毎秒224GBの伝送速度は、動画ダウンロードマニアにとっては間違いなく福音となる。
このブログをご覧になっていらっしゃる方は、恐らく無線LAN=Wi-Fiについては十分習熟していることだろう。Wi-Fiは現在も主流の無線通信手段で、今後も一定時間は淘汰されることはない。しかしテクノロジーの発展は止めることができない。もしかしたら今後、iPhoneやiPadなどデバイスでは、”Li-Fi”というテクノロジーが使えるようになり、Wi-Fiの代わりになるかもしれないのだ。
Li-Fiは超高速で調節される”光源”によってデータを転送するというもので、電子信号を光センサーを使って送受信する技術だ。そして何といってもLi-Fiはその伝送速度が魅力的だ。なんと伝送速度は最高224GB/秒にもなるという。そして使う装置も、もしかしたら家庭内のLED電球でさえデータのアクセスポイントになるかもしれない。
そしてApple Insiderの報道によると、あるユーザがiOSのコードの中にこのLi-Fiの文字(LiFiCapability)を発見した。このコードはiOS 9.1以降のiOSに含まれていて、今回ようやく発見されたというのだ。
Li-Fiは現在はまだ実験段階の技術だが、既に多くの会社が応用しようとしている。Appleも当然ながらこの技術を見過ごすはずはない。しかしiPhoneは販売数量が膨大なものになるため、新しい技術もある程度成熟しないとAppleは採用しないと思われる。今年秋にリリースされるiPhone【iPhone 7】に搭載されるようなことはなさそうだ。
画蛇添足 One more thing…
Wiredによれば、Li-Fiは数年前から話題になっており、Wired記事更新現在(2015年1月、1年前)はエストニアで実験中のテクノロジーのようだ。224GB/秒は驚異的な伝送速度だが、その速度で送られるデータを処理できる性能がiPhoneにあるかどうかという問題がある。また保存容量も全く足りない(現在最大容量の128GBがたったの0.5秒で伝送できてしまう計算だ)。必ずどこかにボトルネックが生まれるだろう。しかしもし他のスマートフォンよりも早く実現したら、これは間違いなくiPhoneのキラーコンテンツとなるだろう(とはいえ、当然外部に送受信機も必要となるのだが)。
ただ、もし電灯にマイクロチップを埋め込むことでそれが送受信機になるのであれば、これはすごいテクノロジーとなる。ただし、その送受信したデータをどうやってインターネットのサーバに送るかというのはまた別の話になるのかもしれない。やはりどこかにはルータが必要となり、無線か有線の形でサーバに送られなければならないのだろうか。或いは街中の街灯が送受信機となるのであれば、これはこれで面白いことになる。
Li-Fiが普及する前に、電灯や街灯屋さんの株を買っておいた方がいいかもしれない。笑
記事は以上。
(記事情報元:Apple Insider)