Apple、iPhone 12から電源アダプタを廃止で861,000トンの貴金属を節約

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Appleが地球環境改善(エコ)に取り組んでいて、Appleの会社や直営店が全て自然由来の発電によって電力が供給されていることは知られていますが、本日Appleが発表した環境改善レポート(Environmental Progress Report)の中に、いくつか面白いデータがでています。

そのうちの1つは標題にもあるとおり、Appleは、昨年リリースされた現行最新のiPhone 12シリーズから、電源アダプタの添付を廃止し、その結果なんと861,000トンもの銅・スズ・亜鉛鉱石を節約したとしています。

iPhone 12 箱
iPhone 12 ProとiPhone 11 Proの箱の比較。電源アダプタがないだけで非常に薄くなりましたね。

更にこのAppleの環境白書では、以下のような注目すべき点が書かれています。

  • デンマークのエスビヤーにあるアップルの風力タービンは、毎年、約20,000世帯に電力を供給するのに十分なエネルギーを生み出しています。
  • Siri、iMessage、iCloudはすべて持続可能なエネルギーで動作しています(サーバのことですね)。
  • Mac miniをApple M1チップに切り替えると、デバイスの使用に必要なエネルギーが削減され、全体的な二酸化炭素排出量が34%削減されました。
  • サプライチェーンにオンラインで導入された再生可能エネルギーは、800万トンを超える炭素排出を回避するのに役立ちました。

Appleはサプライチェーンも含む全体で、本当の意味でのカーボンニュートラルを達成するための取り組みをしていて、その経過及びリサイクルについても環境白書で綴られています。

個人的には電源アダプタの廃止は歓迎すべきことと思います。もう世界の殆どの人がスマートフォンを持っていて、USBの電源アダプタはかなり行き渡っていますし、普段の充電ではMacなどにケーブルを挿すことでもできますから、特に必ず充電アダプタが必要というわけでもありません。また、貴金属やレアメタルの他にも、プラスチックの削減効果もあったかと思います(もちろんそこまで多くの量でもないのかもしれませんが)。他にも、冒頭の画像にもあるように、iPhone 12になって箱の大きさも小さくなったことから、紙の使用量も大幅に削減されたと思いますし、また陸路(トラック等)・空路(航空便)・水路(船便)での輸送も大きな空間がいらなくなったことから効率よくできるようになり、それもまた環境負荷の低減に繋がった可能性はあります。

Appleが充電アダプタをつけなくなった代わりに、環境に配慮をしていないサードパーティのメーカーによる充電アダプタが作られて売れたということはあるかもしれませんが、それを差し引いててでもAppleの取り組みが地球の環境によい影響を与えていると信じたいものですね。

なお、Appleの環境レポートの日本語版はこちらですが、まだ2021年の経過報告書は日本語ではアップされていません。本家英語サイトではPDFでアップされていますので、興味のある方はご覧ください。

しかし個人的には、最近は毎年大してアップデートがないのに大量のデバイスを作り続けていること自体が地球環境の負荷増加に繋がっているのではないか、などと産業の発展とは真逆のことも考えてしまったりします。結局人間がやっていることが地球規模に影響しているわけですからね。ただAppleのこの挙動がユーザや他社に影響を与えることで、最終的に大きな動きに繋がるといいのではないかと思います。Appleは本当にそのあたりはよくやっているのではないかと思います。ものづくりは大事ですが、ゴミは作らない方がいいですからね。

記事は以上です。

(記事情報元:Cult of Mac

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