Apple Pay、中国大陸各都市の”公共交通カード”に近いうちに対応か

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世界で最も主流なモバイル決済方法の1つとして、Apple Payはその勢力範囲を拡大しようとしている。今回、アメリカと、世界第二の市場の中国で25もの銀行など金融機関がApple Pay陣営に新たに加わった。

Appleのお膝元、アメリカではApple Payでの支払が普及

Appleお膝元のアメリカでは、Apple Payを使用した支払いは日常茶飯事になっている。アメリカではほぼ著名な金融機関や小売業者はApple Payが2014年10月にリリースされてから1年以内にその陣営に加わっている。既にアメリカではかなり高度に”現地化”が進んでいるといえる。

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中国ではApple Payは全く使われていない

しかし中国では、Apple Payの参入ハードルは非常に高く、使えるところがある程度増えたといっても使っている人は殆どいない。まず中国は既存のAlipay(支付宝、アリババによる)とWeChat Pay(微信支付、テンセント腾讯による)の2つのモバイルペイメント決済が既に市場の90%以上を占めてしまっている。その上、店舗側もApple Payに対応したPOSシステムを殆ど持ち合わせておらず追加投資が必要なこと、またApple Payに必要な使用条件のNFCを搭載したiPhoneの普及率がそれほど高くないこともネックだ。

今回更にApple Payは中国で4つの銀行と金融機関(信用社)のサポートが増えたが、これは殆ど普及率に影響を与えないと思われるほどの小さな出来事だ(長城華西銀行、錦州銀行、深圳農村商業銀行、海南省農村信用社)。

 

Apple Pay、今後中国の交通カード対応で普及率があがるかも?

ところが上記4社の金融機関以外に、今後それほど遠くない将来に、Apple Payは中国各都市の”公共交通カード(公交卡)”にも対応するという情報が流れたことで、中国本土でもApple Payに多くの期待が寄せられている。もしかしたら、これが普及率を上げるきっかけになるかもしれない。

今回増えた4つ合わせると、中国大陸ではApple Payをサポートする銀行と金融機関は72社となった。とはいえ上記の理由で店舗側もユーザ側も条件が整っていないのが現状だ。Apple Payが交通カードに対応することで2強独占市場に風穴を開けられるか、注目していきたい。ただ、中国は現在各都市毎に公共交通カードの仕組みが異なっており、一部上海とその周辺(江蘇省・浙江省の大都市)の交通カードの共通化は始まっているものの、全国的にはまだ統一されていないのが現状だ。その状況で、各都市の交通カードに対応していくのはなかなか大変かもしれない。どうやって対応していくのか楽しみだ(ハードウェア的にも日本でSuika対応日本版が出たように、中国交通カード対応中国大陸専用版が出るかもしれない?)。

 

香港でもApple Payがオクトパスに対応すれば。。

ちなみに香港ではApple Payに対応した金融機関は8社となっているが、香港では街中の決済は交通カードのオクトパス(八達通)が普及しており、少額であればサインやパスワード入力も不要のクレジットカード決済も可能なので(中国では6桁のパスワードとサインが必ず必要で煩わしかったため、それが必要ないAlipayやWeChatPayが普及した背景もある)、Apple Payが香港で爆発的に普及するにはオクトパスへの対応が必要となると思われる。

記事は以上。

(記事情報元:威锋网

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