昨日未明にリリースされたiOS 11.3で、とうとうApple Payで中国の北京と上海の交通カードが使えるようになりました(現在のところ、ベータ版の表示がありますが、使えます)。これは仕事や留学などで北京や上海を訪れたり住んでいたりする方々にとっては朗報ではないかと思います。
Apple Payで、Suicaのように北京・上海の交通カードが使用可能に
Apple Payに北京と上海の交通カードを追加するには、地域設定を中国にする必要があります。またApple Watchでも使用できますが、watchOS 4.3にアップデートする必要があります。日本のApple Pay Suicaと同様、既存の現物のカードを取り込むこともできますし、バーチャルカードを新規作成することもできますので、カードを持っていない人でも窓口に大行列しなくても(しかも割り込むやつとかにイライラしなくても。。笑)、手軽にiPhoneの中で新規作成が完了します。便利ですね!そしてもちろんカードへの残高チャージも、Apple Payから行うことが可能です。
デポジットや最低チャージ金額について
北京と上海の交通カードを新規に発行する場合は、20元のデポジットが必要です。また北京の交通カードのチャージの最低金額は1元、上海の交通カードのチャージの最低金額は10元となっています。
iPhone版とApple Watch版の違い
iPhone版のApple Pay北京・上海交通カードでは、1回の決済でカード内の金額を使い切ってマイナス残高になったとしても、1回だけは決済が可能ですが、Apple Watch版はそれができないので注意が必要です。
値引もちゃんと適用
そして、もちろん実体のカードと同様、交通カードを使って地下鉄やバスなどに乗車したときの値引きも、Apple Pay 北京・上海交通カードも同様に適用されるのが嬉しいところです。
上海ではタクシーにも乗れる
ちなみに上海の交通カードではタクシーにも乗れますので、タクシーでiPhoneやApple Watchでピッと決済できるのはかなりいい感じと思われますが、Apple Watchで決済するときは、交通カード決済用の機械が前についていて動かせないので、助手席に乗るようにしましょう。北京ではタクシーに対応していないのでちょっと不便ではありますが、最近はタクシーよりもDiDi(滴滴)に乗る方が多く、こちらはWeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)で支払えます。
次期バージョンiOS 11.4では更に対応都市が増加予定
なお、昨日からデベロッパ向けにベータテストが始まった時期iOSバージョン、iOS 11.4のリリースノートには、江蘇省/深圳/武漢/重慶の交通カードに対応する、と書いてあります。特に江蘇省・深圳は日本人も多いので、嬉しいニュースかもしれません(武漢にもそれなりにいますが)。iOS 11.4は恐らく6月のWWDCなどのタイミングでリリースされるのではないかと思われます。
番外編:シャオミが対抗広告で応戦中。。笑
ところでシャオミ(小米)によるモバイル決済サービスは、既に現時点で63都市に対応していて、かつての「IBM、ようこそ」というCMを彷彿とさせる、「Apple、ようこそ」という余裕のよっちゃんな広告を出しています(Special Thanks to けろっとさん)。
iPhoneが交通カード対応したことを受け、交通カード対応では先行する小米(シャオミ)が余裕の“歓迎” pic.twitter.com/FryvUN1w3P
— けろっと (@kerotto) 2018年3月30日
記事は以上です。