台湾DigitimesがAppleのサプライチェーンへの観測から、Appleのチップサプライヤーが既に次世代iPhone【iPhone 8】と【iPhone 7sシリーズ】の量産用チップの供給を始めており、新型iPhoneも従来通り9月頃にはリリース発表されるものと予測している。
またDigitimesは、サプライヤーがこれまで受けてきた受注数からの推測で、2017年Q3とQ4で、それぞれの四半期で5000万台以上のiPhone(あわせて1億台以上)が製造されるのではないかとみている。
Digitimesが列挙しているサプライヤーにはADI、Broadcom、Cirrus Logic、Cypress、NXP、Qualcomm、STMicroelectronics、TSMC、そしてTexas Instrumentsが含まれている。
Digitimesの予測では、Appleの今後の製品製造計画については100%正確に予測するのは難しいとしながらも、同社が仕入れたサプライヤーからの受注情報は非常に正確としている。つまり、サプライヤーの受注情報のうち、何割がAppleのものなのか、ということが重要になってくるというわけだ。
Appleは会計年度2017年Q1(自然年度2016年10月〜12月)の決算レポートで、12月31日までに7,830万台のiPhoneを売ったと報告している。そのうち7,450万台は2016年の年末ホリデー商戦で販売したとのこと。
もしDigitimesの情報が正しく、1億台以上の製造が見込まれるのであれば、Appleは昨年のiPhone 7シリーズよりもかなり強気でマーケティングを考えているということになる。ただし、次世代iPhoneで噂されている3種類のうちの1つ、iPhone発売10周年記念アニバーサリーモデル【iPhone 8(iPhone X、iPhone Editionとも)】は有機ELディスプレイの供給がサムスン(SAMSUNG)一社となっており、数量を確保できるかどうかに注目が集まっている。
また世界的に、特に中国国産スマホメーカーの販売台数が飛躍的に伸びていることが原因で、チップの原材料や生産キャパの問題で供給は厳しい状況にあり、どれか1種類でも部品が欠如すればiPhoneは完成品にならないため、1億台の生産量を確保できるかどうかはわからない。その上外観にも変更が加えられるとされる【iPhone 8】は期待を集めており、需要過多で暫く手に入りにくい状況が続く可能性が高い。
記事は以上。
(記事情報元:Digitimes)