中国との製造業の仕事をしていて、重要だなと思うことをまた1つ思い出したので書いてみます。
それは、「ビジネスの相手の名前を覚える」ことです。
一般的に、中国の仕事ではコネが大事だとよく言われます。
確かにコネは大事です。
今の仕事の大半は、僕が中国にいた時の仲間から紹介してもらったところとやっています。
でもそれは最初の一歩で、あとは信頼関係をどう築いていくかです。
仕事してると、色んな人が出て来ます。
仕事が細分化してて、それぞれの担当が大したことやってないのに責任者だったりします。日本と違って人件費が安いので、多くの人を使うことができるからそういうことが可能なのですが。
製造業の例を言えば、調達部門でも、プラスチック関係と基板関係と電子部品関係は全部別の人がやってたりします。場合によってはその調達先の工場の人ともコンタクトをとる必要があったりします。
そんな時、誰がどんなことを担当しているのか?ということをまとめておくことと、その人達と定期的にコンタクトをとること、これが重要だったりします。これが「名前を覚える」、ということです。
人間、1回会っただけだとすぐ相手のことを忘れてしまいます。でも何回か話したり、連絡を取ったり、相手のことを気遣っていればすぐに忘れることはありません。その一環として贈り物があったり、色々するわけですが。もしくは自分が忘れられないような何らかの特徴を持つことも大事だったりします。
全く知らない人のために仕事をしているのと、よく知っている人のために仕事をするのは、モチベーションが全然変わってくるのは、多分日本でも一緒ですが、僕は中国(というより上海の取引先だけしか例に出せないですが)でもっと顕著に感じます。
例を挙げてみると・・・
自分の場合、委託生産先に発注する側で、メーカーといいながら社内で商社のような動きをしているわけですが、例えば調達でミスがあって納期に間に合わないようなトラブルが発生したとします。
多くの場合、日本ではとても考えられないようなおバカな原因だったりします。確かに普通の日本人だったらこのバカ!と怒鳴りたくなるんです。それは僕も同じです。
でもそんな時僕は、相手に早くしろ、とわめきちらすのではなくて、まずはどこがネックなのかを見極めます。そしてそこの担当者(責任者)に直接発破をかけてみます(それでどうしようもなければトップダウンで攻めるという奥の手を持っていることも大事なんですが)。その時に、ちゃんと連絡を取っている人だと自分でやり方を考えてやってくれたり、もしくはアドバイスを求めてきて、ある程度のことを教えてあげればやってくれたりするのです。
僕はこれでだいぶ今まで助かってきました。
多分他の仕事でもあてはまるんじゃないかと思って書いてみましたが、これから中国で仕事をする人や今困っている人のお役に立てれば幸いです。