルメーターと比較するテストをしました。以下のTwitterに投稿された短い動画でもわかるように、Apple Watchのパフォーマンスはデシベルメーターと一致するという点で素晴らしい仕事をしているのです。
For anyone curious about the accuracy of the #WatchOS6 Noise app, here’s a comparison with a decibel meter this morning. cc @stroughtonsmith @marcoarment pic.twitter.com/aXrK6iF1D7
— Blake Helms (@helmsb) June 16, 2019
この比較で使用されているデシベルメーターに、この目的のために特別に設計された特殊なマイクが実装されていると考えると、Apple Watchの能力はますます驚くべきものだといえるでしょう。
Apple Watchはデシベルメーターほど頻繁にはサンプリングしないので、デシベルメーターはより頻繁にそのデータを更新する点では勝っています。しかし、Apple Watchも一貫した基準で、ほぼ同一のデータを示していますので、ヘルスケア用途としては十分でしょう。
Noiseアプリはあなたが必要とするすべてです(たぶん)
「ノイズアプリの正確さにショックを受けました」とHelms氏はつぶやいています。
「私は、Apple Watchのマイクがどれほど小さいのかを考えると、その期待値は非常に小さなものでした。私は一定の音量トーンでもう少しテストをしましたが、3-5db以内の範囲でかなり一貫しているのです。」
Helms氏は、Apple Watchは120dbでキャップアウトする(測定不能になる)と述べていますが、そこまで極端に騒々しい環境では、誰もが騒音であると気付きますし、それ以上の騒音の音量を測ったところであまり意味はありません。Apple Watchはそれ以下の音量の測定については十分に優れているといえます。
「私は通常、私のデシベルメーターでいくつかの場所の音量をチェックしています」とHelms氏は付け加えています。「私は(これからその測定用に)Apple Watchを使い始めるかもしれません。」
watchOS 6は今秋に登場、「ノイズ」アプリはSeries 4のみ
watchOS 6がこの秋、一般向けに公開されたときに、皆さんはご自身で上で絶賛されている「ノイズ」アプリの実力を試すことができるでしょう。しかしこれは、あなたがApple Watch Series 4を持っている場合に限ります。watchOS 6へのアップデート自体は、初代Apple Watchを除くすべてのモデルと互換性があります。
私のApple Watch Series 2では使えないということですね。。次世代に期待したいですね。
しかし毎日ヘッドフォンやイヤフォンで大音量で音を聴いている人にとっては、あまり「ノイズ」アプリは役に立たないかもしれません。または、ライブハウスやスタジオなどの環境で働く人にとっても。。私もかつてプロのパンクバンドのマネージャーでした。もし当時Apple Watchを持っていたら、常にノイズアプリが通知しまくりになったかもしれません。笑
記事は以上です。
(記事情報元:Cult of Mac)