米Apple社のApple Watch Series 2における、バッテリーの膨れによって電源が入らなくなる問題について、Appleには無償修理を提供する新しいサービスポリシーがあり、今後それが実行されることがMacRumorsによって報じられています。
Appleが内部文書でApple Storeや公認サービスプロバイダに通知済み
Appleの内部文書によると、一部のApple Watch Series 2が、膨張したバッテリーによって電源が入らない状態に陥ることがあることを確認している、と内部文書によってApple直営店(Apple Store)やAppleの公式認定サービスプロバイダに金曜日に伝えていました。MacRumorsが後に入手した資料で明らかになったものです。
Appleはそれらのデバイスを無償で修理するということで、このことはApple内部のGSX(Global Service eXchange) PortalサイトでSN4534という番号が銘打たれた文書に書かれています(なお、このGSXポータルサイトには特殊な権限がないとアクセスできません)。Appleは上記のデバイスの無償修理を、購入日から3年間という期間内は受け付けることも明記しています。
この修理ポリシーは少なくともアメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、ヨーロッパに適用されるということで、恐らくサービスプロバイダが存在する世界中の国・地域で適用されるようになると思われます。
初代Apple Watchでも同様の問題が発生
バッテリーが膨張してApple Watchの電源が入らなくなったり、ディスプレイが盛り上がって剥がれてしまう問題は、AppleサポートコミュニティやMacRumorsのBBS(フォーラム)でここ数ヶ月報告されていますが、主に報告されているのは2015年にリリースされた初代Apple Watchモデルのものです。以下の写真も、初代Apple Watchのものです。
Appleの今回変更された修理ポリシーでは、Apple Watch Series 2の42mmモデルで、Sport・Edition・HERMÈS、Nike+など全てのモデルを含みますが、同じApple Watch Series 2の38mmモデルや、Apple Watch Series 1、Series 3には適用されません。保証期間であるかどうかについては問わないことも、OP1977と銘打たれた添付文書に明記されています。
ちなみにAppleは既に初代Apple Watchモデルについては、膨張したバッテリーの交換や修理を、購入日から3年間は無償で行うことを、Appleは既に2017年4月末に決定して公表しています。
Appleが公表していないため、Apple内部でもこの修理ポリシーを知らない人がいる
該当するユーザはApple Supportページのコンタクトページにアクセスし、Apple StoreのGenius Barか公認サービスプロバイダによる修理の予約を入れることで無償サービスの対象になります。またAppleは、過去Apple Watch Series 2のバッテリー交換を行っている人には返金することも発表しています。
Appleはまだ公式にこの修理サービスポリシーについて明らかにしていませんし、一部のAppleの従業員もこのことを知らないそうですが、シニア・アドバイザーなら知っている可能性があります。もし上記のデバイスでバッテリー膨張による電源が入らない問題が発生しているユーザで、Appleのサポートに連絡しても無償修理対応してもらえなかった場合は、可能であればシニア・アドバイザーへのエスカレーションをしてもらうようにサポートに頼んだ方がよさそうです。
ちなみに私自身もApple Watch Series 2の42mmを使っていますが、今のところバッテリーの膨張はみられません。もし膨張したら、日本のAppleに持ち込んでみようと思っています。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)