AppleとIntertrust Technologies間の訴訟、法廷外和解で解決。Samsungとの訴訟への布石か?

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AppleとIntertrust Technologiesの訴訟、法廷外和解で解決

Apple Insiderの記事によると、
Sony(ソニー)とPhillips(フィリップス)が共同株主となっているIntertrust Technologies(インタートラスト・テクノロジーズ)とApple(アップル)の2社の間で係争となっていた特許侵害関係の裁判が、
双方の同意の下、法廷外で和解したという。

双方の弁護士が今週火曜日に地方裁判所の裁判長Yvonne Gonzalez Rogersに対して、
双方が和解協議にサインしたことを告げ、
今回の訴訟を撤回することを希望した。
Gonzalezはこの撤回申し立てに同意し、
双方が訴訟費用を支払って一件落着となった。
これにより、1年にわたる2社の訴訟に幕が下ろされることになる。

裁判の経緯

この裁判は、昨年3月にIntertrust Technologiesが訴訟を起こしたことから始まった。
訴状によれば、これまで販売されたほぼ全てのApple製品が、
同社の少なくとも15項目の特許を侵害しているという内容だった。
それらの特許とは、セキュリティと分散型の信頼性が高いコンピューティングに関するもので、
iPhone、iPad、Apple TV、Macのハードウェア、
またソフトウェアではiTunes、iCloud、またApp Storeのサービス上でも用いられているという。
そしてその後この裁判は実に1年かけて争われていた。

Intertrust TechnologiesのCEO、Talal Shamoonは今回の和解について、
「Appleは当社の特許を利用し、多くの素晴らしい製品を作り出してきた。
当社が長年研究開発を続けてきた成果は、同時に現在のインターネットの安全性の基盤となっている。
我々は業界内のトップと和解できたことは大変喜ばしいことだが、
それが法律という手段を用いなければならなかったことは遺憾だ」
とのコメントを表明している。

Appleの和解費用や訴訟費用は製品のコストアップに繋がる

実際Appleから法廷外の和解のためにIntertrust Technologiesにいくら支払われたのかは不明であるし、
裁判費用がいくらであったかも明らかにされていない。
これらの費用は最終的には製品のコストに上乗せされるのであり、
その費用を負担させられるのは実は我々Appleの製品を買う消費者であったりする。
Appleがそのテクノロジー、アイデア、デザインなどの研究開発や買収に多くの費用をかけていることは周知の事実だ。
ただAppleとSamsungとの訴訟合戦の例を挙げるべくもないが、
消費者が不毛な戦いに対してお金を払う必要が果たしてあるのかと言われると、疑問が残る。
もちろん特許ヤクザなど、Appleのお金を何とか不当な手段でせしめようという連中は論外ですぐに叩きつぶすべきだが。。

Samsungとの裁判への布石の可能性も

これは私(小龍)個人の推測だが、
もしかしたら今回の和解は、
来週から始まるSamsungとの特許裁判(賠償請求金額はなんと2,000億円)において、
Appleが被告となっている特許訴訟を例に出してAppleへの心証を悪くしようと考えているSamsung側に対して、
Apple側が先手を打ったのかもしれない。
考えすぎかもしれないが。

記事は以上。

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