先月9月にリリースされたAppleの新型iPhone、【iPhone 8】シリーズ。【iPhone 8】シリーズは名称は8になっていますが、もともとは昨年は【iPhone 7】がリリースされていたことから、これまでの2年に1回メジャーバージョンアップという慣習に従えば、本来は【iPhone 7s】という名称が妥当だといえます。外観もあまり変更がないことから、発表直前まではメディアには【iPhone 7s】と書かれていたくらいです。
さてそんな【iPhone 8】シリーズですが、今年はAppleは慣習を破って更にもう1種類、【iPhone X】をリリース発表しました。そんな中、これまでの”S”シリーズに該当する【iPhone 8】は、従来の”S”シリーズに比べて売上はどうでしょうか?
マーケティングリサーチ機構CIRP(Consumer Intelligence Research Partners)が最近発表した最新のデータによると、【iPhone 8】シリーズの販売台数は、これまでの”S”シリーズの機種に比べて少ないことがわかりました。
CIRPによると、【iPhone 8】と【iPhone 8 Plus】は過去1四半期において、iPhone全体の販売台数において16%のシェアしか持っておらず、それに比べると【iPhone 6s】と【iPhone 6s Plus】はiPhoneの販売台数の24%を占めていて、【iPhone 8】シリーズより多いことがわかります。
CIRPは、iPhoneは新型が出るとiPhone全体の出荷台数の40%ほどを占めるのが普通だと指摘しています。昨年の【iPhone 7】シリーズは【iPhone 6s】シリーズからそれほどデザインが変わらなかったものの、その販売台数に置けるシェアは43%にもなり、3年前の【iPhone 6】と【iPhone 6 Plus】は販売台数の46%のシェアとなっていました。
これらのデータによって、Appleが従来機種を値下げしたことが原因で、もともと【iPhone 8】シリーズを購入しようとしていた一部のユーザが、昨年発売された【iPhone 7】シリーズに流れた可能性があることがみてとれます。昨年リリースされた【iPhone 7】シリーズや、それ以前の【iPhone 6s】シリーズは、まだまだマーケットで根強い人気があるようです。しかも性能的にもまだまだそれほど劣っていないのが現状です。
ちなみに【iPhone 7】と【iPhone 7 Plus】の前四半期でのiPhone販売台数シェアは58%で、2016年9月の【iPhone 6s】シリーズの35%の遥か上を行っています。当然、一部のユーザが【iPhone 8】シリーズを買わず、【iPhone X】の登場を待っていることは明らかです。
CIRPのデータはアメリカのAppleユーザ500人に対して行われたアンケートをもとにしたもので、彼らはだいだいこの時期に新しいApple製品を購入しているようです。ただ、注意しなければならないのは500人は統計学上では通常、最小のサンプル単位とされていることです。
というわけで、【iPhone 8】シリーズはメジャーバージョンアップのはずなのにやはり大方の予想通りあまり売れていないということになりそうですが、KGI証券のアナリストMing-Chi Kuo(郭明錤)氏によれば、そこまでひどくはないという情報もあります。Appleから四半期会計レポートにおける出荷台数の詳細なデータが出るまでは、様々な憶測が飛び交うことになりそうです。
そしていよいよ【iPhone X】の予約が3日後に始まります。超絶に品薄と伝えられるこの【iPhone X】、果たしてどれだけの人が手に入れられるでしょうか?香港・中国・日本で争奪戦になりそうですね。。
記事は以上です。
(記事情報元:9to5Mac)