Appleが2026年10月13日(日本時間同日22時)に【HomePod mini 2】を発表しました。日本価格は24,800円(税込)で、同日から予約を受け付け、10月30日(金)に発売されます。チップは初代のS5からS10へ替わり、色はホワイト・ピンク・グリーン・ブルー・ミッドナイトの5色です。本体上面が音楽に合わせて光る「サウンドグロー」と、新しいApple TV 4Kとの4台サラウンドが新機能です。目玉のはずのSiri AIは発売時には使えず、後日のアップデートで英語のみ8か国から始まるということです。日本語版のプレスリリースではSiri AIの記述は省かれています。

6年ぶりの刷新、チップはS5からS10へ
初代HomePod miniは2020年11月の発売なので、ほぼ6年ぶりの刷新です。Apple日本法人のプレスリリースによると、Apple S10チップを搭載し、曲をリアルタイムで分析してダイナミックレンジと音量、音響性能を調整するということです。単体、ステレオペア、マルチルームのいずれでも使え、Wi-Fi 6E以降のMacではデフォルトのスピーカーとしても使えます。
新機能のサウンドグローは、本体上部が低音と高音に反応して光り、再生中の曲のアルバムアートに合わせた色になります。雨などのサウンドスケープを再生すると、それに合わせたアニメーションも出ます。ただし、サウンドグローを声で操作するにはApple Intelligenceを有効にしたiPhoneが必要です。
PHILE WEBによると、無線はWi-Fi 6E、Bluetooth 6、Threadに対応し、重さは335gということです。Apple日本の製品ページには高さ84.3mmと、室内の温度と湿度を測るセンサーをホームアプリのオートメーションに使えることが書かれています。空間オーディオは見送られています。使うにはHomePodソフトウェア27.2が必要です。
米国は5割増、日本は2,000円増で6年前の2.1倍に
米国価格は149ドル(約2万3,600円)で、初代の99ドル(約1万5,700円)から50ドル上がりました。上げ幅は約5割です。日本の24,800円は公式ストアの価格で、米国の149ドルを円に直した約2万3,600円より約1,200円高い設定です。
ただし、2020年の発売時の公式発表によれば日本価格は10,800円(税別、税込11,880円)でした。6年で価格は約2.1倍になった計算になります。米国では同じ6年で99ドルから149ドルへ5割増なので、日本の値上がりのうち製品そのものの値上げは5割分で、残りは円安の影響です。
- 米国:99ドル→149ドル(約1万5,700円→約2万3,600円)、約5割増
- 日本:11,880円(2020年発売時)→24,800円
- 中国本土:999元→1,099元(約2万3,700円→約2万6,000円)、約10%増
Siri AIは英語8か国のみ、日本語版の発表文には記載なし
英語版のプレスリリースには「Siri AIは将来のソフトウェアアップデートで提供」とあり、対象は英語のみで、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、インド、シンガポール、南アフリカの8か国です。日本は対象から外れました。一方、日本語版のプレスリリースにはSiri AIという言葉の登場は見られません。英語版が題名から「Siri AI対応」をうたっているのとは対照的で、Appleが日本向けには意図的にSiri AIを売り文句から外したことになります。
発表文の脚注を読むと、Siri AIを使うにはホームアプリの「家の所有者」のiPhoneかiPadでSiri AIをオンにし、対応言語に設定しておく必要があるということです。つまりHomePod mini 2単体で新しいSiriが動くのではなく、iPhone側のSiri AIが前提です。以前からお伝えしている通り、iPhoneのSiri AIは日本語では年内に対応予定とAppleは案内していますが、HomePod mini 2が日本語のSiri AIに対応する時期については何も示されていません。日本で10月30日に買うと、当面は従来のSiriのままのHomePod mini 2を使うことになります。
もう一つの脚注で気になるのは、サーバー側のモデルを使う一部のApple Intelligence機能には1日の利用回数の上限があり、将来は有料で上限を広げられるようにするという記述です。無料アップデートで来るSiri AIも、たくさん使う人には将来課金が待っているということですね。
Apple TV 4Kと4台でサラウンド、総額は約15万円
Apple TV 4K(第4世代)と組み合わせると、HomePod mini 2を4台使ったサラウンド再生ができます。前後のペアはそれぞれ同じモデルにする必要があり、前にHomePod(第2世代)2台、後ろにHomePod mini 2を2台という組み合わせは可能です。
費用を計算すると、HomePod mini 2を4台で99,200円、新しいApple TV 4Kが49,800円なので、合計149,000円です。前の2台をHomePod(第2世代、59,800円)にすると合計219,000円になります。約15万円から約22万円でサラウンドが組める計算ですが、HomePod mini 2は空間オーディオが見送られているので、サウンドバーとの比較では音の広がりよりも設置の自由度で選ぶ製品です。なお、新しいApple TV 4Kの発売は11月13日なので、HomePod mini 2を先に買ってもサラウンドが使えるのは2週間後です。
中国本土では3製品で唯一の正規版、Siri AIは規制解除待ち
中国本土のApple公式ストアにもHomePod mini 2が1,099元(約2万6,000円)で並び、発売日は日本と同じ10月30日です。今回発表された3製品のうち、中国本土のストアに載っているのはHomePod mini 2だけで、新しいApple TV 4Kは掲載がなく、画面付きハブのHomeViewも中国本土では発売されないと中国のレビューサイトSMZDMが伝えています。
そしてSiri AIについては、Appleは中国本土では法規制の要件を満たすまで提供しないと明言しています。つまり中国本土版も当面は従来のSiriのままです。日本は「日本語が後回し」、中国は「規制解除待ち」と理由は違いますが、どちらも買った時点ではSiri AIなしのスピーカーという点では同じ状況です。SMZDMによると初代の中国価格は2020年の749元から今年6月に999元へ上がっていて、HomePod mini 2は999元から100元増の1,099元ということです。日本の24,800円は中国の約2万6,000円より1,200円ほど安いので、中国で買う利点は乏しいと言えます。
小龍的にはこう思った
日本で売られるHomePod mini 2は、今の時点では「S10チップで音が良くなり、上面が光るようになった24,800円のスピーカー」です。英語版の発表文が一番に推しているSiri AIは、日本では使える時期すら示されていません。初代HomePod miniを持っている人が買い替える理由は、サウンドグローと新しいApple TV 4Kとのサラウンドの2つしかないので、日本語のSiri AIがHomePod mini 2に来ると分かるまで待った方がよさそうです。
一方、新しいApple TV 4Kと一緒にホームシアターを組むつもりの人には、4台で約10万円、Apple TV 4Kを含めて約15万円という価格は、HomePod(第2世代)を4台そろえる約24万円に比べれば現実的な金額です。この用途ならSiri AIの有無にかかわらず使えるので、今予約しても大丈夫です。
Siri AIについては、iPhone側の日本語対応が年内という案内です。HomePod mini 2もそれに続いて対応する可能性はありますが、Appleは言及を控えています。発売からだいぶ後になってやっと日本語で使えるようになるというのは、Apple Intelligenceの時と同じ流れですね。小龍的には、日本のユーザーはSiri AI目当てで買うのではなく、音と見た目で判断するのが今の正解です。予想でお伝えした3製品のうち、日本で一番早く手に入るのがこのHomePod mini 2です。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Newsroom(日本)、Apple Newsroom(米国)、GSMArena、PHILE WEB。円換算は1ドル=158.53円、1元=23.68円(三菱UFJ銀行が2026年10月13日に公表した対顧客外国為替相場の仲値TTM)で計算した参考値です)

