さすがアメリカ!?運転手がFaceTime使用で人身事故、なぜかAppleが訴えられる

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モバイルデバイスの時代になり、人々が携帯電話やスマートフォンを使う頻度もますます増えるばかりだ。街を歩いていても、家族の集まりの時も、そして車の中でも。。スマートフォンは既に人々の生活に深く根付き、圧倒的な存在感を放っている。

テキサス州で発生した交通事故でAppleが訴えられる

Apple_iPhone_facetime-crash

しかし不幸なことに、車を運転している人が携帯電話やスマートフォンを操作することで命を危険にさらしてしまうこともある。そしてスマートフォンのiPhoneを開発・販売しているAppleが、先日アメリカで発生した交通事故によって訴えられた。原告はAppleのFaceTime機能にセキュリティ対策がとられていなかったため、悲劇が発生したとしている。

事件そのものは2年前に発生していた。2014年12月24日、ジェームス・モディセット(James Modisette)一家はアメリカのテキサス州を車で旅行していた。そして道路前方が混雑してきたためスピードダウンをしたところ、後ろから105km/hも出した車が突っ込んできたため、モディセット氏の5歳の娘、モリア・モディセット(Moriah Modisette)ちゃんが重傷を負い、病院に運ばれたが必死の救護も虚しく亡くなってしまった。

 

20歳の若者がFaceTimeをしながら車を運転していたのが原因

ぶつかってきた車を運転していたのは、20歳の若者だった。彼は警察の尋問の際に、事故が発生した時に彼はiPhone 6 Plusを使ってFaceTimeでビデオチャットをしていたという。更に警察が現場で処理をしていた時、その若者のiPhoneのFaceTimeはまだ起動したままだったという。

James Modisette氏は、AppleはFaceTimeに十分なセキュリティ施策をとっていないと主張しており、本来は車を運転する時にはFaceTime機能を”ロックアウト”して使えないようにするべきだと考えたのだ。

というのも、Appleは2008年に運転中に携帯電話を”ロックアウト”する特許を既に取得していたのに、それを行使していなかったことが今回の悲惨な事故に繋がったというのだ。

そしてテキサス州には18歳以上の成人が車を運転する際に携帯電話・スマートフォンを使ってはいけないという法律もなく、そのためAppleが今回の事故の最大の”悪役”になった。

Appleはこの件について、記事更新現在何らコメントを出していない。

 

2013年にもAppleは交通事故で訴えられていた

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Courtesy/Denton Police Department

Appleが交通事故の件で訴えられたのは今回が初めてではない。2013年、同じくアメリカのテキサス州でダッジ(Dodge)RAMを運転していたAshley KubiakがiPhoneを見ながら運転していたところ、SUVに衝突した(Denton car-clash)。そのSUVの運転手ともう一人が死亡し、更に子供がその事故で身体が不随となるという悲惨な事故となった。その後被害者の家族は製品責任でAppleを訴えた。その訴状には、Appleは明らかに運転手が車を運転している時にiPhoneを使うチャンスを与えていて、その行為を阻止しなかったと書かれていた。

 

米国国家道路交通安全局がドライブモードの追加の要求法案を起草

今年11月、アメリカ合衆国国家道路交通安全局(NHTSA, National Highway Traffic Safety Administration)は今週水曜日に、スマートフォンのメーカーに対してスマートフォン製品に”ドライブモード”を追加するよう要求する法案を起草した。米国国家道路交通安全局は、iPhoneを含むスマートフォンが”ドライブモード”を追加するその重要性を多くの例を挙げて説明し、その中には上記の2013年のDenton car-clash事件もその中で触れられている。

 

画蛇添足 One more thing…

車を運転しながらのスマートフォン操作は非常に危険だ。スマートフォン操作にはかなりの集中力が必要で、歩きながらのスマホなど”ながらスマホ”は日本でも問題とされてきたが、その最たるものが車の運転し”ながらスマホ”だろう。特にほんの数秒の注意散漫が人命に関わるだけに、確かに何らかの対策を施さないといけないとは思う。

実際、あのポケモンGo(Pokémon Go)でも運転中にプレイする人が後を絶たず、実際に交通事故も発生して犠牲者も出ているため、運転していると思われる40km/h以上の速度で移動するとモンスターが現れず、ポケストップにもアクセスできないように仕様変更がなされている。Appleもこのような対策はするべきなのかもしれない。

ただ、アメリカは訴訟社会。Appleが金があるからといってなんでもAppleのせいにするのはよくないような気がする。FaceTimeをやっていて事故を起こしたのだったら、そのFaceTimeをしていた相手だって罪に問われてもおかしくないのではないだろうか。

個人的には、本来は使用者のマナーによって守られるべき安全ともいえるのではないかと思う。今回のようにFaceTimeや電話をしながらの運転による事故は、運転手が悪いのは間違いない。何とかとハサミは使いようだ。例えばナイフや包丁そのものは危険だが、刃物で人を傷つけたからといって刃物のメーカーを訴える人がいるだろうか(もちろん車そのものも立派な凶器だ。今回の場合は車のメーカーが訴えられたわけでもないが)。もちろん、テクノロジーによって事故が未然に防げるのであればそれに越したことはないのであるが。

ただ、米国国家道路交通安全局が動いたとなれば、実際に今後スマートフォンOSにドライブモードが追加される可能性はある。iOSの場合は次世代のiOS 11あたりから搭載されるのだろうか。

記事は以上。

(記事情報元:Apple Insider

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