iPhone向けゲームコントローラー、AppleがBeatsで2機種を開発か

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Appleが【iPhone向けゲームコントローラー】を自社開発し、Beatsブランドで投入する可能性が浮上しました。9to5Macの9月13日付報道が伝えるのは、macOSベータのコードに残る2機種の手がかりと、BloombergのMark Gurman記者による開発情報です。すでに他社製品がそろう売り場へAppleが加わる意味は、ボタンの数だけでは測れません。さらに、大画面のiPhone Duoが10月23日の発売を控える今、その画面でゲームを楽しむための道具としても、この噂は見逃せません。

スマートフォンとゲームコントローラーのイメージ

画像はイメージです。未発表製品の外観を示すものではありません。

2機種の噂と、Appleが以前から整えてきた土台

報道で挙げられた識別子はT6502とT1057で、十字キー、スティック、振動モーターのほか、加速度計やジャイロを備える可能性もあるそうです。Gurman記者はBeatsの経営陣が関わり、同ブランドで発売される可能性を示したと伝わっています。外観、発売時期、価格は未発表です。

Appleのゲームコントローラー向け開発ガイドの初版が2013年9月18日にさかのぼります。ボタンやスティックからの入力をアプリ内の動作へ結び付けるための土台を、Appleは長く整えてきました。MFiプログラムは、Appleのライセンス技術を使う周辺機器メーカーに開発や認証の仕組みを提供するもので、対応製品を他社が作り、Appleが受け皿を整えるという関係が成立しています。今回の噂が製品化されれば、その売り場にApple自身の設計した道具も並びます。

さらに2015年のApple TVの発表では、Siri Remoteの加速度センサーとジャイロスコープをゲームに使えることを、Appleが公式に紹介していました。テレビに付属するリモコンを入口にすれば、ゲーム専用の道具をまだ持っていない人にも操作を試してもらえます。今回伝えられたスティックや十字キーは、そこからさらに、移動と視点を同時に扱うゲームへ踏み込むための分かりやすい違いですね。

現在はAppleの接続案内にPlayStationやXboxのコントローラーが並び、ボタンの割り当てを変える設定も用意されています。すでにゲーム機を持つ人なら、そのコントローラーを使い回せる可能性があるので、Apple製の新製品には「対応しています」の先にある理由が必要です。その理由を考えるには、いま何を買えて、いくら追加すると何が変わるのかを見たほうが、未発表製品の形を想像するより手掛かりになります。

iPhone Duoの大画面で増す、コントローラーの出番

では、なぜ今、iPhone用の操作する道具が気になるのでしょうか。9月9日に発表されたiPhone Duoは10月23日の発売を控え、開くと7.6インチ、iPhone 18 Pro Maxより50%広い画面を使えるので、これまでスマートフォンで大作を遊ぶ気にならなかった人にも、試すきっかけが生まれます。Appleが示す画面面積をそのまま比べると100%+50%=150%、つまり1.5倍ですが、実際のゲームの表示範囲や余白は、作品ごとの画面比率への対応で変わります。

Apple自身も、今回の発表でゲームを使い道のひとつに据えています。Duoの発表資料では、A20 Proをベイパーチャンバーへ直接つないで放熱し、大画面で高いフレームレートのゲームを持続させる仕組みを説明し、日本の製品ページでも映画や番組と並べてゲームの視聴体験をアピールしています。同日に発表したiPhone 18 Proの資料にも負荷の高いゲームへの言及があり、新しいチップの使い道として、実際に遊ぶ場面を意識していることが読み取れます。

実際、9月9日のApple発表イベントでは、iPhone 18 Proの紹介中、約19分45秒から『モンスターハンターアウトランダーズ』を取り上げ、A20 Proの7コアGPUで最大120fpsの描画を実現すると説明しています。Duoの紹介でも約68分24秒から、ベイパーチャンバーによって大画面で高いフレームレートのゲームを持続させると述べており、ゲームは今回の発表で具体的に示された利用場面のひとつです。

そして、発表後には実機でゲームを動かした体験も出てきました。Tom’s Guideの9月10日付ハンズオンでMark Spoonauer氏は、Duoでアドベンチャーゲームを試し、その映像を映画のようだと評しています。大画面とゲームを結び付ける話が、仕様表だけでなく、発表直後の試遊でも確かめられる形になっています。今回のコントローラーの噂を考えるうえでタイムリーですね。

小龍的には、この広い画面で風景や敵の動きを見ながら遊ぶ時間が増えれば、操作を画面の外へ移す道具の価値も増します。画面をタッチする方式では、移動や視点変更のたびに指が映像へ重なるので、対応するコントローラーへ操作を任せれば、両手でボタンを扱いながら表示部分を空けておけます。端末を机に立てる使い方なら大きな本体を持ち続ける負担も分けられるため、Duo向けには、画面の広さと遊ぶ姿勢を一緒に見せる売り方が効きそうです。

もちろん端末からそろえる場合は、追加の道具を買う前に総額を見ておきましょう。Duoの256GBモデルは364,800円DualSenseは11,800円なので、両方を日本の税込表示価格で新しく買う単純計算では364,800円+11,800円=376,600円になり、ゲーム代やスタンド代はさらに別です。すでにDuoへ買い替える予定の人にはコントローラー代が追加費用となりますが、ゲームのために端末から買う人には、この総額が専用機と比べる出発点になります。

11,800円から27,800円、価格差を生む使い方

日本のApple Storeを2026年9月14日に確認すると、DualSenseワイヤレスコントローラは11,800円Backbone OneのUSB-C対応第2世代は19,800円Backbone Proは27,800円でした。同じゲーム用でも、手元で握る独立したコントローラーと、スマートフォンを左右から挟んで画面ごと持つ製品では、買った後の置き方が違います。以下の金額は日本向けの表示価格で、端末の購入費は別です。

Backbone OneDualSenseの差額は19,800円−11,800円=8,000円で、価格で割ると19,800÷11,800=約1.68倍になります。これは操作性能が同じ割合だけ高いという意味ではなく、スマートフォンを固定する構造やUSB-Cで直接つなぐ方式も含めた、製品全体の支払額の比較です。机に端末を立てて遊ぶ人と、画面を持ってソファで遊びたい人とでは、この差額の受け止め方も変わるはずです。

もう少し上を見ると、Backbone Proの公式説明には、USB-Cでの装着に加え、Bluetoothでのワイヤレス接続、フルサイズのスティック、背面ボタンが並びます。iPhoneから別の画面へ使い方を広げたい人に向けて、形状と接続の両方に費用をかける製品と読むと、価格の違いが理解しやすくなります。Appleが端末間の切り替えを売りにするなら、すでにこうした他社製品が比較相手になります。

Beatsという名前から価格を考える場合も、実際の売り場を見るのが近道です。日本のApple StoreではBeats Solo Budsが13,800円Beats Solo 4が35,800円で、イヤフォンとヘッドフォンという製品の違いはあるものの、同じブランドの中にこれだけの幅があります。この金額をゲームコントローラーの予想価格へそのまま移す根拠はなく、Beatsの名前だけを安価な製品の証拠にするのは早計です。

小龍的には、実売製品から見た比較の物差しは、独立型ならDualSense、スマートフォンを装着する形ならBackboneのように、使う姿勢を先に分けるのが自然です。充電しながら持てるか、ケースを外さず装着できるか、机に置いても使いやすいかまでそろえて比べれば、値札の差に何が含まれているかを具体的に判断できます。未発表のApple製品についても、こうした毎回触る部分に工夫があれば、少し高くても選ぶ理由になります。あくまで、「少し」ですけど。

月額900円のArcadeと、買い切りの大作を分けて計算

では、操作する道具に払う金額は、遊ぶゲームの費用と並べるとどのくらいになるのでしょうか。Apple Arcadeの日本向け公式ページは月額900円を案内しているので、同じ料金で12か月利用する前提なら900円×12か月=10,800円になります。※念のため、これは無料体験やApple Oneなどを使わず、月額料金を払い続ける場合の単純計算です。

対応iPhoneをすでに持っていて、Backbone Oneを19,800円で買いArcadeを月額900円で12か月続けると、初年度の追加費用は19,800円+900円×12=30,600円になります。逆に手持ちの対応コントローラーを使える人は、新しい道具の購入費を丸ごと省けるので、加入のきっかけとして純正品を売るには、追加出費に見合う扱いやすさが大切です。気軽に始めるサービスと、長く使う周辺機器とでは、購入を決める基準が違いますね。

一方、App Storeで個別に購入する大作には、月額サービスとは別の計算が必要です。今回確認した例では、『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』が5,000円『BIOHAZARD RE:4』のゲーム本編が7,990円『アサシンクリードミラージュ』の製品版へのアップグレードが4,000円で、いずれもコントローラー対応と表示されています。これは確認した3作品の例で、移植作品全体の本数を数えたものではありません。

『BIOHAZARD RE:4』の配信説明では、一部を無料で遊んだ後に本編を購入する方式に加え、コントローラー操作に最適化しているため、その使用を推奨すると書かれています。移動、照準、視点変更を並行して扱う作品なら、指で画面を覆わず、決まった位置のスティックとボタンを触れることに具体的な意味が出てきます。こうした作品をじっくり遊ぶ人へ届けるなら、Appleも実際のゲームと組み合わせて操作の違いを見せるほうが、コントローラー単体の説明より魅力を伝えやすそうです。

そして大作を遊ぶ入口には、操作以外の条件も残ります。『DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT』のiOS版の説明は、追加データを合計約50GBダウンロードすると案内しており、互換性欄ではiOS 17.0以降とA17 Pro以降のチップを必要条件に挙げ、実際に対応するiPhoneの機種も個別に列挙しています。購入前に対応端末と空き容量を確かめ、ダウンロードを済ませて初めて遊べるので、売り場でこの準備まで案内できれば、初めて大作へ進む人の戸惑いを減らせます。

専用ゲーム機と比べると見える、追加購入の境目

iPhoneへコントローラーを足す予算が増えていくと、専用機を別に持つ選択肢も視野に入ります。Nintendo Switch 2の日本語・国内専用モデルは59,980円PlayStation Portalリモートプレーヤーは39,980円が公式に示す税込価格で、いずれも画面と操作部分をまとめて持てる製品です。ただし、ゲームを本体で動かすSwitch 2と、リモートプレイなどの画面を受け取るPortalでは仕組みが異なり、遊べる作品や必要な機器・契約も、それぞれ個別に比べます。

ここで大事なのは、iPhoneをすでに持つ人と、ゲームのために端末ごと買う人を分けることです。手元のiPhoneが目的の作品に対応していれば、コントローラーとゲームの費用を足すだけで始められますが、買い替えまで必要になる場合は、その端末代も含めて専用機と比べます。同じ周辺機器の値札でも、買う人の出発点によって、安く感じるかどうかは大きく変わります。

画面の切り替えについても、コントローラーの接続先と、ゲームの続きを運ぶ仕組みを分けて見ると整理しやすくなります。Apple StoreのDualSenseの説明は、対応するiPhoneやMacなどへの接続と、PlayStation本体からゲーム映像を受け取るリモートプレイを別々に案内しています。コントローラーを別の端末へつなげられることに加えて、作品の対応機種、購入の扱い、セーブデータの引き継ぎがそろって初めて、外出先の続きを自宅で遊ぶ流れが完成します。

使う場所まで考えると、映像を通信で受け取る方式と、端末内でゲームを動かす方式の違いも効いてきます。Portalの公式説明はWi-Fi経由でのプレイを案内しているので、移動先でも遊ぶなら、回線の条件まで関わってきます。対してiPhone内で動く作品は、ダウンロード後にオフラインで遊べるかを作品ごとに確認します。画面とボタンが一体に見えても、外出時に必要な準備は同じではありません。

小龍的にはこう思った

小龍的には、今回の話で最も面白いのは、Appleがゲームを遊ぶ時に必ず触れる部分を、自分で設計する可能性が出てきたことです。アプリを集める場所、動かす端末、操作する道具まで扱えれば、初めて買う人が途中で迷う箇所をまとめて減らせます。性能の高いiPhoneを持ちながら大作を遊んだことがない人に対して、その性能を使うきっかけを作れるかが、参入する価値を決めます。

ただ、接続できた後の細かな機能まで同じように使えるかは、ゲーム側の対応も関わります。Apple自身のサポート文書も、特定のボタンやオーディオジャック、ライトなどの対応はコントローラーとアプリによって異なると説明しています。純正品を出すなら、標準のボタン操作に加え、どの作品で振動や追加機能まで使えるかをはっきり見せることが、安心して選べる売り場につながります。

Beatsで展開する意味も、音楽と同じように、生活の中で持ち歩く道具として見せられるかにありそうです。色や形に好みが出る製品だからこそ、持ち運ぶ時の大きさ、握り続けた時の重さ、充電のしやすさまで整っていれば、仕様表を細かく読まない人にも伝わる魅力になります。ゲームを毎日遊ぶ人と、たまに続きを進める人のどちらへ向けるのかで、ちょうどよい製品の姿も変わるはずです。

開発者にとっては、すでにある操作の仕組みを活かせることにも意味があります。Appleの旧開発ガイドは、共通の仕組みに対応すればMFiコントローラーの入力を扱える構造を説明しており、周辺機器ごとにゲーム側の操作を作り直す負担を抑える狙いが読み取れます。新製品がこの土台の上で独自の機能を足すなら、対応ゲームを作る側にとっても扱いやすい設計になるかを注目していきます。

関連記事:AirPods 5・Pro 3・Beatsを価格順に比較。差額はどこに出るか

画蛇添足 One more thing…

スマートフォンには、ゲームをしている最中も、連絡や買い物など別の用事が入ってきます。だからこそ短い時間でもすぐ続きを遊べて、中断した後も戻りやすい道具には、単純な操作性能とは別のありがたさがあります。毎日かばんから出すか、それとも引き出しにしまったままになるかは、そんな小さな手間の積み重ねで決まるのではないでしょうか。

新しいコントローラーで好きな作品を遊ぶ時に、最初の数分を接続先の確認に使うのは惜しいものです。Appleが操作する道具まで作るのなら、まずは遊び始めるまでを気持ちよくしてほしいですね。最初に攻略する相手が接続設定、というゲームからだけは卒業したいですね。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5Mac、Apple公式サイト・日本のApple Store・App Store、任天堂およびPlayStationの公式価格案内)

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