2014年のWWJC(世界脱獄開発者会議、WorldWide Jailbreaker’s Conference)が、
米国サンフランシスコ(San Francisco)にて開幕した。
WWJCは世界脱獄開発者会議だが、
脱獄者といってももちろん本物の監獄からの脱獄した人ではなく、
AppleのiOS(iPhone/iPadに搭載されているOSプラットフォーム)の脱獄(Jailbreak、ジェイルブレイク)の開発者(いわゆるハッカーと呼ばれる人達)による世界最大で年に1度の会議やプレゼン、交流会だ。
第一回のWWJCから毎回最重要ゲストとして招かれている、
脱獄業界では最重鎮のCydiaの父、Saurik(ソーリック)が本日会場に入った1人目のゲストとなった。
Cydiaは最近のiOS脱獄ツールでは必ずデフォルトで採用されている脱獄アプリインストーラーで、
現在はiOS脱獄の代名詞と言っても過言ではないほどだ。
今回Saurikが開催地で受けたインタビューで、
「私が脱獄というこの領域に踏み込んだのは、
私はAppleがまだiPhoneの本当の凄さに気づいていないと思ったからなんだ」
と語っている。
実はこれまで、Saurikはこのような発言を何度も繰り返している。
CydiaがiOSの脱獄プラットフォームで有名になった後(以前はIcy等他にも色々脱獄インストーラーがあった)、
Saurikが初めてメディアのインタビューを受けたときにも、
「脱獄はユーザがもっと自由にiPhoneを使用するためのものだ。
Appleの閉鎖的なエコシステムの中では、
非常に実用的なサードパーティー製のアプリケーションが認められず実力を発揮できない。
そんなわけで脱獄とCydiaが誕生したんだ」と語っている。
Saurik自身では直接脱獄ツール(evasi0nやAbsintheなどが有名)はリリースしないが、
Cydiaが公開されてから、毎回脱獄ツールがリリースされるたびに、
Saurikの助けが必ず必要だった。
それ以外にも、Saurikの持っているソフト開発会社はCydiaプラットフォーム用に、
例えばBigBoss等のCydiaオフィシャルリポジトリ(ソース)を作るなど、
ユーザに更に良い脱獄体験をしてもらえるような努力を惜しんでいない。
WWJCは2日にわたって開催される。
これまでの世界中の脱獄功労者と呼ばれるハッカー達が一同に集まるこの大会、
どのような発表がなされるか、楽しみである。
現状最新版のiOS7.1の脱獄(現在はまだ完全脱獄ができるツールは存在しない)や、
今年後半にリリースされるとされるメジャーアップデートiOS8の脱獄の話題に注目が集まる。
記事は以上。