すごいのは世界最強4レンズカメラだけじゃない!HUAWEI P30 Pro購入・使用レポート

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AppleのiPhoneは現行の最高機種、iPhone XS Maxの最多容量機種が20万円近くしますが、カメラはデュアルレンズカメラ(2レンズ)。それに対して、4月12日にリリースされたばかりのファーウェイ(以下HUAWEI)のP30 Proはなんとクアッドレンズカメラ(4レンズ)、しかもライカ(Leica)レンズ。あまりにも違いすぎます。ということで、私はずっとApple派でしたが、とうとうAndroid陣営の雄、HUAWEI P30 Pro(日本未発売)のブラック色をポチってしまいました。

中国では、毎日午前10:08にHUAWEIの公式ショップVmallでP30 Proが販売されるのですが、人気すぎて黒以外は全部売り切れです。仕方がないので黒を買いました。発売5日後、4月18日のことでした。

4月30日までに出荷します、と書いてあったので、のんびり待っていよう、と思ったら、当日の夜中に出荷されました、との連絡が。。はやっ!出荷されたのは広東省東莞市松山湖に最近移転した、HUAWEIメイン工場。そして次の日の4月19日の夕方前には、なんと家に届きました!P30 Pro自体の写真は、iPhone XS Maxで撮影したものです。

▼HUAWEI P30 Pro!金色の光る文字が、中国っぽい。そしてLeicaのマークと、QUAD CAMERAと誇らしげに。いや、全然誇っていいと思います。ありです。あなたなら、その資格があるから。

▼裏面の人主計やリサイクルマークもなかなか。ソイインクつかってるんですね。昔NTT系のメーカーに務めていたときの製品の梱包がソイインクだったなあ、と昔を思い出してほろり。はい、皆さんには関係ないですね。

▼購入したのは8GB RAM+128GB ROMモデル。え、ROM?まあいいか。。型番はVVOG-AL00なのだそうです。HUAWEIって、中国の全社名は华为技术有限公司=華為技術有限公司、つまり技術に重きを置いているということで好感が持てます。本田技研のようなものですね。

▼いよいよ開封。端末には膜が巻かれていますので、剥がしてみましょう。

▼ででん。なぜか色味の関係でiPhone XS Maxが勝手に色合いを変えたようですね。正面から見ると、正に漆黒。

▼背面はこんな感じです。う、美しい。。昔のiPhone 7のジェットブラック(Jet Black)色を思い出します。と、同時に傷つきやすいというトラウマも。。そしてさすが中国、「进网许可=進網許可」という許可書シールが義務で貼ってあります。しかしさすがHUAWEI、下の台紙も含め跡形もなくさっと剥がせるようになっておりました。意味なく形骸化されているんじゃないかなあ、これ。

▼「进网许可」シールを剥がしたところ。4レンズ、目立ちますねえ!ぱっと見、3レンズなんですが、3つ縦に並んだレンズのところの右側にもう1つ、ちゃんとついてます。

▼このTPU製と思われる透明ケースが標準装備されています。さすがHUAWEI、気が利いていますね!分厚くてあまり好きではないんですが、裸で使うには抵抗があるのでこれを付けて使うことにします。

▼では早速火を入れてみましょう。。あ、その前に下側にあるSIMトレイにSIMを入れました。なお、SIMトレイはiPhone XS MAXのデュアルSIM使用と同じく、表裏にSIMが入れられる仕様になっています。標準でDSDSなのですね。

(2019/4/25追記)HUAWEI P30 Proは「DSDS」よりも更に高機能な、「DSDV」でした。「DSDS(Dual SIM+Dual Standby)」が3G+4Gによるデュアル待受に対し、「DSDV(Dual SIM+Dual VoLTE)」は4G+4Gでのデュアル待受に対応しています。ただ、DSDSではauの3G対応端末が少ないため、auの通話ができなくなってしまうことがあり、このDSDVによるVoLTE対応でauのSIMも通話で使えるようになるというくらいの、日本でしかあまりメリットがない仕様かもしれません。

というわけで開封の儀は終わりです。

言語は日本語に設定可能

▼最初に言語を選ぶのですが、トップに日本語が入っています。なんと、素晴らしい。ということで早速に日本語に。もちろんAndroid 9 Pieなので、日本語も完璧にこなしてくれます。

▼利用規約も、ちゃんと日本語ですね。

Google Playもダウンロード可能

私が購入したHUAWEI P30 Proは、中国のHUAWEI公式オンラインストアVmallで購入したため、当然のことながら中国国内版です。となると、Google系のサービスは使えないということになります(OSはGoogleのAndroidなのに。。笑)

ある条件を満たすことが必要ですが(そんなに難しくはないですが)、HUAWEI標準のApp Gallaryから、中国では禁制のGoogle Play(Playストア)アプリもダウンロード可能です。非推奨、と出ますけども。誰かにそう書けっていわれているんでしょうか。。いずれにせよ、ルート化などの魔改造は必要なのでご心配なく。

VPNがあれば中国国内環境でもすぐにグローバル版と同じ仕様に

その後、中国国内からPlayストアの中にアクセスするには、当然VPNによる国外からのネット環境が必要です。もし必要な方は私のブログで提供している1coin VPNサービスをご利用ください。

そして、今のところ私のHUAWEI P30 Proのトップ画面はこんな感じになっています。

インストールしているアプリは上の通りです。

  • Playストア:中国のAndroidなのに、これ。普通にいけます。
  • Shadowsocks:VPNアプリです。自宅はルータに仕込んでいるので、外出時用に。
  • Youtube:言わずもがなですね。
  • 高德地图:これはApp Gallaryから。地図アプリというより、中国国内で運転するときのナビ専門で使っています。
  • 百度地图:これもApp Gallaryから。中国国内では地図アプリの決定版という感じ(ナビ以外)。
  • Instagram:いいカメラついてるんだからこれは入れておきたいですよね。
  • Google Maps:中国大陸以外のマップは全てこれで。
  • LINE、Twitter、Facebook:中国以外のSNSはほぼこれで。VPNあれば使えます。
  • ATOK Passport:ATOKパスポートを定期購読しているので役に立っています。やはりATOKが使い慣れてていい感じ。ただ、Simejiも捨てがたい。とはいえ百度なのでちょっとね。。というのもあり、こちらで。
  • Gmail:メールは全てこれに制約しているので、これを入れるだけでどこでも同じ環境に。
  • 支付宝、微信:中国国内のモバイル決済はこれで。
  • Googleドライブ、スプレッドシート:仕事系の書類や表管理などはこちらでクラウド管理。
  • Dropbox:仕事のファイルはこちらでクラウド管理。

クアッドカメラの実力は伊達じゃない!

さて、一番気になるのがカメラのスペックですよね。少なくともiPhoneの2世代は先にいっていると思われるカメラの実力を、iPhone XS Maxと比べつつご紹介します。上がiPhone XS Max、下がHUAWEI P30 Proです。

▼まずはiPhoneが束になっても逆立ちしても適わない、夜景。P30 Pro、さすがです。これはiPhoneでは比較にならないので、P30 Proのみ載せておきます。これのために買ってもいいのかも。

▼結構顕著なのが、イチゴ。食べかけでごめんなさい。。iPhone XS Maxの方が自然な色遣いですが、P30 Proの方がおいしそうに見えます。ちなみにP30 ProではAIが搭載されていて、”フード”と認識します。すごい。iPhoneでは表示されずに認識しているということですが、どうなのかなあ。。

▼自然風景。iPhone XS Maxの方がより自然な感じですが、見た目の鮮やかさはP30 Proの方が勝ち。

▼iPhoneがどんなに頑張っても、外付けレンズを使わないとできない芸当が広角モード。上と同じところから撮っても、P30 Proの広角モードだとこうなります。あ、こちらは夜景モードで撮ったところ、鮮やかさが控えめになり、色合いが実際の目で見た色に近づきました。

▼嵐が来る直前の風景。iPhoneの方が雲の黒さがよく出ていますが、なんといってもP30 Proは広角モードがあります。

光が少ない状況での写真が多くてすみません。今後も対比の写真が増えたら追記していきたいと思います。

フードモード、美味しそうに撮れます

P30 Proが勝手に判断するフードモードですが、これ本当に100%的中します。そして、間違いなく美味しそうに撮れます!

これだけ、アパーチャモードで撮ってみました。モノを撮るモードで、それ以外の背景や周辺はボケます。

我ながら、全部美味しそうに撮れていますよねえ。。

50倍ズーム、すごすぎ

この変態的なカメラ性能を持つHUAWEI P30 Proのすごさは、10倍までの光学ズームと50倍までのデジタルズームができることです。出っ張ってもいないのに、50倍ズームですよ。。凄すぎます。ということで、更に夜景というスマートフォンにとっては実に厳しい条件の中、テストしてみました。

HUAWEI P30 ProといえばTwitterなどSNSで観覧車ネタで盛り上がっているらしいので、うちから見える観覧車を被写体として狙ってみました。笑 全て夜景モードで撮影しています。三脚無しで超頑張りました。

まずは広角の夜景。真ん中辺りにちっぽけな、紫の光の観覧車があるのがわかりますか?肉眼でもこんな感じです。

1倍はこんな感じ。観覧車も見えていますね。

5倍。観覧車大きくなってきました。

10倍。さすがに三脚がないのでブレてきますね。。

さて、これからだんだん変態モードへ。20倍です。くっきり見えますね。

30倍。縦にしないと被写体が画面に収まらなくなってきました。

40倍。ここまで来るともう息を止めて動かさないようにする勝負みたいになってきます。

そして最大の50倍。もうこのくらいになると、逆に被写体を探すのが大変なくらいです。しかも、観覧車が画面をはみ出しました。夜のためか、というか距離も遠いので、さすがにSNSで流行ってるアレは見られませんでしたw

50倍は当然デジタルズームですし、画像は相当粗くなるので、全く実用的ではありませんが、スマホでもここまでできるんだよということを示してくれただけでもすごいことだと私は思います。意味はないけど、意義はある。そんな感じかと。

HUAWEI独自規格の超急速充電ものすごく速い、なんとワイヤレス給電にも対応

P30 ProにはHUAWEI独自規格の超急速充電が採用されていて、そのスペックはなんと40W。iPhoneでは標準ACアダプタが5W、ワイヤレス充電の最高が7.5W、USB-PDによる最高速充電でも18Wまでなので、40Wという化け物ぶりがよくわかります。30分で70%充電できてしまうとのことです。純正のACアダプタとUSB-A to USB-Cケーブルでこの超急速充電ができ、実際あっという間に充電が完了する感じです。

そしてP30 Proの更に凄いのが、本体裏側から他のデバイス向けに15Wのワイヤレス給電にも対応しているということです(iPhoneではワイヤレス充電の最大の入力W数が7.5Wなので、2倍の出力ということに)。これで、iPhone XS Maxと一緒に外出で持ち出したときに、iPhone用の充電器を持つ必要はなく、P30 Proをワイヤレス充電マット代わりに、P30 Proを充電しつつiPhone XS Maxに給電すればいいということになります。これはすごいことですね。実際、亀の子状態にしてiPhone XS Maxを充電してみましたが、もちろん問題なく充電できました。P30 Proを充電しつつ、iPhone XS Maxを充電することもできます。信じられないくらい便利すぎる世の中に。。

ただ、毎回給電する前にこの機能をオンにする必要があります(給電しないまま放っておくと、給電相手のデバイスが見つからないという警告が出てオフになります)。まあ、誤動作を防ぐためには当たり前の機能でしょうかね。

iPhoneも今年秋の新機種からこのワイヤレス給電に対応するようですけど。。さすがに遅いといわざるを得ませんね。

EMUIはスワイプネイティブ、コントロール感覚が抜群にいい

AppleのiPhoneを2007年の初代から使い慣れてきた私にとっては、ホームボタンありきのiOSの操作がいきなりiPhone Xでホームボタンが廃止され、スワイプになった時には正直戸惑いました。しかしiPhone XからiPhone XS Maxに乗り継ぎ、スワイプ操作にもようやく慣れてきて、逆にサブのiPhone SEをいじるとホームボタンでの操作は面倒だと思うほどになりました。

しかしHUAWEI P30 ProのEMUIをいじると、そういった次元を超えて、スワイプネイティブで作られたUIといった印象を受けます。iPhone X/XSなどにはまだホームボタンを思わせる下のバーなどがありますが、EMUIにはそんな余計なものはなし。また戻る/進むという操作も画面下部の右から左、左から右へのスワイプ。スクリーンショットは指関節でトントン。こういうのを体感してしまうと、iPhoneって遅れてるのかなあ、と思ってしまいます。。

顔認証速い+画面内指紋認証もスムーズで便利

P30 Proの顔認証はiPhoneと同じかそれ以上に速いくらいです。しかも、Appleが技術的に解決できなかった画面内指紋認証にも対応。持ち上げずに使えるこの嬉しさ。。たまらないですね。iPhoneはiPhone Xで指紋認証のTouch IDを捨ててしまいましたが、やはりあるに越したことはないのです。

このような生体認証は、やはりP30 Proのように両方あるのが一番だと感じました。

ベンチマークもいい結果に、全体的に完全にヌルサク

GeekBenchでベンチマークテストをやってみました。私は重いゲームもARもVRも今のところやらないので、正直Kirin 980はオーバースペックです。しかもベースはARMv8、いうことありません。

ちなみにiPhone XS MaxのGeekBench 4のスコアは以下の通りで、P30 Proよりも優れていますが、もうこのレベルになってくると殆ど変わらないというか、性能を使い切る重い処理をかけない限り差は出ません。で、基本的にそこまで重い処理をすることは私は殆どしていないので、このスペックの差のためにお金をかなり多く出してもいいかどうかについては疑問です。

iPhoneXSMax_GeekBench4_Benchmark-Score

そんなわけで、全てがヌルヌルサクサク動くこのAndroid機、そして少なくともiPhoneの2世代は先にいっていると思われるカメラ性能。

iOSをよく研究して、それを超えるものを作ってきたなあという感じがします。その上、ハードウェアでは顔認証+指紋認証があり、カメラでは遥かにiPhoneの性能を凌いでいます。しかも、iPhoneの価格の3分の2から半額くらい。これはどっちを選ぶのか。。あとはエコシステムの勝負ということになりそうですね。

データ移行もクラウドでらくらく

データの移行も、基本はGoogleとDropboxのクラウドでデータ管理をしていたため、ほぼスムーズに移行できています。iCloudに保存していたデータも、消えて困るのは連絡先と音楽データくらいですが、連絡先データは正直最近殆ど電話をかけないので、家族やごく親しい友人以外の連絡先は全部なくなってしまってもいいくらいです。今Facebook/WeChat/Twitter等SNSで繋がってない友人は数年以上連絡を取っていないことになり、ほぼ友人とは呼べないくらい。音楽データはAndroidのApple Musicアプリか、iTunes同期アプリを使えば問題なさそうです。あと問題はiCloudキーチェーンですが、Chromeやその他のパスワード管理ソフトでも管理しているので、そこもあまり問題なさそうです。

まとめ

もちろん世界最強の4レンズのライカのカメラというのが最大の魅力のHUAWEI P30 Proですが、他にも色々とEMUIには工夫がなされており、ハードウェア性能と相まって非常に完成度の高いデバイスに仕上がっていると思います。正直、Androidがここまですごいことになっているとは思いませんでした。

もしかしたら、メインをこっちに移してしまうかも。。いやいや、まだまだiPhone XS Maxは高いお金を出して買ったので、使い続けるつもりではありますけどね。でも2019年の次世代iPhoneには正直あまり期待感がなくなってしまったくらいです。

HUAWEI P30 Proは日本では未発売のため、日本で欲しい方のために、中国大陸版の個人輸入代行でもやろうかと思っています。中国大陸版そのままでもいいですが、Playストアのみを入れて中国アプリは消すなどして、完全日本仕様のクリーンな状態にカスタマイズした上で出すことも可能かと思います(必要なアプリはご自身で入れていただく感じです)。auでは通話ができないようですが、docomoは全てのバンド対応、SoftBankも主要なバンドは対応しているようです。中国大陸版はACアダプタも電源の形状は日本と同じですし、100Vにも対応しているユニバーサル仕様なので、日本でそのまま使えます。もしご入り用の方がいらっしゃったらコメントかお問い合わせページからお問い合わせいただければと思います。

記事は以上です。

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