Apple CarPlayとAndroidの車載デジタルシステム、シェアはどっちが多くなる?米国メディアの予想

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Apple-vs-Google

モバイル市場のOSプラットフォーム戦争が車業界にまで飛び火!

米国のテクノロジーブログ「TechnoBuffalo」が最近、
AppleとGoogleがiOS/Android戦争を車に移植:どちらが勝つか?】という記事を掲載した。
Apple(アップル)とGoogle(グーグル)とBlackBerry(ブラックベリー)は、
それぞれ確実のモバイルプラットフォームを利用した車用のシステムを打ち出している。
業界内の関係者によると、様々な要素から判断するに、
AppleのCarPlayが米国では成功するのではないかと言われている。
以下が上記の「TechnoBuffalo」の記事の主な内容の要約だ。

TechnoBuffaloの記事要約

Appleは最近車載iOSのCarPlay(旧称iOS in the Car)を発表した。
車のコントロールパネルをiOSとシームレスに合体させるというのだ。
一般的にAppleとGoogleとBlackBerry等はモバイル市場での競争関係にあるといわれているが、
これからは競争が車載デジタルシステムに及ぶことになりそうだ。
AppleのCarPlay以外にも、BlackBerryはQNXを既にリリースしているし、
Microsoft(マイクロソフト)はWindows Embedded Automotiveをリリース済み、
そしてGoogleは自動車メーカー連盟のOAA(Open Automotive Alliance)を立ち上げている。

英国のメディア「The Register」の報道によると、
現在はQNXがコントロールパネル市場の中で金額ベースで70%のシェアを保っているが、
iOSとAndroidがここに入ってくることで、
QNXのシェアこれから下がってくるものと考えられる。
スマホを使い慣れているユーザからすれば、
車載版iOSとAndroidはQNXより使い慣れた感じがするだろう。

AppleとGoogleは多くの自動車メーカーの支持をとりつけている。
Appleは、
・Ferrari(フェラーリ)
・Mercedes Benz(メルセデス・ベンツ)
・VOLVO(ヴォルヴォ、ボルボ)
・BMW
・Ford(フォード)
・GM
・HONDA(ホンダ)
・ヒュンダイ(Hyundai、現代)
・Jaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー)
・KIA(起亜)
・MITSUBISHI(三菱)
・NISSAN(日産)
・Peugeot(プジョー)
・Citroën(シトロエン)
・SUBARU(スバル)
・SUZUKI(スズキ)
・TOYOTA(トヨタ)
などが既に協力関係を結ぶとしている。
Googleが立ち上げたOAAのメンバーとしては、
・Audi(アウディ)
・GM
・HONDA(ホンダ)
・ヒュンダイ(Hyundai、現代)
・Nvidia
等、自動車メーカー以外にもテクノロジー系の会社も参加している。

これらのリストを見ればわかるとおり、
いくつかの自動車メーカーは車載システムに多数の選択肢を持っているということだ。
ということで、これはもしかしたら米国のモバイル市場のシェアを見ることで、
将来どのプラットフォームがより多くのユーザを惹き付けるかがわかるということになろう。

Androidは現在米国市場でもっとシェアが高い。
comScoreによるデータによると、
昨年の4QのAndroidのモバイル市場のシェアは51.5%だった。
iOSのシェアは41.8%で、3Qに比べて小幅上昇がみられる。

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他の様々な要素を加味すると、
この2大プラットフォームが現在勢力的に拮抗しており、
将来的にはAppleとGoogleのスマートカーデジタルシステムを選ぶ人の割合は同じくらいになると言える。
つまりAndroidユーザは恐らくかなりの確率でOAAの製品を選ぶことになるだろうし、
iOSユーザはかなりの確率でCarPlayを選ぶことになるだろうということだ。

現在のもう1つの重要な問題はコストと、
どのようなユーザが車のデジタルシステムをこれらのプラットフォームにアップデートさせるかだ。
なんといっても、Android携帯とiPhoneは既にナビ機能は搭載している。
ユーザは携帯をわざわざ車のコントロールパネルに接続しなくても、
ナビや(Bluetoothによる車のスピーカーを使った)音楽再生などの操作はできてしまう。
ただ、新しい車のデジタルプラットフォームでは、
更にユーザーフレンドリーな体験ができるとされている。
現在の段階では、高収入のユーザは恐らく車のデジタルシステムを新しいプラットフォームにアップデートするだろう。
そんなわけで、iOSとAndroidのユーザー層の構成が将来のシェアを読み解くヒントになるだろう。

マーケティング会社のPew Research Centerが昨年6月発表したレポートによると、
家庭年収が7.5万米ドルを超えるスマートフォンユーザの中でのシェアは、
40%がiOSデバイスを使い、31%がAndroid携帯を使っているという。
それと同時に、家庭年収が3万米ドルを下回るスマホユーザーの中では、
13%がiOSデバイスを使い、28%がAndroid携帯を使っているという。
このデータを見れば、iOSユーザの方がAndroidユーザより富裕層が多いということが言えるだろう。

これらの新しい車載プラットフォームはもちろん無料ではないため、
当然有料でのアップグレードとなるわけで、
そのため富裕層のユーザの方がアップグレードを選択するのではないかと考えられる。
となれば、iOSユーザの方がそのような傾向にあると言えよう。
その他に、自動車全体のコストも考慮に入れなくてはならない。
もし更に富裕層のユーザがもっとラグジュアリーな車を購入したとすれば、
恐らく別途更にお金を追加してシステムのアップグレードをしようとは思わないだろう。
そして普通の車を買うユーザーの方が、
オプションとしてこのデジタルシステムを選択する可能性がある。
言い換えれば、CarPlayを搭載したホンダの車の価格の方が、
CarPlayを搭載していないベンツよりも遥かに安いということだ。

CarPlayは既に多くの自動車メーカーの支持をとりつけていることと、
iOSユーザはAndroidユーザよりも富裕層が多いということを考えると、
現在の段階ではCarPlayの方が成功する可能性が高いといえるだろう。
しかし最終的に問題となるのはやはりコストだ。
もし自動車メーカーやGoogleまたはAppleがディスカウントをして、
ユーザにアップグレードを促したとしたら、状況は変わる可能性もある。
これは各メーカーが市場シェアの形勢を逆転するために使われる主な手段だからだ。

記事の内容は以上だ。
ちなみにこれはまだ予測に過ぎない。

以下は私小龍の日本と中国での車載システム、
CarPlay(iOS)とAndroidシステムのシェア予測に関する個人的な意見だ。

日本のシェアはどうなるだろう?

ガラパゴスな日本のモバイル市場は、
他国に比べてもApple iPhoneのシェアがやけに高く、
もしかしたら日本ではiOSを利用したCarPlayの普及率が最初から高くなるかもしれない。
日本は日本車が圧倒的なシェアを誇っており、
その日本車の主要メーカーは殆どCarPlayをリリースするAppleと協力関係を結んでいる。
あとは本当に価格と営業セール体制次第ということになりそうな気がする。

中国のシェアは?

ちなみに私の住んでいる中国のモバイル市場は、
日本と逆でAndroidのシェアが圧倒的に高い。
なんといってもAndroidの方が選択肢が豊富で安いからだ。
ただ車を乗り回すような人は圧倒的な富裕層で、
富裕層の中ではApple iPhoneのシェアが高いことは、
iPhoneを持つことがステータスであることからわかるだろう。
iPhoneを買うために腎臓を売った人もいるくらいだから。。

中国では車を持つことは一種のステータスだから、
車載システムも同時にステータスになるとなれば、
オープンソースの無料OSとして知られているAndroidよりも、
高いApple iOS使用のCarPlayを見栄を張るために選ぶことは想像に難くない。

もちろんこれらはAppleへの贔屓目がある私の個人的な予測に過ぎないが。。
皆さんはどう考えるだろうか。

記事は以上。

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