Appleのサファイアガラス生産キャパは十分、次世代デバイスには全て採用か?

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iPhone5s_Touch-ID

投資会社のSeeking Alpha所属のアナリストMatt Margolisが、
米Apple(アップル)が自社製品用のサファイアガラスを生産しているとされる、
アリゾナ州メサ市のサファイア工場を視察して評論を発表した。
現在メサのサファイア工場でのサファイアの生産状況からすると、
Appleは次世代iPhone「iPhone6」の4.7インチモデルと5.5インチモデルや、
まだ噂の域を出ない「iWatch」にサファイアガラスディスプレイを搭載させるのに十分なキャパシティを持っているという。
以前は、サファイアガラスの生産キャパシティの問題で次世代デバイスの販売が遅れるのではないかという情報がちょくちょくまことしやかに流れていたのは何だったのかという感じだ。

このメサ工場の持ち主であるサファイア製造企業GT Advancedは、
現在Appleの最後の分割支払を待っているところだ。
情報によれば、Appleはこの支払を今月中に済ませ、
メサ工場内部の生産設備も今月中にアップグレードを終了するという。
Margolisによれば、サプライチェーンの情報からすると、
現在サファイアの製造に使われている溶炉は2500基を超えており、
それぞれの溶炉は毎回200〜235kgのサファイアを生産することができるという。

先月末、同じようにアナリストがAppleのサファイアサプライチェーンに対し視察を行っている。
スイス連合銀行証券(UBS Securities)に所属するアナリストSteven Chinの投資者向けレポートによると、
GT Advancedは4月にApple向けのサファイアの製造数量を3月の5倍と飛躍的に増加し、
これはAppleの新製品がもうすぐ発売されるという前兆ではないかと指摘されていた。

Sapphire

ところでサファイアガラスに用いられているサファイアは、
本当にサファイアから作られているのだろうか?
もし宝石に詳しい人がいれば、
天然のサファイアは5カラット程度でも10万円以上することは知っている。
更に宝石加工をして光沢がよいものになると15万〜30万円してもおかしくない。
2カラットで30万円を超えるものだってある。
サファイアは非常に貴重で値段が高い天然の宝石というのが一般の認識だ。

実はAppleが使っているサファイアの技術というのは、
純度の低い宝石を集め、
その純度を高めることで極めて高い硬度を得るというもので、
基本的にはサファイアのような青い色が出ることはない。

サファイアの硬度はダイアモンドに継ぐもので、
工場ではそれを溶炉で加工することで元素の純度を高め、
それを透明なガラスの上に薄く膜を張ることで、
これまでの化学的な強化ガラスよりも高い硬度を得たものがサファイアガラスだ。

サファイアガラスの技術はもうかなり早い時期から登場していて、
これまでスイス製の高級機械式腕時計や、
軍用車両のガラス等にも用いられているのは周知の事実と思う。

またApple製品でのサファイアガラスの採用は既にiPhone5sで始まっている。
Touch IDが搭載されたホームボタンや、
カメラのレンズには既にサファイアガラスが用いられているのだ。

Appleはこのサファイアガラス技術や、
アルミ一体成形やリキッドメタル技術など、
最先端の技術で製品の硬度を確保しつつも、
複雑なデザインを思い通りに加工できる方法を常に採用している。

記事は以上。

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