9月12日に予約が始まり、9月25日に販売が開始されるAppleの新型iPhone【iPhone 6s】と【iPhone 6 Plus】。
それぞれに搭載されているモデムチップの種類によって、世界各国・各地域のSIMフリーiPhone 6sが他の全ての国・地域のキャリアで使えることを保証されているわけではない。そのため、必ず自身で、自分が持っているiPhoneが現地のキャリアで使えるかどうかを確認する必要がある。
中国三大キャリア各通信方式への各国・地域のiPhone 6s対応一覧表
当ブログの読者の方には、中国にいらっしゃったり、中国を訪れる機会が多い方もいらっしゃるかもしれない。あくまでもSIMフリーだという前提で、中国大陸版・香港版・米国版・日本版の【iPhone 6s】シリーズが、中国の三大キャリア(中国移動 China Mobile、中国聯通 China Unicom、中国電信 China Telecom)の各世代通信(2G、3G、4G)で使えるかどうかの一覧表をまとめてみた。
なお、香港・米国・日本版にはそれぞれ2種類ずつモデル番号(Axxxx)が存在するため、それぞれ分けてみた。ちなみに2種類とは、CDMA対応版とCDMA非対応版というような位置づけだ。
中国 | 香港 | 香港 | 米国 | 米国 | 日本 | 日本 | |
iPhone 6s | A1700 | A1633 | A1688 | A1633 | A1688 | A1633 | A1688 |
iPhone 6s Plus | A1699 | A1634 | A1687 | A1634 | A1687 | A1634 | A1687 |
移動4G TD-LTE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
移動3G TD-SCDMA | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
移動2G GSM/EDGE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
聯通4G FDD-LTE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
聯通3G WCDMA | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
聯通2G GSM/EDGE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
電信4G TD-LTE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
電信3G CDMA | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
電信2G GSM/EDGE | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | × | 〇 |
結論的には、中国電信の3Gと2G以外は、全ての機種で使用可能なことがわかっている。中国電信の3Gと2GはCDMAで特殊なため、表にあるようなCDMA版の型番を使用する必要がある。
中国で使うにはどこのiPhone 6sがベスト?
もしApple StoreでSIMフリー版を買うという前提であれば、これまで最安値だった日本版は日本円の下落に伴う価格調整(つまり値上げ)が入った後、更に消費税が上にのると、価格的な優勢は現在は殆どない。米国版は確かに購買価格は安いが、運送費、関税等のコストを考えれば、ベストのチョイスとはいえない。
香港版は、本来中国に持ち込む際には関税や増値税を払う必要があるが、個人で一台、自分で使う分には特に持ち込んでも何もいわれることはない。香港版は大陸版に比べて約1万円ほど安いため、コスパもいい。
しかしなんといっても中国国内で長く使うのであれば、中国三大キャリアが提供している値引プランを利用した方が安くなるのは間違いない。
ということで、大陸で長く使いたい人は大陸版のキャリア版を、短期滞在なら香港版か、または日本版がいいというところだろう。もちろん日本の三大キャリアと契約している人であれば、キャリア版iPhone 6sをSIMフリーにして中国に持ち込むのがベストだろう。日本のキャリアのSIMフリー状況については後述する。
中国でSIMフリーiPhoneを使うにはどのキャリアがベスト?
基本的に、よほどの理由でもない限り中国電信を選ぶ人は少ないと思われる。中国電信は三大キャリアの中で唯一のCDMAキャリアで、日本でいえばauのようなものだ。電波方式が特殊で、しかも携帯電話キャリアとしては最後発のため、電波のカバー範囲はよくないとされている。
三大キャリアの中で最も電波がいいのはやはり世界最大の加入者数を誇る中国移動で、その次が中国聯通だといわれている。ただ中国移動は3G(TD-SCDMA)が非常に貧弱で、カバー範囲も狭く通信速度も遅いため、通信規格が4Gか2Gという究極の選択になってしまうことが多く、4Gが入らないところはカタツムリのように遅い2Gになってしまうため、非常に不便なことこの上ない。
中国でSIMフリーiPhoneを使うなら、三大キャリアの中でのベストチョイスはやはり中国聯通だ。4Gのカバー率も上がってきており、何より3Gが殆ど普及しているため、4Gがダメなら3Gという使い方ができる(もちろん勝手に切り替わる。このあたりは日本のLTEと3G切り替えと同じ感覚だ)。しかも聯通の3GはHSDPA+を採用しているため他社の3Gより速い。そして聯通の4Gと3Gは電波規格も日本や香港と同じような感じなので使いやすいのだ。
Apple Storeで販売されているiPhone 6sは全てSIMフリー
上記の表にある全ての国と地域(中国、香港、米国、日本)のApple Storeで売っているiPhone 6sは全てSIMフリーだ。日本のキャリアで売っているものだけがSIMロックがかかっているが、NTT docomoだけは過去半年以上前に契約していた端末(Android)のSIMロック解除をしたことがあれば、すぐにSIMロック解除をしてくれるという。またSoftBank(ソフトバンク)・au(by KDDI)は180日経過後、つまり半年後にはSIMロック解除が可能となる。米国もキャリアによってはすぐSIMフリーにしてくれる。中国と香港はどのキャリアで買ってもSIMフリーだ。
記事は以上。