中国で全国的な広がりを見せ、その後少し落ち着いてきた感じもするシェア自転車。そんな中、今度は自転車だけではなく、電動バイク(自転車レベル)もシェアが始まっています。
そのうちの1つが、あのアリババグループのアリペイ(Alipay、支付宝)が展開する、水色が目印の「哈罗单车(哈羅單車、たぶん英語名はHello Bicycle。英語が書いてないからわからないけど)」。電動バイクの名前は「哈罗助力车(哈羅助力車)」となっていて、助力車とは字面では日本では電動アシストととられそうですが、実際はバイクのようにスロットルで電動モーターの速さを調整して走るバイクで、足こぎの力をサポートしてくれるレベルのものではないです。
というわけで、早速広東省中山市の街中を探してみました。。実は普通にシェア自転車に乗りたかったんですが、みんなボロボロで見るだけで乗りたくなるレベル、そんなのが溢れてるんですよね。。だから電動バイクを探すことにしたのです。そして歩くこと5分ほど、見つけました。こいつです。しかしこいつ、どこで充電してるんでしょうね。。ソーラー充電?
早速アリペイアプリ(私はiPhone Xのウィジェットに登録してある)でQRコードを読み込むことで解錠が可能です(解錠しないと起動しません)。アリペイにある芝麻信用というミニアプリで、信用度が高ければデポジットはいりません。私もいりませんでした。QRコードはハンドルの真ん中のところと、サドルの後ろの下側にあります。
そして、決まった場所に電動バイクをおいてください、と指定が出ます。ほうほう、かなり細かく決められてるのね。。
実際、走ってみました。ハンドルの右側の、親指側のところがスロットルになっていて、そこを手前側に回すことでタイヤが回り始めます。全くトルクがないので、発進する時もいきなりフルスロットルで大丈夫です。これはさすがに普通の電動バイクとは違うところです(普通の電動バイクでいきなりフルスロットルしたら吹っ飛びます)。ハンドル左側の青い輪の部分は回すことでチリンチリンと鳴るアレです。この辺は他のシェアチャリと一緒です。
暫く走ってみました。フルスロットルでも時速10〜15km/hくらいでしょうか。めっちゃ遅いなとは思いませんが、もっと速かったらいいのになあ、と思うくらいのレベルです。よく考えたら、ブレーキは普通の自転車と同じような感じの利きなので、それほど速く走れなくて正解です。
さて、とりあえず目的地に着いたので返却(というより放置)ですが、上に書いたようにアプリでは「指定した場所に返してください」と地図まで表示されてしつこく言われますが、街中に放置されている「哈罗助力车」を見ると、特に指定されているところに置かれている形跡がないんですよね。。ということで天邪鬼な私もやってみました、指定エリア外で停めてみたのです。
ところが!「忘れ物しないようにねー」以外には何の警告も出ずに、停めることができてしまったのです。これ、指定エリア外に停めると警告が出るとか、信用度にペナルティが出るとか、お金を多めに取られるとか、そういう仕組みを作っておかないと、誰もがシェア自転車と同様どこにでも放置してしまう可能性があります。。
使用料は1時間2元(約34円)で、シェア自転車は1元なので倍の金額ですね。とはいえ、やっぱり安い!
自転車ではないので全く漕ぐこともなく(ペダルもついているので漕ぐこともできますが)、この猛暑の中では非常に快適でした。もうちょっとスピードが出れば言うことなしなんですが、自転車だと思えばまあいいか。。ただ、全く運動にはなりません。
最近シェア自転車の老朽化が早く、街中にはゴミのようにボロボロの鉄くずになったシェア自転車が溢れています。そんな中、比較的新しいシェア電動バイクは快適に乗れるのでいいかもしれません。。あと1〜2年したらどうなるかわかりませんが。解体してバッテリーを盗むやつとかいそう。。
記事は以上です。