先週、Apple(アップル)はインドで4ヶ月ほど販売していたiPhone4の販売を取りやめた。
しかし同社のインド市場への執着はこれで終わったわけではない。
Appleは更に新しい戦略でこの巨大なインド市場を攻めようとしているのだ。
海外メディアの報道によれば、
数週間の内にAppleは8GB版iPhone5cをインド市場に投入するという。
2014年Q2(会計年度)の財務レポートカンファレンス上で、
AppleのCEO、ティム・クック(Tim Cook)はインドでのiPhoneの販売量が2倍になったことを報告している。
新たな新興市場として、
「次の十億」といわれるスマートフォンユーザはインドからというのがAppleの考えだが、
インドは何と言ってもまだ経済格差が大きく、
スマートフォンの市場平均価格が非常に低くなってしまっている。
高価格戦略を崩さないAppleは苦戦を強いられており、
2013年のインド全体のスマートフォンシェアのうち、
Appleのシェアはたった10%程度と言われている。
そんな中で8GB版のiPhone5cを販売するのはひとつの賭けのようなものだが、
既に2012年から続くiPhone5からの生産ラインと、
もともと廉価版のiPhone5cの更に容量が小さいものであれば、
ある程度売価を安くすることはできるのだろう。
しかしそれでも他のAndroid搭載機よりは価格設定が高くなるはずで、
うまくいくかどうかは未知数といったところだ。
ちなみに8GB版iPhone5cはインドが初めてではない。
最初に販売されたのは今年3月のイギリス市場においてだ。
その後多くの東西ヨーロッパ諸国にて販売されるようになった。
また世界最大の市場を持つ中国でも8GB版iPhone5cは売られており、
公式Apple Storeでの標準価格は4,088元(約67,000円)だ(実際はもっと安く売っているところもある)。
しかし電話やメール、ブラウジングくらいの用途なら8GBでも十分だが、
動画・音楽・画像データを大量に保存するには8GBでは全く心許ない。
さてこの作戦が吉と出るか凶と出るか?
今後のAppleの財務レポートの報告を待つしかない。
記事は以上。