Appleが昨日米国の証券取引所に提出した書類の中で、上級取締役のミラード・ドレクスラー(Millard Drexler)の退任について触れた。ドレクスラーは1999年にAppleの取締役となり、現在70歳となっており、今季(今年3月の株主総会)で任期を終えて正式に引退。それによって空いた椅子に座る者は7人の候補者の中から投票で決められるという。
上記のAppleの文書によると、ドレクスラーは今年1月16日にAppleに引退する予定であることを伝えたが、同社の取締役会ははっきりと後任者を選出しなかった。Appleの取締役以外にも、ドレクスラーは2003年からファッションブランドのJ.CrewのCEOも務めており、以前はGAPでも1年間CEOだったことがある。ドレクスラーは任期内ではまだ取締役としての職務を担当するといい、取締役会にもメンバーとして参加する予定とのこと。ドレクスラーの任期は3月10日で正式に終了する。
なお、Appleで任期が17年にもなる上級取締役のビル・キャンベル(Bill Campbell)も今年6月までの引退を表明している。
画蛇添足:世代交代が進むApple
スティーブ・ジョブス時代の取締役達の世代交代が進んでいくApple。
ドレクスラーはファッション業界で名を成した人だ。ただ2002年にGAPの創業者ドナルド・フィッシャー(Donald Fisher)によって突然クビになったりもしている。
ただ、ドレクスラーはスティーブ・ジョブズ復帰後からAppleの取締役を15年も務めたということは、それだけの実力者であったことは間違いない。ファッションウォッチとしてのブランドを確立したいApple Watchの販売をひかえた今のAppleにとって、これまでApple製品のブランド化に貢献してきたドレクスラーが退陣するのは少々痛いというのが正直なところなのではないだろうか?
後継者が誰になるのか、楽しみだ。
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