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Apple、Smartflash社への特許侵害賠償金600億円超判決を不服として徹底抗戦!今後の展開は?

今年の2月末に、アメリカ連邦裁判所はAppleがSmartflash社に5.33億ドルを支払うという特許権侵害賠償の裁判の判決を退けました。その後Smartflashはそれを不服とし、4月に合衆国連邦巡回区控訴裁判所に再審を求めていました。それに対し、AppleはSmartflashの思いのままにならないように様々な画策をしているようです。

パテント・トロール(特許ゴロ)のSmartflashによるAppleに対する権利訴訟の経緯

2013年5月、Smartflash社はAppleを起訴しました。創業者のパトリック・ラーチュ(Patrick Racz)氏は2000年に、その後Appleの高級管理職となる技術専門家に彼のアイデアについて話したそうです。その後、Smartflash社は、AppleのiTunesアプリが同社の携帯端末のデータストレージおよび決済システムに関連するデジタル著作権管理(DRM)技術などの発明を侵害しているとして訴えたのです。

2015年2月、テキサス州東部地区地方裁判所は、Appleは特許侵害の賠償金としてSmartflash社になんと調巨額の5.33億ドル(当時の為替レートで約630億円)を支払うべきだという判決を下しました。しかし、その後Appleが控訴し、合衆国連邦巡回区控訴裁判所においては3人の裁判官によって編成された上訴委員会によって、Smartflash社の特許はあまりに抽象的で、実際に保護されるべき特許の発明について描写をしていないという判断をしました。合衆国連邦巡回区控訴裁判所は昨日、この案件について審理した裁判官は、Smartflash社の特許は無効で、この判決を取り消すべきだとの考えを示しました。

 

Smartflash社とは

Smartflash社は、発明家のパトリック・ラーチュ氏によって2000年に設立された会社です。彼は楽曲や動画などのデータをデジタル決済システムを通じてこれらのデータにアクセスするシステム(携帯端末のデータストレージおよび決済システムに関連するデジタル著作権管理(DRM)技術)について、いくつかの特許を取得しました。ただし、ラーチュ氏は、それらの特許技術をビジネス化はしておらず、Smartflash社もこれまで自らの商品・製品を1つも発売したことがありません。

ちなみにSmartflash社はAppleだけではなく、サムスン電子(SAMSUNG)に対しても同じくテキサス州東部地区地方裁判所において起訴しており、これに関してもまだ解決されていません。またその後、Smartflash社は更にグーグル(Google)やアマゾン(Amazon)も起訴しています。

 

自社では何も販売していないSmartflash社

Smartflash社は、取得した特許を自らの商品や製品には一切反映せず、販売もしていないのに、Appleやサムスン、グーグルやアマゾンまで訴えているということになります。これは正に特許権だけを武器に大企業からお金を取れるところから取ろうというパテント・トロール(特許ゴロ)のやり方そのものです。

もしかしたら本当にパトリック・ラーチュ氏が本当に発明したアイデアなのかもしれませんが、その後Appleの高級管理職になる人物にそのアイデアを明かしてしまったというのであればそれは正直ラーチュ氏の落ち度でもあるといえるのではないでしょうか。

ラーチュ氏自身は、自分はパテント・トロールではないとハフポストで主張していますが。。

 

小龍的にはこう思う:今後の展開に注目

Appleがパテント・トロールに屈しないという姿勢を見せているのは当然のことですが、それが裁判の判例として残ることが大事です。合衆国連邦巡回区控訴裁判所は既に特許が曖昧だという見解を示していますが、最終的な判決が出たわけではないようです。

実体のないSmartflash社とパトリック・ラーチュ氏が勝訴して5.33億ドルを手にしたとして、それが何に役立てられるかはわかったものではありません。もともと、お金を取ってやろうという人とその会社です。またAppleが敗北した場合、その賠償費用や訴訟費用のツケは結局消費者が背負うことになるかもしれません(もちろんAppleの収益に対しては小さい額ではあるのですが)。

The Apple logo is pictured on an iPhone in an illustration photo taken in Bordeaux, France, February 1, 2017. REUTERS/Regis Duvignau

ということで、個人的にはやはりAppleやその他のまともに製品を作って販売しているテック企業を応援したいところです。ただ、パトリック・ラーチュ氏の主張がもし本当であれば、発明者を守る必要があるのかもしれません。今後の展開に注目ですね。

記事は以上です。

(記事情報元:WeiPhone

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