iPhone 7上でLinux系モバイル用ディストリビューション「postmarketOS」を動かす強者現る

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3日程前に、iPhone 7でLinux系モバイル用OS「postmarketOS」をインストールし、起動することに成功した強者が現れ話題になっています。久々にかなりギークなネタです。。

iPhone 7 postmarketOS

Project-Insanity.orgというブログで、iPhone 7への「postmarketOS」のインストールに成功し、起動している画面が公開されました。

上記のブログでは、このpostmarketOSは、リバースエンジニアリングの手法でiPhone 7に移植され、そしてiPhone 7上で起動したとされています。そしてこれが世界でもpostmarketOSが初めてAppleのデバイスで実行された例となりました。

AppleのiOS自体はmacOSと同様、UNIXベースで作られたOSではあるのですが、誰もがiOS専用とされていたiPhone上でLinux系列の現行版OSが動くとは思っていなかったことでしょう。しかし上記のブログを書いているデベロッパー達が、半年以上時間をかけて、このiPhone 7に搭載されているSoC(A10チップ)上でそれを実現してしまったのです。

現在は上記のブログで手法も公開されていますが、当然のことながらOSのroot権限が必要となるため、iOSの脱獄(Jailbreak、ジェイルブレイク)が必要となります。当ブログでも以前はiOS脱獄情報をよく書いていたのですが、一身上の都合により(謎)、現在は自分自身も全てのデバイスにおいて脱獄をしていませんし、最新の脱獄上を追うのはやめました。よい子の皆さんは真似してはいけませんが、ちょっといたずらっ子はネットで調べて、完全自己責任にて実行してください。

ちなみにpostmarketOSは古いスマートフォン向けに設計されたOSで、Alpine Linuxディストリビューションをベースとしています。タッチパネルデバイスに最適化され、全ての端末向けにそれぞれ専用のソフトウェアパッケージが内包されていますが、それ以外は全てのデバイスで共通の内容となっています。postmarketOSの公式サイトでは、このpostmarketOSは真に携帯電話デバイス向けのLinuxディストリビューションであると書かれていますが、現在はまだAlpha版の段階で、肝心の通話機能さえ使用できない代物ではあります。

今後、iOSがどんどんバージョンアップされて行くにつれ、いずれiPhone 7もアップデートできなくなる日が来ます。もしかしたら今年か、来年か、または再来年くらいかもしれません。そんなときに、もしpostmarketOSがもっと進化していたら、、と考えると面白いですね。

iPhoneは古い端末でもiOSが新しくなるたびにアップデートをせざるを得なくなります(一部のアプリが動かなくなったり、また復元などをすると最新のOSにしかアップデートできなくなるため)。iOSの最新版は基本はリリース時最新のデバイス向けに最適化されたものですので、古いiPhoneは動きがもっさりしてしまうことがあります。そして最後には、Appleに切り捨てられてしまうのです。

iPhoneの旧機種は、端末自体は発売当時はモバイルデバイスとしては最先端のハードウェアが詰まっていて、非常に優秀なデバイスです。iOSが旧機種を切り捨てて進化しているのは間違いないですが、切り捨てられたiPhoneの旧機種は、皮肉にもAppleのiOSによってではなく、LinuxベースのpostmarketOSによってまた復活を遂げるのかもしれません。postmarketOSが救世主になる日が来るかも?ちょっと大袈裟ですが、、

記事は以上です。

(記事情報元:Project-Insanity.org

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