Appleの未発表製品についての比較的正確な予測で有名な、KGI証券のアナリストMing-Chi Kuo(郭銘錤)氏が、”2017 WWDCハイライト”レポートを公開し、来月6月5日に行われる予定の基調講演(キーノートイベント)についての予測をしている。その中でKuo氏は、これまでのOSであるiOS、macOS、watchOS、tvOSのアップデートと共に、いくつかのハードウェアの発表があることを予言した。
発表されるハードウェアとしてメインのものは、Kuo氏は長く噂されていた10.5インチのiPad Proだとしている。Kuo氏は以下のように予測している。
新しくデザインされた10.5インチiPad Proは、9.7インチモデルと外観は同じだが、ベゼルを狭くすることで画面の大きさが大きくなっている。新しいデザインではユーザ体験を改善し、ビジネスユース領域でAppleに更に利益をもたらすだろう。10.5インチiPad Proは5〜600万台が2017年秋に出荷され、2017年秋のiPadの出荷台数の15%を占めるだろう。
そして更にKuo氏は50%以上の確率で、AppleはSiriスマートスピーカー(Siri Smart Speaker)を今回のWWDCでリリース発表すると予測している。Kuo氏はかつて今年の暮れまでこのプロダクトは立ち上がらないだろうとしていたが、WWDCにおいてアナウンスをすることで、デベロッパにこのプロダクトをサポートするための開発の時間を設けることができる。Kuo氏はSiriスマートスピーカーについてレポートにこのように記述している。
4月28日のインサイトレポート(Appleの最初のホームAIプロダクトは周期的に1000万台以上出荷される、主要な競合相手はAmazon Echo)において、私たちは新しいホームAI/Siriスピーカー製品ラインについて予測していた。そしてこの新しい製品はタッチパネルを搭載すると信じている。
Kuo氏は初めてこのSiriスマートスピーカーにタッチパネルディスプレイが搭載されることに言及したが、それ以外の詳細のスペックについては噂が出始めた頃から不透明だ。ただ、Appleのフィル・シラー(Phil Schiller)SVP(シニア・ヴァイス・プレジデント、上級副社長)が最近、スマートスピーカーのような製品はスクリーンを内包した方がよいという発言をしたことがある。
上記は比較的信憑性の高い情報を出すKuo氏からの情報とはいえ、100%保証できるものではない。WWDCでは長らくハードウェアの発表がされてこなかった。10.5インチiPad Proも正直何か新しい機能でも搭載されていないとあまりパッとしない製品だ。なぜなら、既にiPad Proそのものは9.7インチと12.9インチが存在するからで、ディスプレイサイズを少々大きくするメリットがどこにあるか見いだすことが難しいからだ。Siriスマートスピーカーも、それだけで主役になるとは思えず、その他のMacやiPhone、スマート家電製品などとの連携がないと、便利な使い方ができないだろう。
Appleの今年のWWDCの基調講演はパシフィックタイム6月5日の10:00から開始される。
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(記事情報元:Macrumors)