MacBook Neo 2は2027年にメモリ12GB増量か。119,800円の現行機は今買うか待つか

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ブルームバーグのマーク・ガーマン記者が9月4日、【MacBook Neo】の第2世代について報じました。MacRumorsによれば、更新点は3つ。チップをA18 ProからA19 Proへ、メモリを8GBから12GBへ、そして新色の追加で、時期は2027年とのことです。今年3月に599ドル(日本では99,800円)で登場し、Apple史上いちばん安いMacとして飛ぶように売れた機種の、初めての世代交代の話になります。

ただ、この記事で書きたいのは噂の中身より「では今のNeoを買っていいのか」の方です。Neoは発売からわずか3か月で値上げされ、メモリの調達難は2028年まで続くとIDCが見ており、しかもAppleは「9月期はMacの供給が制約される」と自ら言っています。噂・現行機の仕様・4地域の価格・出荷台数・決算の数字を並べたうえで、今買うか待つかを考えます(円換算は1ドル=156円、1元=23.2円、1香港ドル=19.9円、以下同じ)。
机の上に置かれたインディゴ色の薄型ノートPCと、その後ろに浮かぶミントグリーンの半透明のホログラムのノートPC。手前には8GBのチップと値上げを示す矢印付きの値札、後ろには12GBのチップ(イメージ)

3点更新の中身。A19 Pro・12GB・新色

ガーマン記者の報道を整理すると、第2世代Neoの姿は次のとおりです。7月22日の初報(MacRumors)ではA19 Proと新色の2点、8月に12GBの話が加わり(MacDailyNews)、今回の9月4日の報道で3点が揃った形です。

現行機と第2世代の噂の対照。第2世代の情報源はブルームバーグのガーマン記者とカルパン記者
項目現行MacBook Neo(2026年3月)第2世代(噂・2027年)
チップA18 Pro(iPhone 16 Pro世代、GPUは1コア無効の5コア版)A19 Pro(iPhone 17 Pro世代。GPUは5コア版との報道)
性能の差—CPUで10〜15%、GPUで最大40%の向上(ブルームバーグのカルパン記者)
メモリ8GB12GB(1.5倍)
色シルバー・ブラッシュ・シトラス・インディゴ新色を追加(定期的に入れ替える方針)
変わらない見込み—Mシリーズ化・MagSafe・タッチ画面はいずれも無し
時期2026年3月11日発売2027年(前半とみる報道も)
価格699ドル〜(発売時は599ドル)/日本119,800円〜未報道

A19 ProはiPhone 17 Pro・17 Pro Max・iPhone Airに載っているチップで、ブルームバーグのティム・カルパン記者によれば、Neo向けはGPUを1コア減らした5コア版。CPUで10〜15%、GPUでは最大40%速くなるとしています(9to5Mac)。現行機のA18 ProもGPUを1コア無効にした版なので、「iPhoneのチップの選別落ちを安いMacに回す」という作りは変わりません。

色については、ガーマン記者は「幅広い人気を取り込むために、定期的に新色で刷新する」方針だと伝えています(Thurrott)。iPhoneやiPadのように毎年色を変えて買い替えの動機にする、あの手法をMacにも持ち込むということです。一方で、Mシリーズへの格上げ・MagSafe・タッチ画面のいずれも予定されていないとされ、「安いMac」の枠は守るようです。

現行機のおさらい。8GBで何が足りないか

比較の土台として、現行Neoの仕様をApple公式の仕様ページから拾っておきます。

  • チップ: A18 Pro(6コアCPU、5コアGPU、16コアNeural Engine)。メモリ帯域は60GB/s
  • メモリ: 8GBユニファイドメモリ。ストレージは256GBか512GB
  • 画面: 13.0インチLiquid Retina(IPS)、2,408×1,506ピクセル、219ppi、500ニト、sRGB
  • 端子: USB 3(USB-C、最大10Gb/s、DisplayPort対応)×1、USB 2(USB-C、480Mb/s)×1、3.5mmヘッドフォンジャック。外部ディスプレイは4K・60Hzを1台まで
  • バッテリー: 36.5Wh。ビデオストリーミング最大16時間、ワイヤレスインターネット最大11時間。付属は20Wアダプタ
  • Touch ID: 512GBモデルのみ。256GBモデルは非対応
  • サイズと重さ: 高さ1.27cm、幅29.75cm、奥行き20.64cm、1.23kg。Wi-Fi 6E、Bluetooth 6

この中で第2世代が手を入れるのは、チップとメモリと色だけ。裏を返せば、USB 2のポートが片方に残ることも、外部ディスプレイが1台までなのも、256GBにTouch IDが無いのも、そのまま引き継がれる可能性が高いということです。

では8GBの何が足りないのか。普段使い、つまりブラウザとOfficeと動画なら、8GBのNeoで困る場面はまずありません。効くのは端末内でAIモデルを動かすときです。Apple公式の注記でも、Apple Intelligenceの対応機種として「MacBook Neo(A18 Pro)」が明記されており、今の8GBでも対応はしています。ただ9to5Macの伝えるところでは、12GB化の狙いは「より強力な端末内AIモデル」を動かすことにあります。Appleのほかの全Macが16GB始まりになった今、8GBは「動くが、余裕がない」線です。

値段は3か月で2万円上がった。4地域の現在価格

Neoは3月の発売時に米国599ドル(学生・教職員499ドル)でしたが、6月25日に100ドル値上げされ、現在は699ドル。教育価格も599ドルに上がりました(MacRumors)。日本も同じ日に256GBが99,800円から119,800円へ2万円の値上げ(PC Watch)。512GBは137,800円で、こちらは2万3,000円の値上げと報じられています。

MacBook Neoの現在の定価(2026年9月5日、各地域のApple公式ストアで確認)。米国と日本は6月25日の値上げ後の価格
地域256GB512GB発売時(256GB)
米国699ドル(約10万9,000円)799ドル(約12万4,600円)599ドル
日本119,800円137,800円99,800円
中国本土5,499元(約12万7,600円)6,299元(約14万6,100円)未確認
香港5,499香港ドル(約10万9,400円)6,499香港ドル(約12万9,300円)未確認

米国の699ドルを円にすると約10万9,000円で、日本の119,800円はそれより1割ほど高い水準。中国本土の5,499元(約12万7,600円)はさらに高く、香港の5,499香港ドル(約10万9,400円)が米国とほぼ同じです。中国本土と香港の差は約1万8,000円で、本土の増値税(日本の消費税に相当する13%)がほぼそのまま乗った形です。私の住む広東省から香港へ買いに行く人が絶えない理由がここにあります。

値上げの理由についてAppleは公式には語っていませんが、7月30日の決算説明会でクックCEOは「9月期はさらに高いメモリコストを払うことになる」と述べ、パレクCFOは「3月期から6月期にかけての粗利益率の低下は、メモリのコスト変動だけで100%以上を説明できる」と話しています(Six Colorsの書き起こし)。つまり値上げの主因はメモリで、第2世代はそのメモリを1.5倍積む。ここが「待つ」側にとっていちばん気になる点で、後で触れます。

Neoが売れた数字。IDCの表とAppleの決算

「飛ぶように売れた」を数字で確かめておきます。

  • IDCによれば、Neoは発売から3週間ほどしかなかった2026年1〜3月期に110万台を出荷。同じ四半期に出たM5 MacBook Airの90万台強、M5 MacBook Proの55万台を上回り、Macで最も売れた機種になりました。44%は米国向け(MacRumors)
  • Counterpointは、Neoによって400〜699ドル(約6万2,000〜10万9,000円)の価格帯でのAppleのシェアが、約2%から約15%へ広がる可能性があると見ています(同上)
  • ミンチー・クオ氏は6月、Appleが2026年の出荷計画を500万台から1,000万台へ倍増させたと報告。TSMCでA18 Proを追加生産する必要があったとも報じられています(MacRumors)

その結果が、4〜6月期の世界PC市場に表れています。IDCの7月8日の集計では、9四半期続いた市場全体の成長が途切れて前年割れ(4.9%減の6,820万台)となる中、Appleだけが10.1%増の670万台と伸び、シェアは8.5%から9.9%に上がりました(9to5Mac)。
IDCがまとめた2026年4〜6月期の世界PC出荷台数の前年同期比を、メーカー別に横棒で並べた図。Appleは+10.1%(670万台)で唯一の大きな伸び、ASUSは+0.2%(500万台)、Lenovoは-2.1%(1,660万台)、市場全体は-4.9%(6,820万台)、Dellは-5.0%(930万台)、HPは-9.0%(1,300万台)、その他は-10.5%(1,750万台)。Appleの棒だけが右に伸び、ほかは左に伸びている
IDCはこう書いています。「Appleのシェア拡大は最新製品のMacBook Neoの投入と重なった。市場全体と足並みを揃えて値上げはしたものの、同じコスト圧力に直面する競合に対して依然として有利な位置にある」。同社のジテシュ・ウブラニ氏は、メモリ不足について「2028年初めまで解消は見込めない」との見方も示しています。なお調査会社によって数字は少し違い、Counterpointは市場全体を6,500万台、Appleを13%増としています(AppleInsider)。

首位のLenovo(聯想)が2.1%減、HPが9.0%減、Dellが5.0%減。中国に住んでいると、Lenovoが台数を減らす横で、Appleが「いちばん安いMac」で台数を伸ばしている構図はなかなか皮肉に見えます。ただし中国本土でのNeoは5,499元と米国より2割近く高く、本土市場で同じことが起きているかは別の話です。

Apple自身の決算(7月30日発表の2026年度第3四半期)でも、Macの売上は104億ドル(約1兆6,200億円)で前年同期比29%増、6月期として過去最高。Appleの財務諸表(PDF)で計算すると103億5,200万ドル対80億4,600万ドルで、伸び率は28.7%です。クックCEOは「MacBook Neoは、その独特のデザインと優れた価値によって特に人気を集めている」と述べ、パレクCFOは「Macに初めて来る顧客と買い替え顧客の両方で、世界的に過去最高の四半期だった」としています。質疑では、米国の教育機関による大口購入の約半分がWindowsとChromebookからの置き換えだったとの説明もありました。

今買うか、待つか

ここまでの材料を、買う側の目線で並べ直します。

待つ理由

  • メモリが8GBから12GBへ。端末内AIを本気で使うなら、この差は年々効いてきます
  • A19 ProでCPU10〜15%、GPU最大40%の向上。ゲームや動画編集の軽い用途では体感できる差
  • 新色。今の4色が気に入らないなら待つ価値はあります

今買う理由

  • 価格の方向が上向き。発売から3か月で100ドル・2万円上がり、Appleは9月期にもメモリコストの上昇を見込んでいます。IDCの見立てではメモリ不足は2028年初めまで続く。値上げの主因であるメモリを1.5倍積む第2世代が、699ドル・119,800円のままで出てくる保証はどこにもありません
  • 供給。Appleは9月期の売上見通し(前年比9〜11%増)に「iPhone・Mac・iPadの供給制約」を織り込んでいます。出荷計画を倍にしてもなお足りない機種を、次のモデルの直前に買いやすくなると考えるのは楽観的です
  • 12GBで何をするかがはっきりしていないなら、8GBで困る日は来ないかもしれません。Appleが公式にApple Intelligenceの対応機種に入れている以上、今の機能は動きます
  • 2027年まで少なくとも4か月、前半なら半年以上。その間に使う時間の価値は、A19 Proの差より大きいことが多いです

私なら、用途がブラウザ・Office・動画までなら今買います。整備済製品も米国では値上げ翌日の6月26日から並び始めています(MacRumors)。ローカルでAIモデルを回すつもりなら待つ側ですが、その場合は「2027年に今と同じ値段で出る」ことを前提にしない方がいい。Neoの魅力は結局のところ値段で、その値段がいちばん不確かだからです。

9月に出るMacと、Neoの立ち位置

第2世代Neoは2027年なので、9月9日(日本時間10日午前2時)のイベントでは出ません。この秋のMacは、ガーマン記者によればM6を最初に積む14インチMacBook Proの標準モデルと24インチiMacが「秋の後半」で、8月26日に発表された新型Mac miniとMac Studioは9月22日発売です。

ノートで比べると、日本のMacBook Air 13インチは6月の値上げで224,800円になり、Neoとの差は10万5,000円まで開きました。Neoの8GBと60Hz・sRGBの画面に我慢できるかどうかで、10万円が浮くかどうかが決まります。10月には初のタッチ対応MacBookが2,499ドルで出るという話もありますが、こちらは別の世界の製品です。

「いちばん安いMac」が、Appleの値上げの先頭に立った。第2世代が出る頃に699ドルの札が残っているかどうかの方が、A19 Proより気になります。

記事は以上です。

(記事情報元:MacRumors、9to5Mac、Apple、IDC(9to5Mac経由)、Six Colors)

※記事中の画像はイメージです。

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