宅配業者に要注意!またもや中国でiPhone6が運送中に”コンクリートの塊”に変化

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7月6日、中国四川省成都市に住む周さんが、同じく四川省の宜賓市江安県から送られてきた宅配便を開いたところ、小包にはなんとコンクリートの塊が入っていた

「本来は友人が新品のApple iPhone 6を送ってくれたはずなのですが、結果的に受け取ったのはコンクリートの塊でした。その時は呆然としましたよ」と周さんは語る。

iPhone6Plus_コンクリートの塊_中国_1

今のところ、周さんは既にこの件について宅配便業者の中通快遞(ZTO Express)の江安営業所と共に警察への届け出を済ませており、宅配業者も内部調査を進めているという。

 

宅配便で届いたiPhone 6がコンクリートの塊に、受け取って呆然

周さんはかつて宜賓市で働いていたことがあり、現在は成都市(四川省の省都)で働いている。宜賓市で働いていたことがあったため、周さんの携帯電話は宜賓市のものだった(中国では、携帯電話番号は各地方及びキャリアに属していて、所属する地方を変更したりMNPをすることはできない)。スマートフォンを買い換えたかったため、周さんは宜賓市江安の友人と連絡をとって、宜賓市で新しいスマホを買おうとした。

周さんの友人の曹さんという女性が相談に乗り、7月4日に曹さんは江安県のキャリアの販売店舗から新品のiPhone 6 Plus(64GBモデル)を購入した。「周さんが使っていたのは宜賓市の番号だったので、周さんは宜賓市の2年縛りのプランで6000元強でiPhone 6 Plusを買うことができました。私は4日にiPhoneを受け取りました」と曹さんは語る。

そして7月5日の午前11時頃、曹さんは宅配便業者のZTO Expressの江安営業所に行き、iPhone 6 Plusを約束通り成都の郫県に住む周さんに送った。「私は手でiPhoneを持っていきました。そしてそこのスタッフが検査をして、送り状もしっかりと書いて、10元の運送費を払って私は戻ってきました」と曹さんはメディアに語っている。

7月6日午後3時頃、iPhone 6 Plusは成都の周さんが住む郫県に届いた。周さんは昼間は仕事をしているために外出していたので、周さんの母親にその営業所に取りに行ってもらったという。周さんは「私の母はもう60過ぎなので、あまり宅配便について順序がわかっていなかったのかもしれません。営業所に着いた時にその場で中身を確認せずに持ち帰ったのです。結果、その日の夜小包を開けた私は完全に呆然としましたよ。小包の中はiPhoneじゃなくて、コンクリートの塊だったのですから」

iPhone6Plus_コンクリートの塊_中国_2

周さんによると、小包の箱はかなり整って壊れた様子もなく、また送り状にも改ざんの痕跡は見られなかったという。コンクリートは白いビニール袋に包まれていて、そのビニール袋には成都市郫県のショッピングセンターの名前が書かれていたという。「私がコンクリートの塊を発見した時に、すぐに友人に連絡しました。そして次の日には宅配便の営業所に行きました。私は私のiPhoneがどこに行ったのか知りたかったのです」と周さんは言う。

 

宅配便業者:受取人がその場で確認しなかった、現在は調査中

iPhone6Plus_コンクリートの塊_中国_3
ZTO Express、発送元の江安県の営業所

昨日午後、四川新聞網の記者が送り元のZTO Expressの江安営業所に行ったところ、営業所の女性従業員の龍さんが、確かにそのような事件が発生したことを認め、現在調査中であると答えている。龍さんによれば、小包は彼女が営業所の中で受け取ったといい、その場で確認して、箱詰めをし、送り状の控えをiPhoneの送り元である曹さんに手渡したという。

事件後、営業所の従業員と曹さんは当日の監視カメラに映った映像も確認した。そして双方とも、iPhoneは営業所の内部で受領され、発送までの手続きのプロセスには問題がなかったことを確認している。iPhoneが入った小包は間違いなく車に載せられて運ばれていったという。ZTO Expressの江安営業所は、毎日受け付ける品物を目的地別に四川省内と四川省外に仕分けしてロット管理しており、毎日14時に車に載せて発送するという。

既に周さんとZTO Expressの双方が警察に通報しており、また証拠となる監視カメラの映像も警察側に提供しているという。周さんによれば、監視カメラで発送段階では何も問題はないことが説明できることを確認したとのこと。また受け取ったビニール袋に送り先の場所のものが使われていることから、分配や配達段階で問題があったとみられると語っている。現在のところ、ZTO Expressは内部調査を進めており、調査結果は最終的な回答を出すまで確定できないという。

前出のZTO Expressの龍さんによれば、「貨物が成都に着いた後、受取人がその場で検査をしていませんでした。江安営業所は既に監視カメラの映像を組織の上の方に提出しており、できるだけ早く調査を済ませて結果を報告する予定です。もし私たちの責任であれば、私たちは逃げも隠れもしません」とのこと。

周さんは、「私はなぜiPhoneがコンクリートの塊になってしまったのかが知りたいです。どこの段階で問題があったのか、ZTO Expressができるだけ早くこの問題を解決し、私に回答をくれることを望んでいます」と語っている。

 

画蛇添足 One more thing…

まさにまたも中国でiPhoneが石化!?という事件だが、ほぼ間違いなく宅配業者のZTO Expressの責任であるといえるだろう。

中国ではZTO Expressはかなりの大手だが、実際これらの一般の宅配業者は完全に信用できるというわけではない。末端の人は単にアルバイトとして一件いくらで請け負っているだけの個人なので、そこまでの品質保証ができないのだ。

中国では、基本的にはSF Express(順豐快遞)が一番価格も高いが信頼できるとされており、価格が1000元を超えるようなものは一般的にはSF Expressを使い、また輸送保険もかけた方がいいといわれている。

今回の件で曹さんは10元しか払っていないということは、恐らくその保険をかけていなかった可能性が高く、実際には送る側に落ち度が全くなかったわけではない。また、iPhoneのような高価なものはやはり遠くても自身でキャリアの販売店などに取りに行き、その場で確認して受け取るのがベストだ。

または、Apple StoreやEC大手の京東などで買えば、前者は郵便局のEMS、後者は独自の宅配便業者を使うなど、比較的安心な運送方法をとってくれるので、それを利用した方がいいと思われる。ただし、中国では郵便局のEMSも正直あまり安心できないのが現状だ。

ちなみに私もかつて10年ほど前に北京でパンクバンドのマネージャーをやっていたときに、中国全国ツアーのために全国各地のライブハウスに先に物販用のTシャツやCDなどを送る際に、いくつかの運送会社を試してみたが、正直ZTO Express(中通)はあまり信用できず、カスタマーサポートも繋がりにくく対応が非常に悪かったイメージがある。

その後の製造業での仕事でも運送会社を色々と比べてみたが、やはりSF Express(順豊)が一番高いが安心できるといえるだろう。SF Expressはその質の高いサービスで中国では最大手となっており、現在では香港や日本など世界中に営業所を構えている。

記事は以上。

(記事情報元:四川新聞網

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