一時代の終わり:ノキアのフィンランド・サロ工場が完全に閉鎖予定

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Nokia

マイクロソフト(Microsoft)が7,800人のレイオフを行い、携帯電話事業へのリソースを76億米ドル削減するという計画が進行中だ。このことは以前からかすかな手がかりによって察知できたのだが、正式にこの情報が対外的に宣言されると、大きなショックとなって伝わり、軽視できないレベルのものとなった。

 

そしてこのことがますます明るみに出てきた。マイクロソフトの方向性を一気に変えたサトヤ・ナデラCEOが従業員に向けた公開メールによって、同社のリソースの範囲を絞り、大幅に携帯電話の生産ラインを削減し、毎年リリースする携帯電話の新製品の数量を抑えると通知したのだ。

Lumiaのはかない命運だけではなく、多くの人は今回の7,800人ものレイオフの詳細について関心を持っているだろう。そのことについてはYleの記事が詳細について報じたとおりだ。

上記によれば、今回のレイオフで、ノキア(NOKIA)の大本営のフィンランドで、半分以上のマイクロソフトの従業員がクビになるとされている。つまり、最多で2,300人もの従業員が荷物をまとめて去らなければならないということだ。上記のYleの報道によれば、マイクロソフトはフィンランドのサロにある工場を閉鎖し、残りを同じくフィンランドのタンペレとエスポーに移管するという。現在、マイクロソフトはフィンランドに3,200人の従業員を抱えている。つまり最終的には900人がマイクロソフトの従業員としてフィンランドに残るということになる。

サロはマイクロソフトのLumiaの工場の所在地で、前回のレイオフで大きなダメージを受けた。ZDNETが得た情報によると、サンディエゴと北京の一部のWindows Phoneのハードウェア関連部門もその影響を受けるという。

それ以外にも、マイクロソフトのマーケティングや運営部門もレイオフの範疇に入っている。マイクロソフトはまだレイオフの対象を明らかにしていないものの、製造・エンジニアリング設計と営業・マーケティング部門も一部の人がそのレイオフの犠牲になるという。

マイクロソフトのケヴィン・ターナーCOOは以前社内メールで、マイクロソフトのSMS&G(営業、マーケティングとサービス部門)もレイオフの直撃を受け、会計年度の2016年(2015年7月1日〜2016年6月30日)には規定外の縮小と削減が行われると事前の警告を出していた。

ケヴィン・ターナーCOOは更にナデラCEOとのメールの中で、マイクロソフトは更にもっと投資リターンが優れたチャネルとマーケットに集中していくとし、つまりそれはWindows Phone上でマイクロソフトはSurfaceのような戦略をとっていくことを暗示したことになる。

マイクロソフトにとって、今回のレイオフとリストラは、もしかしたらこの老舗IT巨頭が第二の春を迎えるためのスタートとなるかもしれない。そしてかつて携帯電話の覇者であったノキアにとっては、彼らが携帯電話の歴史に幕を下ろさなければならないということを意味するのだ。

画蛇添足 One more thing…

かつて携帯電話の覇者だったノキアのサロ工場の閉鎖は、まさに一つの時代の終わりを象徴する出来事だ。もちろんマイクロソフトによるノキアの買収が一つのピリオドでもあったが、今回は正に息の根を止められた形だ。

またマイクロソフトが携帯電話部門から人員もリソースも削減しているということは、AppleのiPhoneとAndroidのスマートフォンの2強がいかに市場を独占しているか、かのマイクロソフトでさえかなわないということがわかる出来事でもあるだろう。

しかしマイクロソフトは携帯電話から手を引いても、マイクロソフトの主戦場のパソコン市場は世界全体で今年は10%も減少している。いったいどこへ向かうのだろうか。

記事は以上。

(記事情報元:iFanr

 

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