iPhoneのインド市場での潜在需要はどのくらい?Appleがとるべき戦略とは

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インドにiPhoneが普及するのはいつの日か。。日本印度化計画ならぬ、印度林檎化計画は進んでいるのだろうか(年がばれる投稿ですみません)。

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AppleのiPhoneは、既に先進国や中国ではかなり普及しており、これ以上の大きな発展はないのではないかとみられている。そんな中、Appleのマーケティングの目はインドに向けられていることは以前当ブログ記事でもお知らせしたとおり。なぜなら、インド市場には潜在的需要が見込まれるからだ。

iPhoneのインドでのシェアは1%足らず

Appleは前四半期の財務レポート会議上でこれまでと同様中国市場への自信を見せたが、業界のアナリスト達もこれまでと同じようにAppleがもっと多くのリソースを新興市場に向けることを推奨している。例えば、インドだ。IDCの公開したデータによれば、今年の第三四半期のインドのスマートフォン製品のシェアでは、AppleのiPhoneは1%にも満たず、たったの0.9%だった。そして世界全てのスマートフォンメーカーの中で19位に甘んじているのだ。

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インド市場を統治しているのは、長らく韓国のSAMSUNGだ。その占有率は24%になる。2位と3位はローカルブランドのMicromax と Intexで、それぞれ16.7%と10.8%というシェア率になっている。

 

インドでの売上げ台数はあまりに少ない

今月のはじめに、インドの企業管理局が公開した文書の中で、Appleのインドでの販売額がこれまで10億米ドルを超えたという数字がある。これはインドにまだApple Storeがなく、iPhoneのマーケットシェア率が非常に低い中でAppleが得た業績だ。10億ドルというと一般的には少なくはないが、これをAppleが中国で得た業績と比べたら少なすぎて可哀想なレベルだ。なぜなら今年の第三四半期に、Appleは大中華圏で132億米ドルの売上げがあるからだ。しかも、1四半期だけで、だ。

 

iPhoneを生活必需品と捉えている人が極端に少ない

「iPhoneが2007年にリリースされてから今まで、このシリーズのインド市場での成長率は安定している。しかし中国市場と比べて、iPhoneを生活必需品と捉えているインドの消費者は未だに非常に少ない」とロイター社が以前評論の中で指摘している。

Appleはますますインドへの投資を増やす必要があるだろう。

 

画蛇添足 One more thing…

AppleのiPhoneが0.9%というあまりにも低いシェア率からインドで成功するためには、いくつかの障害があるといえるだろう。

 

 

インド市場の特殊性

私はインド専門家ではないし行ったこともないのでよくわかっているわけではないが、インド市場は今のところはやはり国全体が経済的に潤っていないこともあり、ローエンドやミドルレンジまでのスマートフォンが市場の大半を占めることが、ハイエンドのiPhoneを阻む大きな原因になっているというのが一般的な言われ方だ。

 

外資企業の参入障壁

また、インドでは自国産業を守るために小売や製造分野に外資企業の参入障壁を設けていることも、Appleが直接進出しない原因となっているようだ。

 

中国で成功したやり方を学ぶ?

インドよりはマシとはいえ、同じように一般人は給与がそれほど高くなく、数ヶ月分の給与を全部注ぎ込まないとiPhoneを買えないというレベルの中国でもiPhoneが成功できたのは、恐らく3つの理由がある。

  1. 2008年にApple Storeをいち早くオープン
    北京オリンピックにあわせ、2008年にApple Storeをいち早くオープンした。これでAppleの名前をギーク以外にも知らしめることに成功。
  2. iPhoneを持っていることをステータスにするブランド戦略に成功
    片方の腎臓を売ってまで買いたいという人が現れるほど、iPhoneを持っていることがステータスになった。一定の財力があるということを示す証拠となるからだ。これがAppleのブランド戦略だ。
  3. 最大のキャリアチャイナモバイルと手を組んだ
    中国で爆発的にiPhoneが普及したのは、Appleが2013年発売のiPhone 5sから中国最大のキャリア中国移動(チャイナモバイル)と手を組んだことだ。中国では日本ほどお得感はないが、それでも2年縛りであれば通話料がかなりお得になるプランや本体の割引が行われるとあれば、当然キャリア版が売れるのは間違いない。

 

Apple Store(直営店)の設立が先決?

特に1.と2.のようなブランド戦略にはやはりApple Store直営店の存在が欠かせない。1回ユーザをAppleのエコシステムに取り込んでしまえば、なかなか他に移りにくい仕組みを持っているのがAppleの強みだからだ。

これについてはティム・クックCEOが今年インドのモディ首相を訪れ、そして最近になってインドで足かせになっていた販売に関する規制が緩和されることから、遠くない将来に実現しそうだということがわかっている。

 

インドの携帯キャリアとの連携も必須か

3.に関しても、恐らくAppleは現地の最大手通信キャリアと大胆に手を組んで進めていくのではないだろうか。ちなみにインドではBharti Airtel、Vodafone India、Reliance Communications、Idea Cellular、BSNL、TATA DOCOMO、Aircel、Uninorがメインの携帯キャリアで、特にBharti Airtelが最も加入者が多いようだ。このBharti Airtelと組んで魅力的なプランが提供できるかどうかがiPhoneのシェアにも影響しそうだ。

ちなみに現在一応AirtelもiPhoneを扱ってはいるが、Appleは間にインドの代理店を入れて販売しているため、価格が高くなりすぎているところがあるのかもしれない。Airtelのサイトでは、iPhone 6 Plusが未だに50,735ルピー(約93,700円)で売られていることを考えると、まだまだ高いといわざるを得ないだろう。しかもAppleのiPhoneシリーズは最後のページにあって全然目立たない。そしてAirtelで売っている殆どの4G対応スマートフォン価格が10,000ルピー(約18,400円)以下であるところを見ると、なかなか厳しい市場なのかもしれない。

ただ、AirtelイチオシのフラッグシップがSAMSUNG Galaxy S6 edgeの47,999ルピー(約88,600円)であるところをみると、やはりインドにも金持ちはいて、その中でなぜかSAMSUNGがいいイメージ戦略を打てている可能性がある(または他の国でもやっているようにインセンティブやマージンをつけまくっている可能性もあるが)。

インドでのAppleの戦略は、まずはシェアトップのSAMSUNG落としから始まるかもしれない。

記事は以上。

(記事情報元:WeiPhone

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