CounterpointのHearables(ウェアラブルな視聴デバイス)に関する最新のレポートによると、真のワイヤレスヒアラブル製品の世界市場規模は2019年第1四半期に1,750万台に達し、前四半期比で40%増加したということです。すべての地域においてこの市場が成長し続けていますが、特に北アメリカおよびヨーロッパ地域が最も成長が著しい地域でした。
Appleの市場シェアは前四半期と同じ水準で推移しましたが、これは第2世代AirPodが発売されたにもかかわらず成長しなかったことを意味します。第1世代AirPodsの売上は、2019年第1四半期のチャネルでの在庫切れにより、さまざまな販売促進をされたおかげで予想を上回りましたが、新モデルの第2世代AirPods売上は市場の複雑な反応により、当初の予想を下回っています。
サムスン(SAMSUNG)は積極的に新モデル、「Galaxy Buds」を促進することによってその市場シェアを拡大し、初めて2位にランクインしました。Appleとは違って、サムスンの「積極的な」販促内容には、新しいGalaxy S10携帯を買うことでGalaxy Budsを無料景品としてバンドルするというものが含まれます。そして恐らく残念ながら、Counterpointはこのサムスンによる「景品」の数を不当に多く数えています。
もちろんAppleは景品としてAirPodsをプレゼントするようなことはありませんから、その統計には純粋な実質売上高が反映されているといえるでしょう。Counterpointによる2019年第1四半期の「ヒアラブルデバイス」の世界売上高トップ10は以下のようになっています。
Counterpointのシニア・アナリストのLiz Lee氏は、AppleのAirPodsが2018年第4四半期にライバル達が現れることを予測して力を蓄えていなかったことを指摘しています。確かに、第2世代のAirPodsは少し電池寿命が延び、Hey Siriに対応しましたが、目立ったアップデートでもなく、第1世代を持っている人にとってはわざわざ買い替えるほどのものでもないと感じた人が多かったようです。
もちろん、第2世代AirPodsは今年3月末にデビューしていて、今回の統計の対象の2019年第1四半期の最後にリリースされたわけで、初速は予想を下回ったものの、第2四半期にはじわじわと売上げを増やしていくことは考えられます。
サムスンが「景品」という形で必死に大量のGalaxy Budsを「バラマキ出荷」している間に、AppleはAirPodsの第1世代と第2世代の2製品でサムスンを含む全ての世界の競争相手を圧倒する売上げを立てています。下の2019年第1四半期の世界ヒアラブルデバイスのマーケットシェアグラフを見れば、世界のApple以外の全てのデバイスが束になってかかっても、Appleの売上げにはかなわず、Appleはこの市場の覇者となっていることがわかると思います。
道理で町中で耳からうどんが出てる人が多いわけですね。
しかしAppleもうかうかしているとあっという間に市場を奪われてしまうかもしれません。前出のアナリストLiz Lee氏は、「サムスンは、Galaxy S10シリーズとバンドルすることで推進されている、Galaxy Budsによる市場の支配を強化しようとしています。QCYとSoundcoreの最近のリリースも注目を集めています。何よりも、Google、Amazon、そしてMicrosoftは今年の後半に真のワイヤレスイヤホンを発売する予定です。市場はよりダイナミックで活発になっています」と述べています。今年は更に他社がシェアを伸ばしてくる可能性がありそうですね。
とはいえこのアナリストはAppleはAirPodsだけではなく、その傘下であるBeatsブランドの「PowerBeats Pro」による売上げを今夏発売以降にい獲得するであろうことには残念ながら言及していません。PowerBeats Proはこれまで様々なテック系メディアから絶賛されています。第2世代のAirPodsとPowerBeats Proの2つの製品は、Appleにとってサムスンをノックダウンするために必要な製品といえるでしょう。
個人的にはAirPods(iPhone付属のEarPods含む)は私の耳の形に合わないので、買っていません。私はBOSEのQuiet Control 30(QC30)を使っています。安くないですが、音質も良くて気に入っています。ただ、アーム部分の作りがちゃちくて、入手してから約3年近くが経とうとしていますが少し壊れそうになっています。。笑 次はBeatsのPowerBeats Proを狙ってみるかもしれません。
記事は以上です。
(記事情報元:Patently Apple、Cult of Mac)