標的はApple II。35年前、世界初のコンピュータウイルスが15歳のプログラマーによって誕生

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35年前の1月30日、初めて”悪意のあるソフトウェア”=コンピュータウィルス、現在でいえば”マルウェア”が発見された。そのウイルスの名前は、”Elk Cloner”で、当時15歳のプログラマー、Rich Skrentaによって作成された。

Rich-Skrenta_3
ちなみにこちらはWindowsの最初のウイルス、BRAIN A。こちらもフロッピーディスクを介して伝染するタイプだった。 Source: Mykko Hypponen, F-Secure

Elk Clonerはブート領域に感染するウイルスで、当時のApple IIのみに感染する、フロッピーディスクによって伝染するものだった。悪意はなく好奇心によって、SkrentaはElk Clonerの設計に着手した。彼は最初は自分のプログラム言語の技能をひけらかすためのいたずらのつもりだったが、このプログラムは人々に初めてのApple IIコンピュータを狙ったコンピュータウイルスとして認識されるようになってしまった。

Rich-Skrenta_young
若き日のRich Skrenta

一旦このウイルスに感染したディスクがApple IIに挿入されると、Elk Clonerは自らのコピーをメモリ内に保存し、そしてその他のまだ感染していないディスク上に自らをコピーする。それによって、フロッピーディスクを交換するコンピュータ同士で簡単にウイルスが伝染してしまうという仕組みだ。

そしてこのElk Clonerが挿入されたApple IIは、50回目の起動の際に以下の”詩”を表示する。

Elk-Cloner_Virus

Elk Cloner: The program with a personality
It will get on all your disks
It will infiltrate your chips
Yes, it’s Cloner!

It will stick to you like glue
It will modify RAM too

Send in the Cloner!

1990年、Skrentaは自分のApple IIは人にあげたとしていて、Elk Clonerを書いたことは興味本位による愚かな行為だったが、現在もまだそれが生きているとは思いもよらなかった、と語っている。

Rich-Skrenta_now
最近のRich Skrenta

記事は以上。

(記事情報元:EDNThe Register

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