AppleのiPhone、中国では依然No.1スマートフォンの地位を保つ

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Apple Insiderの報道によると、マーケティングリサーチ会社のKantar Worldpanel Comtech(以下Kanter)が発表した2015年Q4(第四四半期)のマーケティング調査結果で、iPhoneの米国でのブランド忠誠度は2012年以来最高レベルに達していることがわかった。また様々な不利な要素がある中で、AppleのiPhoneの中国でのスマートフォン市場でのシェアは27.1%となり、最も売れている1位〜3位の機種を独占し、No.1スマートフォンブランドであるという。

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中国での市場での不利な要素とは、中国経済の成長が鈍化していること、またファーウェイ(HUAWEI)やシャオミ(xiaomi)等の中国国産Androidメーカーとの競争が激化していることだ。Appleは昨日会計年度2016年度Q1(2015年10月〜12月)の財務レポートを公表し、その電話会議の中でティム・クック(Tim Cook)CEOが大中華圏(中国、香港、台湾)で困難な局面に直面していることを認めた特に香港では苦戦が伝えられている。

昨年のQ4で、Appleの米国でのスマートフォン市場でのシェアは39.1%になった。しかしAndroidは米国では59%のシェアを持ち、また5大ヨーロッパ市場(イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)では71%にものぼっている。

更に、AndroidからiPhoneに乗り換えたユーザは前年同期の13%から11%に減少し、初めて購入したスマートフォンがiPhoneというユーザは20%から11%に落ち込んでいる。

昨日当ブログでもお伝えしたとおり、会計年度2016年Q1のAppleの業績は売上高と利益では過去最高を記録したものの、iPhoneは前年同期と比較してほぼ成長していない。Appleは更にQ2では引き続きiPhoneの販売台数は落ち込むことを予測しているが、それには昨年のQ2が予測に反して意外にも多かったことが影響しているようだ(逆に昨年度Q1ではiPhone 6の供給が追いついておらず、Q2でもまだ売れ続けたことが原因と思われる)。

 

画蛇添足 One more thing…

これらの不安要素が多いにもかかわらず、中国ではiPhoneがまだNo.1の地位を保っているのはもちろん善戦しているといえるが、他の中国国産スマートフォンメーカーが少々疲弊していることも原因に挙げられよう。

確かに販売価格が高いiPhoneは今でも中国ではステータスシンボルにもなっているが、人の気持ちは移ろいやすいもの。またスマートフォンそのものが既に飽和状態の中国市場では、今後もNo.1の地位を保てるかどうかの保証はない。

Appleは全体的に成長が鈍化し、中国も大幅に成長が失速したため、今後市場開拓の重点をインドに移していくという。まるで資本主義・市場経済の流れを見ているようだ。結局Appleはどんどん新興市場を見つけていかない限り成長は望めなくなっており、そして成長がなければ投資家に見放される。Appleは巨大になりすぎて、もう成長を止められない。

今のように利益の68%をiPhoneに頼っているようなiPhone一辺倒ではいずれ行き詰まってしまうだろう。

記事は以上。

(記事情報元:Apple Insider

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