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先日のWWDC2019で、AppleはmacOS Catalina及びiPad OSの新機能として「Sidecar」というiPadデバイスをサブディスプレイとして使用することができる機能を紹介しました。そうなると、これまでMac及びiPadのアプリでサブディスプレイを実現する役割を果たしていた2大アプリ、Duet DisplayとLuna Displayはそのお株を奪われることになりそうです。どちらも有料のアプリで、それなりにお金を払ってきたユーザにとってはそこがとても気になります。標準で機能を実現されてしまうと、これまでDuet DisplayかLuna Displayに払ってきたものが無駄になるのではないかと気掛かりになるのは当然です。
Luna DisplayやDuet Displayの開発者達は、やはり自らのアプリはAppleの「Sidecar」機能と競合することを認識しており、特にDuet Displayの創業者兼CEOはAppleとの新たな競争に入ることを示唆しています。
TechCrunchによるインタビューで、Duetの創業者兼CEOのRahul Dewan氏は、これはいつでも起こる可能性があることを知っていたと説明しています。
「これはいつでも起こる可能性があることを知っていました。それは私が最初から期待していたものです。ですから、今回私は（Sidecarが）サプライズであったとは思っていません。本当です。私たちのDuetは5年連続で人気トップ10に入るiPadアプリです。私たちは市場の存在を証明したと思います。」
Dewan氏は、Duetはすでに今後は「リモートツールを扱う会社」になることを計画していると語っています。これは、Duet社が単にDuet Displayを提供するだけでなく、今年の夏に何か新しいものを発表する予定があるとしています。
「既にこの2年間、リモートツール、リモートワーカー、および多くの旅行者のための会社になる予定で計画してきました」とDewan氏はいいます。「（夏に発売するのは）リモートデスクトップのような機能を追加したものです。私達は実際にこの夏、他にもいくつかの大きな製品の発売を予定しています。私たちは相当多様化するべきと考えています。」
ということで、AppleのmacOS 10.15 CatalinaのSidecarの正式版の登場は秋ですが、Duet Displayはその前の今夏、新しい機能を搭載したDuet Displayの新バージョン或いは名前を変えた製品を出して、リモートでiPadでMacを動かせるようにするのかもしれません。追加料金が必要になるようだったらちょっと。。ですけどね。もともとDuet Displayが用なしになってしまう可能性もあるのですから。。
ちなみにLuna DisplayとDuet Displayは、どちらもApple公式の「Sidecar」に比べるとちょっとした違いがあります。たとえば、Duet Displayはさまざまな古いMacで動作しますが、Apple公式の「Sidecar」は比較的最近のモデルに限定されています。つまり古いMacでiPadによるサブディスプレイをディスプレイを実現しようとすれば、Duet Displayを使うしかないという状況になるのです。そしてLuna DisplayはMacを完全に「ヘッドレス」のマシンとして動作させる、つまり完全にiPadのみに画面を表示させ、Mac側のディスプレイからは表示を消せますが、「Sidecar」ではあくまでiPadはサブディスプレイ扱いで、Mac側の表示を消すことはできないというわけです。
というわけで、上記のいくつかに該当する人や使い方によっては、Duet DisplayやLuna Displayも「Sidecar」に完全にやられてしまうわけではなく、競合相手として生き残っていく可能性はあるということですね。
私自身もDuet Displayのヘビーユーザですが、Late 2018のMacBook ProとiPad Pro 10.5インチを使用していて、iPad Proをサブディスプレイとしてしか使用しておらず、しかもワイヤレスをあまり信じていなくてケーブル直繋ぎなので、正直ほぼ「Sidecar」に乗り換え決定で、このままではDuet Displayはお役御免になりそうなのですが。。何か画期的な新しい機能が出るようでしたら、Duetを使い続ける気もないわけではないのです。なんせ、Duetには高いお金を払ってますからね。。
皆さんはいかがでしょうか？DuetやLunaを使い続けますか？それとも「Sidecar」に乗り換えますか？
記事は以上です。
（記事情報元：9to5Mac）