海外メディアのApple Insiderが、Appleの先月9月にリリースされたばかりのiPhone XS Maxと、Googleの最新スマートフォン、Pixel 3という両巨頭のフラッグシップモデルのベンチマークアプリによる性能比較をしています。SoCとしては、iPhone XS MaxはA12 BIONIC、Pixel 3はSnapdragon Siliconを搭載しています。
GoogleはPixel 3にQualcomm(クアルコム)製のオクタコア(8コア)のSnapdragon 845を搭載しています。これは、サムスンの最新機種、Galaxy Note 9と同様です。ただ、動作クロックにおいてはGalaxy Note 9の2.5GHzに対して、Pixel 3は1.5GHzなので、少し劣ります。Pixel 3には4GB RAMを搭載し、GPUとしてはAdreno 630となっていて、5.5インチディスプレイの表示を支えています。
対するApple iPhone XS MaxのA12 BIONICチップは、6コアで動作クロック2.49GHzのシステム・オン・チップを内包していて、その6コアは2つのハイパフォーマンスコアと4つの高効率コアで構成されています。そして4コアGPUも搭載されています。更に、ニューラルエンジンも搭載されていますが、こちらはベンチマークスコアには影響しないかもしれません。
ではどちらが優れているのでしょうか?題名でバレバレではありますが、まずはApple Insiderによる動画をご覧ください。
まず最初のGeekBench 4のCPUテストでは、iPhone XS MaxはPixel 3の倍のスコアとなっています。マルチコアでも、約1.5倍弱の性能となっています。
GPUのグラフィックテストでも、iPhone XS MaxがPixel 3を圧倒しています。
次はAntutuのグラフィック集約ベンチマークです。このテストでもiPhone XS MaxがPixel 3を凌駕しています。詳細項目を見ても、メモリテストを除いて全ての項目でiPhone XS Maxに軍配が上がっています。
AntutuのHTML 5テストでも、iPhone XS MaxがPixel 3よりも35%ほど性能が上回っています。
Octane 2.0のブラウザベンチマークでは、その性能の違いが顕著に表れます。iPhone XS Maxのベンチマークスコアは、Pixel 3の3倍ほどになっています。このベンチマークテストによって、ハードウェアとソフトウェアを両方とも内製化しているApple iPhoneの最適化効果のメリットがはっきりと現れたといえるでしょう。
そして最後のテストは、GFXBenchのOpenGLによる1080pのManhattanオフスクリーンテストです。こちらでも、iPhone XS MaxがPixel 3の性能を1.5倍ほど上回っています。
というわけで、上記の結果から、あらゆるベンチマークテストにおいてiPhone XS MaxがPixel 3を凌駕していることがわかりました。恐らく、同じSoCを搭載しているiPhone XSや、少し廉価なiPhone XRもほぼ同じ性能かと思われます。
もちろんこれらのベンチマークテストスコアがスマートフォンの性能全てを決めるわけではなく、アプリやエコシステム全体、そして他にもカメラなどの使用用途別性能で評価されるものではありますが、今回のテストを見ても、やはりハードウェアとソフトウェアを一体開発しているAppleの優位性が如実に現れた結果となったといえると思います。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)