【見えにくい数字が証明】2016年Q4のiPad販売台数落ち込みはそこまで酷くない

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iPad製品ラインの販売台数は近年、右肩下がりを続けている。データを見れば、先日Appleが発表した会計年度2017Q1(実際は2016Q4)の決算報告上でiPadの出荷台数は約1,309万台となっていて、前年同期比で19%も下がっていて、営業収入に至っては22%も下がっている。

この数字だけを見ると、Appleの社内で最も悲惨な結果となった事業がiPad部門だと言っても過言ではないだろう。しかし、iPadは本当にそこまで酷い状況なのだろうか?アナリストの見解を見てみよう。

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Appleの出荷台数=市場の需要ではない

投資信託機関のThe Motley Foolの投資顧問が先日発表した記事で、前四半期の1,309万台というiPadの出荷台数は、最終的な市場の需要ではないという指摘があった。なぜなら、Appleが公開したデータの中で、同社は前四半期で70万台のiPadの販売チャネル上の在庫を減らしていることが分かっているからだ。

 

在庫を考慮すると、市場の需要は出荷台数の前年同期比ほど減っていない

つまり、市場の実際の需要は70万台をプラスして1,379万台だという。そして昨年同期の決算では、Appleは90万台の販売チャネル上の在庫が増えているということを報告しているため、最終的に出荷したのは1,612万台だったものの、市場の需要は90万台減って1,522万台だったことがわかる。

こうしてみると、iPadの市場の需要は1年間にたった9%しか下がっておらず、決算報告にあるような19%という数字ほど悲惨なものではないというのが上記のアナリストの分析で、確かにその分析はもっともだということができるだろう。

 

iPadには近いうちに新製品が登場か

Appleのティム・クック(ティム・クック)CEOは決算報告で、iPad製品ラインには近いうちに興奮するような新製品が登場すると語った。クックCEO自身はタブレット型コンピュータの未来にまだ自信満々のようだ。具体的な製品名などは当然ながら明かされなかったが、外部メディアからはiPad Pro 12.9インチ(iPad Pro 2)のアップデートがそろそろ来るのではないかとみられている。

 

iPadは耐用年数が長いため、買替え需要が起こりにくい

UXからみても、iPadの新品が売れないのは決して新しいデバイスの性能がよくなかったり魅力がないからではない。その原因はiPadは旧型デバイスでも十分に使用に耐えうるからで、買替え需要が起こりにくいためだ。

またiPadのようなタブレット型デバイスはiPhoneなどスマートフォン・携帯電話と違ってしょっちゅう買い換えるものではないというのも、販売台数の減少に影響しているのだろう。

もちろん、市場自体が飽和してしまっているのも、もちろんあると思われるが。。

 

画蛇添足 One more thing…

Appleはコンシューマ市場ではなく、エンタープライズ(企業)向けBtoB市場にタブレットデバイスの活路を見いだそうとしている、といわれている。

かつては倒すべき敵だったIBMとの協業である程度その販売は進んでいると思われるが、他のソリューション型の組み合わせ営業でもっとその普及率を上げていく努力が必要なのだろう。

記事は以上。

(記事情報元:The Motley Fool

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