脱獄しているiOSデバイス(iPhone/iPad等)が、
脱獄アプリや脱獄Tweak等の不具合でエラーが出たりクラッシュしたりして、
立ち上がらなくなってしまったりした場合、
これまでiOSを最新のものに復元するしか回復する方法はなかった。
Appleは既に現在脱獄不能なiOS7.1にのみ認証を与えており、
それより前のiOSには認証を出していないため、
iOS7.0.6以前に復元しようとしたり、
同じバージョンに復元しようとしてもできなかった。
しかし以下の方法を使えば、脱獄デバイスに発生した問題を回避することができる。
その便利なツールの名前は「Semi-Restore7」だ。
2014年3月にリリースされたツールだが、
以前そのことを記事に書いていなかったため、
一応自分のための備忘録としてここに記録しておく。
「Semi-Restore7」で可能になること
「Semi-Restore(セミ・リストア)」で、
これまで脱獄デバイスでできなかったことが可能になる項目は以下の通り。
・全てのCydia経由でインストールした脱獄アプリや脱獄Tweak(debパッケージ)をアンインストールすることが可能。
・脱獄メインファイルの問題の修復。
・全てのユーザーデータの消去(脱獄デバイスでは通常の設定>一般>リセット>すべてのコンテンツと設定を消去はできなかった)
・アクセス権限の修復。
・iMessageとFacetimeの問題の修復。
・セーフモードに入ってしまう問題の修復。
・Cydiaの再インストール。
Semi-Restore7でできないこと
Semi-Restoreも名前からして万能ツールではなく、以下のことはできない。
・iOSバージョンのダウングレード。
・iOSシステムファイルの損傷の修復。
Semi-Restoreの対応母艦やバージョン
最新のSemi-Restore7ではiOS5.0〜iOS7.0.6のiOSファームウェアの復元に対応している。
サポートしている母艦はWindows XP SP3またはそれ以上のシステムで、
記事更新日時現在のところまだMac用のOS Xには対応していない。
またSemiRestore7はVisual C 2010 RedistributableとMicrosoft .NET Frameworkが必要だ。
更に事前にCydiaからOpenSSHをインストールし、オープンにしておくことが必要(mobileとrootのパスワード変更は必須)。
SemiRestore7はiLEX RATと基本的な機能は似ていて、
iOSをアップグレードすることなくデバイスを復元し、
元の状態に戻した上で脱獄状態を維持するというものだ。
しかしiLEX RATと比べるとSemiRestoreの方はPCを使って作業するため、
簡単便利で、更にアップルループ(りんごループ、アップルロゴループ)に陥っても復元が可能となるため、
正に救いの女神のようなツールだ。
Semi-Restore7のインストール、導入、使い方手順
■Step1
SemiRestore公式サイトからSemiRestoreをダウンロードする。
またPCにVisual C 2010 Redistributable(x86、x64)とMicrosoft .NET Framework 3.5が入っているか確認する。
なければリンクをクリックしてその先からダウンロードしてインストール。
また、デバイスにOpenSSHが入っているかどうかも確認しよう。
■Step 2
管理者権限でSemiRestore7アプリを実行する。
その際にウイルスチェックソフト等で警告が出ることがあるので、
ホワイトリストに入れるか、一時的にウイルスチェックソフトを閉じよう。
■Step 3
復元したいデバイスをUSBでPCに繋ぐと、SemiRestore7が自動的にデバイスとiOSバージョンを認識する。
■Step 4
SemiRestoreボタンを押し、復元を開始する。
全部で5〜10分かかる。
■Step 5
SemiRestore復元作業が実行されている間、何回かデバイスが再起動するが気にしないように。
■Step 6
「SemiRestore complete!」と表示され、デバイスが再起動され、
初期設定画面が現れたら完了。
記事は以上。