Beatsが中国の偽物工場を起訴、賠償請求額は数十億ドル?

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最近Apple(アップル)に買収されたばかりの、
ヘッドフォン・イヤフォンメーカーの「Beats」。
しかしそのBeatsが世界的に人気になるにつれ、
中国において偽物が大量に出回りそれが輸出され海外にも出回るという頭の痛い状態になっている。
そこでBeatsは偽物を製造するメーカーに対して訴訟を起こすことにしたという。

Beatsの弁護士によれば、
Beatsのヘッドフォン・イヤフォンの偽物は小売りに到着するまでは非常にクローズドなビジネス方式で取引され、
利益を最大化すると共に関連部門による監視の目を避けており、発見されにくいのだという。

これらのBeatsのパチモン製品は、国際郵便等の方式で米国等に送られるが、
税関などの検査も通過してしまうほど精巧に模倣されているという。
とあるデータでは、偽物Beatsのヘッドフォン・イヤフォンの営業収入は1,350億ドル(約11兆3500億円)にものぼるという。
Beatsはドメインレジストラーに働きかけ、偽物Beatsを扱ってBeatsの権利を侵害している全てのネット上のドメインを差し押さえ、それらをBeats本体に帰属させるということまで考えているようだ。

現在はまだBeatsが訴訟の中でどのような損害賠償を求めていくかは明らかになっていないが、
恐らく中国の偽物Beatsを製造しているメーカーは、
数十億米ドルともいわれる損失を賠償するようなことはできないだろう。

なお、Beatsは以前も同様の訴訟を起こしたことがあり、
その際にはBeatsは1,472個ものドメイン名と、50個のPayPalアカウント、
それから14個のオンライン取引用アカウントを勝ち取ったという。

中国の偽物対策は非常に難しい。
実際、工場を訴えたとしても、その工場が破産を宣告して逃げられてしまえばそれまでだ。
しかしその流通・販売ルートを抑えてしまって、
利益を工場や販売者に流入させないというやり方は、
なかなか賢い方法であるかもしれない。
他にも、その工場そのものを買収してしまうか、
賠償をもらう代わりに会社の経営権を取得して、
偽物ではなく本物を作らせるというやり方もあったりする。
税関でもわからないほど精巧に作られているのであれば(もちろん音質も大事だが)、
そのような方法も有効かもしれない。

記事は以上。

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