うちのバンドのギターから面白いサイト(ブログ)の情報をもらった。
中国語だが・・・
・龍抄手
http://kaliumcat.yculblog.com/
「龍抄手(Long Chao Shou、ロンチャオショウ)」とは、四川の小吃(点心)の名前だ。ちなみにこの小吃、かっこよさそうな名前だが実はただの素ワンタンだったりする。
だが実はこの単語、龍+抄手という風に分けることができるのだ。
「抄手」とは泥棒のこと。
そして「龍」は言うまでもなく中国人(強いて言えば漢民族)のことを指す(中国人は自分のことを「龍的伝人」と言うくらいだからね)。
つまり龍抄手とは、「中国人の泥棒」、もっと言えば「中国人は泥棒」という意味を持っていることになる。
中国人が作っているブログなのでもちろん自嘲の意を込めてのことだと思う。いずれにせよすごいネーミングだ!
さてこのサイトがどんなサイトなのか?なぜ泥棒なのか?
中国が様々な分野でパクり王国であることは言うまでもない事実だが、それは音楽の世界でも同じである。
実はこのサイトでは中国(大陸はもちろん、香港・台湾含む)の音楽やPVでパクりの疑いがあるものを片っ端から挙げているのだ。
「パクり」の中国語が「抄襲(Chao xi)」なので、そこから抄の字を一文字をとったことがわかるかな。
しかもこのサイトは中国人が中国語で作っていて、中国人のコメントも見ることが出来るので面白い(殆どが中国の音楽界を罵るものばかり)。更に面白いことに、ネタは殆どがこのサイトの読者の投稿によって成り立っているのだ。
自分が中国でパクリを初めて知ったのは、邰正宵(サミュエル・トイ)の「九百九十九duo的Meigui(999本のバラ)」。あれは大学1年の頃だから1995年の夏、初めて中国に行き短期留学をした時のこと。みんなで確か山西省の五台山に旅行に行ったとき、貸し切りバスの中で運ちゃんがオムニバスのテープをかけていた。ふと気づくと、中国語なのにとても聞き覚えのあるメロディーが流れているではないか!元歌は、B’zのRUNというアルバムに入っている「月光」。しかもサビがAメロ・Bメロにされてしまっている!
運ちゃんに早速テープを出してもらって、歌手名などを確認し、北京に帰ってからレコード店でテープを買って確認したら、やはり空耳ではなかった。
まあB’zも色んな有名バンドの曲をパクりまくっているので(日本のパクリ王か?)、B’zがパクった可能性もあるよなあと思っていたのだが、発売時期を見るとどうやらサミュエル君の方が新しいので、サミュエル君がパクった模様だ。アルバムによると、クレジットはサミュエル君自身が作曲をしたことになっとる。
しかもなんと「999本のバラ」のサビは琵琶の伝統歌曲からそのまま持ってきたものらしい。ということでサミュエル君はこの歌については何一つ作ってないということになってしまった。恐ろしい・・・
まあ、このようなポップスに限らず、最近はロック系にもパクり疑惑が絶えない。
有名どころでは・・・
・花儿楽隊!!売れに売れた「xi shua shua」という曲は実はPuffyの「K2G〜キミにGO!〜」のパクりだ。このバンド、少なくとも16曲以上もパクり疑惑がある!しかも本人やレコード会社は認めていない。認めていないどころか今でも堂々とパクり曲を当てぶり口パクで歌っているというすごい奴らだ。
・汪鋒!最近は「勇敢的心」がSimple Planの「Crazy」とまるでそっくりだというのに、疑惑を完璧に否定した面の皮が厚いヤツ。
この2人は超級龍抄手の称号を与えたいところ。
こんなのが出てくるからロックのイメージが悪くなる。中国は特に契約にうるさいので創作にプレッシャーがかかるのはわかるが、明らかにわかるようなパクりは真面目にやっているアーティストに対する侮辱だ。勘弁して欲しい。
ところが最近はこのサイトが発端となってメディアなどでパクリ疑惑が出ると、本人やレコード会社、作曲者などのブログや電話に抗議が殺到し、公式に謝罪をする人たちも出てきた。これはとてもいいことだと思う。
一方、上にも書いた花儿の張偉や汪鋒のようにどう聴いてもパクりなのに真っ向から否定する輩もいる。素性が知れますな。
そんな感じで中国の音楽業界・芸能界の自浄作用にますますこのサイトが役に立つことが期待できるので、頑張って欲しいものだ。
またこのサイトを見ると日本の歌がかなりパクられているというのもわかると思う。アルバムジャケデザインやPVでも結構ある。パクられた側にはB’z、平井堅、浜崎あゆみ、Mr.Children、松たか子、Dragon Ash、松山千春、長渕剛など大物の名前が並んでいる。
中国人のコメントも、「小日本の曲さえパクるのか。こいつは中国人の恥さらしだ」みたいなものもある。「小」は余計だぞとおいらは言いたいが。
とはいえ日本もパクりは多い(もしくは多かった)とは思うが・・・中国はやっぱすごいね
幸い、うちのバンドは挙げられていない模様。よかった・・・ははは。まあここで取り沙汰されるくらい有名になればいいけど、、、
少なくともうちはそういうかっこわるいことのないようにしたいですな。
最後に、四川省の屋台料理、龍抄手の写真はここにありました。
http://www.kaishoku.com/trip/china1/seito2.htm
2番目の写真。
あんまりイケてないらしいです(笑
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