またAppleのサプライヤーに異変、クアルコムがNXPを来週にも買収

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Apple(特にiPhone)にとって、クアルコム(Qualcomm)と同様に、NXPも重要なサプライヤーになっている。そしてクアルコムがどうやらNXPを買収する動きが出てきているようだ。

クアルコムがNXPを来週にも買収

ブルームバーグ(Bloomberg)が、チップメーカーのクアルコムが、オランダに本部を置くNXPセミコンダクタ(NXP Semiconductors)を来週にも買収すると報道している。

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NXP Semiconductorとは

チップ製造メーカーのNXP semiconductorsは世界35ヶ国で45,000人の従業員を抱えるグローバル企業で、Appleの部品サプライヤーでもある。Appleのデバイスのうち、低電力モーションセンサーチップやNFCチップなどはこのオランダのアイントホーフェンに本社を置くNXPによるものだ。

 

買収規模は3兆円を超える、巨額買収に

買収協議書によれば、クアルコムは一株110ドル〜120ドルでNXPを買収し、その市場価値総額は347億ドル(約3兆6,016億円)にのぼるとみられ、またこの買収協議は来週にも妥結されるものとみられている。

 

クアルコムの狙い

クアルコムがここまで巨額の資金を出してNXPを買収する狙いは、これまでのクアルコムの顧客がスマートフォンメーカーに偏っていたリスクを、NXPのような会社を買収することで顧客層を広げてヘッジすることのようだ。NXPはクアルコムが製造していないアナログ回路チップなども自社で製造しており、より幅広い顧客を獲得できる上に製造技術も得ることができるので、クアルコムにとっては一石二鳥だろう。

 

NXPはAppleにとっても重要なサプライヤー

クアルコムと同様、NXPもAppleにとっては重要なサプライヤーだ。iPhone 5sから、その後現在最新のiPhone 7/7 Plusに至るまで、どのiPhoneにも2種類以上のNXP製のチップが搭載されている。そしてこれまで基本的に、AppleはNXPが提供するチップに何らかのカスタマイズを要求し、またチップの名称や型番(コード)を独自のものに付け替えさせていた。一部のiPhoneやiPadに搭載されているNXPのチップは、NXPのオフィシャルサイト上でも見ることができる所謂”出来合い”のチップだが、大部分のNXPのチップはAppleのためにカスタマイズされた特注品のため、チップ上に刻印されているコードで検索してもリストアップされることはない。

なお、現在のところクアルコムとNXPはこの買収の件についてはコメントを控えているという。

 

画蛇添足 One more thing…

NXPの買収が成功すれば、クアルコムの株価に影響があることは必至だ。しかしなぜNXPはAppleのサプライヤーでありながら、クアルコムに買収されるという道を選んだのか。。少々謎が残るところでもある。そしてクアルコムがNXPを買収後、NXPのブランド名は残るかどうかについても注目したいところだ。

記事は以上。

(記事情報元:Bloomberg

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