中国(大陸)では、本日から14日まで、首都北京で日本でいう国会にあたる両会(全国人民代表大会及び全国人民政治協商会議の2つを合わせてこう呼ぶ)が開かれている。
その間、これまでの慣例でもそうだが中国では国民に外部からの雑音を聴かせないためか、ネット規制を強化する傾向にある。両会とは名ばかりで会議でも審議でも何でもなく、いわゆる大本営発表の決定を大勢が拍手をして承認する、いわば形だけのものだ。とはいえもちろん両会は憲法上最高権力のある会議なのでここでの決定は今後の中国の経済や発展に直接反映されるため、全世界の注目を集めている。今や世界中に浸透している中国資本の威力が発揮されているわけだ。
そんなわけで、ネット上での一党独裁政治や両会での決定事項への批判などは厳しく検索や手動でチェックされ、削除される。中国国内メディアや中国国内で設置される掲示板などは全て監視や検閲、そして上の命令での削除や改変が可能だからだ。しかしその削除や修正が及ばない海外へは、”GFW(The Great Firewall)”と呼ばれるシステムによって情報遮断という方法がとられている。ネット規制回避に使われるVPNも例外ではない。その規制が両会会期中は更に強化されるというわけだ。
ともかく現実的にネット規制回避が困難になると、別に中国を批判したりする意図が全くなくても、中国で規制されているTwitterやFacebook、Google系サービス(Gmail等)海外サービスの利用が必要な人達は困ってしまう。
そんなわけで当方では以下のページで中国ネット規制回避方法を紹介している。
両会開催中のネット規制の現状
現状、上記のページでイチオシで紹介している中国ネット規制回避の切り札【12VPN】は、既に全人代が開かれている本日現在、今のところ問題なく接続することができている。確認しているのは以下の接続方法だ。
- MacBook(OS X El capitan)でのVPNGUIでの接続(Openweb)
- MacBook(OS X El capitan)でのPPTPでの接続(手動設定)
- iPhone 6s PlusでのiKEv2とPPTP接続
ただ、VPNGUIを見ればわかるとおり、いくつかの接続先アクセスポイント(AP)サーバに繋がらなくなったりしている。
両会開催中のネット規制強化対策方法(12VPNの場合)
両会開催中はいくつかの注意事項とtipsがある。当ブログイチオシのオススメ【12VPN】をお使いの方、またはこれからお使いの方は設定を以下のように見直していただければと思う。
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スピードダウンは仕方なし
VPNの接続ができなくなったわけではないが、全体のスピードダウン(pingレベルでのスピードダウン)は発生していてこれは恐らく回避する方法はない。海外とのインターネット接続のバックボーンを一時的に制限しているからではないかと思われるからだ。
DNSの設定変更
DNSポイゾニング攻撃が強化される可能性があるので、できればルータや端末のDNS設定を、標準ではなく別のDNSに設定しておいた方が良い。
例えば
- AliDNS:223.5.5.5,223.6.6.6
- Google DNS:8.8.8.8,8.8.4.4
ただ、後者のGoogle DNSは時々動作がおかしくなることがあるので個人的にはAliDNSがオススメだ。
APサーバを追加する
- 12VPNのログイン後のホーム画面から、Add more servers(free)をクリック。
- Change Serverをクリックし、Available Serversの中からサーバを選ぶ。中国からなら、Tokyo 3を追加しておくといいだろう。Pingもそこそこ速い。
APサーバのIPの変更
アクセスポイントがうまく繋がらなくなったりした場合は、Update your server listというメニューから使いたいサーバのIPを変更しよう。
- 12VPNのログイン後のホーム画面から、Update your server listをクリック。
- 問題があるAPの右のSwitchボタンを押す。
- VPNGUIは自動で切り替わるが、その他のアプリや手動設定、iOSでのプロファイルでインストールしたVPN設定は使えなくなるので、該当のサーバ設定を手動で入れ替える必要がある。IPを手動で書き換えてもいいし、再度プロファイルを入れ直してもOK。
- なお、現在のAPサーバのIPは、12VPNのログイン後のホーム画面から、View your serversをクリックすると見ることができる。
複数のVPNの使用も対策方法の1つ
12VPNのようなある程度有名なVPNはピンポイントにブロックされたりするので、上記の中国ネット規制回避ページで紹介しているように、複数のサービスを使用するのがいいと思われる。
新しいVPNサービス、【CN2 中国通】
現在、私が上記のページで紹介しているもう1つのVPNサービス、【つながるNow】を運営している友人が、新しいサービス【CN2 中国通】を始めているのでご紹介したい。
利用者もまだ多くはないので、ブロックされる可能性もそれほど大きくないといえる。
このサービスの特徴は、次世代中国電信通信網を導入していることだ。
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規制強化は両会後に徐々に緩められる
なお、この規制強化状況は両会が終了する2016年3月14日以降は徐々に緩められるのが恒例で、恐らくことしもそうなるのではないかと思われる。10日ほどの我慢も必要かもしれない。。
記事は以上。