Apple、5G対応Apple Watchのための準備か?ミリ波周波数アンテナ特許を取得

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Appleは来年、次世代通信規格5Gに対応したiPhoneをリリースするといわれていますが、Apple Watchについても5G対応モデルの開発・設計を進めているようです。

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Apple Watch Series 5(モデル番号A2157)のものとされるリーク写真

Apple、「腕時計などの電子機器」にミリ波周波数「mmWave」対応アンテナを搭載する特許を取得

これは噂ではありません。Appleは米国でミリ波レンジ機能を備えた電子機器に関する特許(リンク先は米国特許商標庁=USPTOの該当特許へのリンク)を取得しています。そしてその特許出願書類には、その電子機器の対象にApple Watch(腕時計)が明確に含まれているので、そのように断言できるのです。ではなぜ、ミリ波レンジ機能を備えたApple Watchが5G対応であるといえるのでしょうか。

Appleの特許出願書類には以下のように記述されています。

「腕時計などの電子機器には、無線回路が搭載されている場合があります。無線回路は、10GHzから300GHz の間の最初の周波数の最初の無線周波数信号(例えば、ミリ波周波数のミリ波信号)を搬送するために、フェーズドアンテナアレイに配置されたアンテナを含むことが考えられます。このワイヤレス回路は、10GHz未満の2番目の周波数で2番目の無線周波数信号を伝達するための非ミリ波アンテナを含むこともできます。」

5Gはミリ波周波数で動作する、4Gは非ミリ波周波数

専門用語が多くてくらくらするかもしれません。簡単に解説すると、殆どの米国のキャリアは、ミリ波周波数で5Gサービスを提供する予定です。通常は「mmWave」と呼ばれるもので、最速のデータ転送が可能となりますが、短距離であることが欠点でもあります(基地局を多く設置する必要があります)。

なお現行通信規格の4GではmmWaveの周波数は使用しません。ということは、mmWaveを腕時計に追加する、ということは即ち5G対応を追加するため、といえるのです。そして特許出願書類に明記されている非ミリ波アンテナも含むと書いているいるのは、この腕時計には5Gだけではなく4Gも含まれる、ということを意味します。

5Gは普及に時間がかかると予測されているため、4Gと併用していくことが考慮されていて、非常に現実的で賢明な選択といえるでしょう。

5G対応のApple Watchはいつ発売?2021年以降?

上記はAppleが取得したばかりの特許であることを考慮すると、すぐに製品に反映されるかどうかは不明です。なお冒頭にも書いたとおり、Appleは来年2020年、5Gに対応した最初のiPhoneをリリースするのではないかと期待されています。また信頼できるアナリストは、2021年に5G対応のiPadがリリースされるとしています。

5Gのモジュールの小型化やバッテリーの持ちなどを考えるとApple Watchへの5G搭載はiPhoneやiPadよりもハードルが高いことが考えられるため、iPadに5Gが搭載されるとみられる2021年モデル(Apple Watch Series 6 ?)よりも後になる可能性が高いといえます。

Apple Watchの5G対応の目的は?

しかしApple Watchに5Gを搭載しても、そこまでデータ転送速度を必要とする用途のアプリケーションがあるかどうかはまた別問題です。4Gでも十分すぎるような気がするのですがどうでしょうか。いずれ、AR/VR的なデバイスはよりリアルな映像データのために5G対応が望まれているので、それらのデバイスに搭載されるのであれば5Gモジュールを究極に小型化する必要は出てくるとは思われますが。Apple WatchもいずれAR/VRに何らかの形で対応していくのかもしれません。

記事は以上です。

(記事情報元:Cult of Mac

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