グランツーリスモの公式サイトは10月3日、【Xiaomi Vision GT】が10月の大型アップデート「Spec IV」で「グランツーリスモ7」に登場すると告知しました。ゲームのためにデザインしたコンセプトカーを集める「Vision Gran Turismo」プロジェクトに、Xiaomi(シャオミ、小米)は初めて参加した中国ブランドです(そもそも【SU7 Ultra】で中国ブランドとしてGT7に初参加済み)。

10月のSpec IVで登場、配信は無料
「Spec IV」はグランツーリスモ7の無料大型アップデートで、9月4日の公式発表によると、10月と12月の2回に分けて配信されます。シリーズ30周年を記念した、過去最大級の更新と紹介されています。
10月の第1弾では宮城県のスポーツランドSUGOが新コースとして登場します。12月の第2弾では往年のオータムリングが復活し、大きく拡張された新しいレイアウトも加わります。追加車両は2回で合計12台で、Xiaomi Vision GTは10月組として登場します。すでにグランツーリスモ7を持っているプレイヤーには、無料で届く更新です。
登場の告知は、10月3日にシンガポールで開かれたGTワールドシリーズ2026ラウンド3の会場でも行われ、公開された映像が公式ニュースで紹介されています。
非量産のクルマ、報道は1,900馬力
中国のテックメディアIT家は、Xiaomiの自動車部門がXiaomi Vision GTは非量産であること、また性能については、最高出力1,900馬力と伝えています。世界向けのXiaomi Auto公式サイトにはXiaomi Vision Gran Turismoの特設ページが設けられていて、「Sculpted by the Wind」のキャッチでデザインを紹介しています。

実車の展示は中国国内で行われる予定で、中国向けのXiaomi Autoの公式サイトには今のところSU7やYU7といった販売車両だけが並んでいて、もちろんVision GTは並んでいません。
GT7初の中国車SU7 Ultraとの差
Xiaomiとグランツーリスモの提携は2025年6月に発表されていました。このとき最初に収録されたのが、Xiaomiの初のクルマSU7の高性能版「SU7 Ultra」です。公式サイトはSU7 Ultraを「1500馬力相当の出力を持つ驚異的なマシン」と紹介していて、グランツーリスモ7で走れる初の中国ブランドのクルマでした。もちろん、現実でもこのモデルは販売され、量はそれほど多くないですが中国の街中を走っています。
報道の1,900馬力をそのまま受け取れば、Xiaomi Vision GTはSU7 Ultraを約400馬力上回る計算です。実車として売るクルマなら安全規制も量産性もクリアする必要がありますが、ゲームのコンセプトカーにはその制約がありません。Xiaomiは他のメーカーのVision GTと同様、実車では実現困難な数字を、ビジョンとして示したことになります。そもそも、サーキット専用車なら街中の安全規制も量産性も考慮する必要はないのですけどね。フォーミュラカーも純粋にサーキットで走るためだけの車です。
XiaomiはVision Gran Turismoプロジェクトの36社目、Xiaomi Vision GTは51台目のコンセプトカーです。Xiaomi自体は中国ブランド初に加えて、テック企業としても初めての参加です。これまでのGT7への参加はメルセデスやトヨタ、フェラーリ、マクラーレンといった自動車メーカーが中心でした。プロジェクト自体は、生みの親の山内一典が「みなさんが考える、グランツーリスモをデザインしていただけませんか」と各社に呼びかけたことから始まっています。
小龍的にはこう思った
PS5のGT7で自宅にハンコンセットも導入して本格的に遊んでいる小龍的には、Xiaomi Vision GTは今からとても楽しみにしています。
Xiaomiが積極的に非量産のクルマをゲームにだけ出す、このことにはXiaomiのクルマ事業の今の段階がよく表れていると思います。Xiaomiのクルマは日本やその他の国では未発売で、実車を輸出して認知を広げるには費用も時間もかかります。その一方で、グランツーリスモ7のアップデートは世界のプレイステーションユーザーに無料で届きます。1,900馬力の看板を掲げたコンセプトカーを、販売網ゼロのまま世界中のゲーマーのガレージに置けるわけです。
グランツーリスモ7側にも事情があります。シリーズ30周年の節目に、初の中国ブランドのVisionコンセプトカーの参加という新しい話題は、過去最大級の更新をさらに盛り上げます。SU7 Ultraで最初の一歩を出せたXiaomiに2台目を任せる流れは、双方にとって有利な契約といえるでしょう。
Xiaomiはほかの陣営への出方も広げています。たとえば当ブログでもお伝えした通り、Xiaomi 18 ProではApple Watchとの連携が可能になりました。初回設定にiPhoneが必要という条件つきですが、他社の壁の内側へ入っていく姿勢は、スマホでもクルマでも同じ方向といえそうです。
Visionコンセプトカーはこれまで50台出ていて、全体的にパワーが非常に大きく実は普通のクルマに慣れているとちょっと扱いづらいというのはありますが、Visionに慣れてくると遅いクルマに乗りたくなくなるくらいクセになります。1900馬力はGT7のVisionの中では最強ではありませんが、EVとしては最強です。EV自体もガソリン車に比べて加速が異常に良く、そこもまた扱いにくいところではありますが、Xiaomiの自動車部門がどれだけ本気を出してきているか、またどんな形で仕上がっているのか個人的にもとても楽しみです。
記事は以上です。
(記事情報元:Gran Turismo公式ニュース・Gran Turismo公式ニュース(Spec IV)・IT 家)

