【中国でカートレース】初めての125ccレーシングカートスプリントレースに参加してきました

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こんにちは、中国広東省でレーシングカートに乗っている日本人です(車メーカーのお仕事の人以外ではたぶん今は私一人だけ)。

もう1ヶ月ほど前のことですが、2023年7月9日(日)に広東省江門・恩平市の大河馬サーキットで行われたGKC(Greater-bay-area Karting Championship、粤港澳大湾区卡丁车锦标赛)の125ccクラスのスプリントレースに、このクラスとしては初めて参加してきました。

レース前3日から乗り込んで練習

レース3日前の7月6日から乗り込み、チーム(中山エースレーシングクラブ、といっても走るのは私一人ですが)のテント張りから練習までこなしました。7月6日の練習の様子をYouTubeに上げていますのでご覧ください。大河馬サーキットは約1.4kmくらいの長さで、道幅も広く、基本的に中高速コーナーメインの攻略しがいのあるサーキットです。周辺はリゾートや温泉や老人ホームなどが集まっている別荘地みたいになっていて、なかなか面白いです。ただ、普段行っても営業していないことがあったり、営業していても遅い4ストのレンタルカートしかなく、恐らくアクセル全開でいけるのであまり面白くないかもしれません。以下の動画ではコースレイアウトや、125ccのスピード感がわかると思います。なおこの動画は初日の練習のため、シャーシやコースに不慣れなため、レース時よりも1秒くらいラップタイムが遅いです。

レース参加車両紹介

今回レースに参加した車両は、まずシャーシがFAカート(アロンソカート)。2回F1ワールドチャンピオンになって、今でもアストンマーティンF1チームで現役のF1ドライバー、フェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)プロデュースのカートです。去年まではOTKの中の1ブランドだったのですが、今年からはイタリアのKart Republic(KR)のブランドとなり、フレームが灰色から水色、またカウル等のデザインも変更となりました。フレームは違う太さのものを組み合わせて非常にバランスよく作られていて、高速コーナーでは剛性があって、低中速コーナーでは曲がりやすく、とてもコントロールしやすいシャーシです。またホイールもマグネシウム合金だったり、ブレーキなどもいいものを使っているなど、さすが随所にこだわりが見える素晴らしいシャーシです。

そしてエンジンはIAME X30 2ストローク125cc水冷エンジン。今回のレースはX30限定というレギュレーションでした。このエンジンは、以前中国国産で広東省東莞で開発・製造されているFS-KART(丰速卡丁车)のシャーシを買った際にエンジンも以前のX30を下取りして買ったものですが、FS-KARTのエンジニアによってレース用にチューンナップされているものです(チューンはCKC等中国を代表するレースのレギュレーションの範囲内)。ただ、今回のレースではIAME X30の高馬力版(中国語では草莓、イチゴと呼ばれている)が一部のレーサーの間で使われているということを他の若いレーサーから聞きました。これは表にイチゴのマークが貼ってあるものですが剥がすと後は分解しないとわからないタイプになっていて、本来はレギュレーション違反なのですが。。というわけでこのレースは最初からちょっとフェアではない感じではありました。加速や最高速などがあまりに違ったので。。(実際にレースでのラップタイムはトップと1秒近く差がありました)。

前日はスーパー4ストの6時間耐久レースに参加!4位フィニッシュ

そして前日の8日にはスーパー4ストマシンによる6時間耐久レースにも中山エースレーシングクラブのメンバーとして参加し、中山エース3番隊(中山艾斯三队)のタイムアタックと一番目を担当して1時間半走り、結果は全体で4位。一応表彰してもらいトロフィーもいただきました。仲間がみんな次の日のスプリントレースが本番だと知っていたので、一番目に走らせてくれて、後はゆっくり休んで、と言ってくれました。実は私は後から参加を決めたのですが、3チームの中で私の争奪戦となったみたいで、前日の仲間内のミーティングでもちょっと揉めてましたが、私はよくわからないので知らないふりをしてました(笑)。最終的にはメンバー的にあまり期待されていなかった第3チームに入って、結局は3チーム中一番の成績でゴールしたという。。私のおかげですかね?いや、実際は私が乗ったマシンは酷かったんですが。。

私が乗った1時間半の第1スティント全体の走行動画はこちらです。

スプリントレース当日!

さてスプリントレース当日です。私専属のエンジニアは中山エースレーシングクラブのオーナーの一人、阿霖(アーリン)。彼ももともと箱車と4スト中心でしたがレーサーでした。まだ30歳ちょっとと若く、専門は箱車の修理工なのですが、最近は2ストの会員マシンの修理をするようになり、今回初めて2ストレースのエンジニアとしてデビューしました。タイヤの取付などはまだまだですが、その他の調整などはかなりきちんとやってくれるし、きれい好きなのが助かってます。

レース本番はカメラ装着が禁止だったので走行動画は撮れませんでしたが、結果は12人中6位。

タイムトライアル(10周)、予選(10周)、セミファイナル(12周)、ファイナル(14周)とピーカンの炎天下で4回も走って死にそうになりました。ちなみに練習以外はそれぞれ終わった後に軽量があるのですが、ドライバーと車重を合わせて165kg以上というレギュレーションがありました。車がだいたい85kgくらいだったので、私の場合5kg程度の重りをつけなくてはいけませんでした。が、調整をギリギリで行ったため、1回だけ165kgギリギリで通過したことがあり、、0.1kgでも下回ると失格になるのでヒヤヒヤしました。

決勝ではなんとオープニングラップで当たられてしまい、フロントバンパーが凹み、スピンしてコースアウトするというアクシデントがありつつ、何とか自分でマシンをコースに引きずって戻して、フォーメーションラップにはギリギリで追いつき、何とか一緒にスタートできました。以下がレースに参加していた時に撮ってもらっていた写真です。

レースはネット配信サイトでガッツリ実況中継。。私も映っていました

レースはネットの動画配信サイト等で全てライブ実況中継されていたのですが、これは決勝の最後の方で、私を先頭とする後ろの集団がクローズアップされていた動画です。集団のトップを走っているのが私です。

結果は。。

セミファイナルで9位だったため、決勝は9位スタートでしたが、3人抜いて6位フィニッシュできたので、2スト125ccクラスのレース参加が初めてにしてはまあまあよかったのではないかと。

級別と書いてあるのがクラスで、成人組(30歳未満)と大師組(30歳以上)が混合で同時にレースをしていました。私は当然大師組だったのですが、決勝では1位以外は大師組(オジサン組)がめちゃくちゃ頑張っていて、私を含め上位5人が大師組。そのため私は大師組としての表彰台には届きませんでした。逆に成人組は1位を除いて総崩れ、セミファイナルまでは私よりも上だったのに私に抜かされた人が2人以上。一人はレース後倒れ込んであわや救急車という事態に(私の下の7位の陈泯帆君。レース中とレース後色々話して仲良くなりました)。成人組はその陈泯帆君も含め、私よりも後でゴールした2人がトロフィーをもらっていてなんだかなあ。。という感じでした。私はもう1回走りたいくらい体力が残っていました。

2年前の2021年9月に参加したスーパー4ストの12時間耐久レース(4人で参加、下の写真)では完全にへばっていた自分ですが、普段2ストを走り込んでいた成果が出たかなという感じがしています。

レース後もいつも疲労が溜まる首や腕や肋骨などは全く無事で、特に痛みもなく、筋肉痛などの後遺症も一切ありませんでした。レース終了後、自分の車を2時間運転して普通に帰れました。妙な高揚感があったのを思い出します。アドレナリンが出ていたんでしょうね。

今後も2ストレーシングカートのレースに出るかは検討中。。

財力と体力の問題で今後もこのクラスのレースに出続けるかどうかは未知数ですが、上位に入るには明らかにラップタイムを縮める必要があり、もっとテクニックを磨かないといけないことを痛感しましたし、もっともっと体を絞って体力つけないとと思いました。

とはいえカート自体全て独学ですし、ちゃんと教えてもらう人も今は殆どいないので、どうしようかなと思っています。今年秋頃に中国の子供レーサーのインフルエンサー「祐祐」のエンジニアで日本人(動画によく出てくる小池 KOIKEさん?)が上海に来てプライベートレッスンをするという噂を聞いたので、できれば申し込めればと思っています。

オリジナルペイントヘルメット紹介

あ、それから私が被っているメットは日本の新人類ペイントさん(リア友)がペイントしてくださった、F1ドライバー(アルファタウリ)の角田裕毅2021年レギュラーモデルのレプリカヘルメットで、ベースはArai GP-6sです。新人類ペイントさんの製作動画はこちらです。

記事は以上です。

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