Cult of Macの報道によると、今年の3機種の新型iPhoneのうち、iPhone XRだけが他の機種と違いがあるそうです。価格がかなり高いフラッグシップのiPhone XS/iPhone XS Maxに比べ、このLCD(液晶ディスプレイ)モデルは背面にはシングルレンズカメラしか搭載していないにもかかわらず、ポートレートモードでの撮影が可能となっています。
iPhone XSとそれほど遜色ないiPhone XRのはずが。。ポートレートモードに違いが。
基本的には、iPhone XRにはiPhone XSシリーズに負けず劣らずの機能が揃っています。SoC(CPU)もiPhone XSシリーズと同等のA12 BIONICチップですし、カメラはシングルレンズカメラでも、機能はほぼ一緒です。しかし、もしあなたがiPhone XRでご自身のペットの犬や猫、またはインスタ映えする何らかの被写体を撮ろうとした時、、あなたはきっと失望するでしょう。そう、実は同じポートレートモードでも、iPhone XRだけは、”人専用”となっているというのです。
ポートレートモードが”人専用”に。ペットや物体などの被写体では動作せず
Techpinionsの創業者、Ben Bajarin氏がiPhone XRを使っている時に、iPhone XRのポートレートモードは”免疫”があるというのです。確かにこのことは大多数の人にとっては大きな発見というわけではないかもしれません。もともと、ポートレートモードは人を撮影するためにあるからです。しかしiPhone XSとiPhone XS Maxは人以外でもポートレートモードでの撮影がうまくいくことを鑑みると、やはりiPhone XRは機能が劣っていると捉えられても仕方がありません。価格が違うので仕方がないとはいえ、中国などSNSへのアップが目的で主に写真を撮る人達にとっては、この”人専用”ポートレートモードはちょっと不利になってしまうかもしれません。
iPhone XRではソフトウェアで被写体を認識し、背景ボケ処理をしていることが原因か
これは、iPhone XS/XS Maxがデュアルレンズで光学的に処理しているのに対し、シングルレンズのiPhone XRでは、AI技術でソフトウェア的に被写体を認識し、その周りをボケさせるという処理をしているからではないかと推測され、その被写体の認識を”人間(特に顔部分)”と特定しているからではないかと思われます。
iPhoneの最大のライバルはGoogle Pixel?既にシングルレンズでも完全なポートレートモードを実現
Ben Bajarin氏は、Apple iPhoneのカメラ分野における最大のライバルはGoogleだと指摘します。なぜなら、Google Pixel 2はシングルレンズでポートレートモードでの撮影を既に実現しています。また、AIによる計算もGoogleによるスマートフォンに大きな進化をもたらしているといいます。このAI機能についてはGoogleはAppleの先を行っているようで、Appleも早くGoogleに追いつき追い抜くことが期待されます。
来年のiPhoneでは実現するかもしれませんね。しかしAppleもスマートフォンにとっては大事な機能である”カメラ性能”で後れを取っていることになります。
iPhone XRはiPhone XSシリーズと性能面でも少し劣るところがある
いずれにせよ、このiPhone XRとiPhone XSシリーズのポートレートモードの違いについては発表イベントでも語られることはなく、後で発見されたということになります。iPhone XRは他にもiPhone XS シリーズと比べて防水性能が低かったり(iPhone XSシリーズのiP68に比べてXRは従来と同じIP67)、3D Touchがなくなっていたりします。やはり100%の性能を求めるのであれば、iPhone XSシリーズを購入するしかないのかもしれません。
記事は以上です。
(記事情報元:Cult of Mac)