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また特許ゴロ?iPhone 6/6Plusが中国北京で販売差し止めになるかも

Appleは中国で、特許や商標でたびたび苦々しい思いをしている。以前は【iPad】の商標裁判で中国の企業に敗訴し、多額の賠償金を支払うことでようやく中国で【iPad】の名前を使うことができるようになった、というようなこともあったことを覚えている人もいるだろうか。中国には明らかに【特許ゴロ】や【商標ゴロ】と呼ばれる盗人猛々しい連中が多いといえるだろう(米国も多いが)。

そして今回、AppleはiPhoneが中国で販売差し止めになる可能性もあるほどの訴訟を抱えた。しかも今回の対象はiPhone 6/6 Plusで、まだ現役の機種だ。北京知的財産権管理局(北京知識産権局、北京知识产权局)が、iPhone 6とiPhone 6 Plusが【深圳市佰利營銷服務有限公司、深圳市佰利营销服务有限公司(以下佰利)】という会社の持っている意匠特許を侵害しているという判決を先月2016年5月に下しており、Appleの中国法人【蘋果電腦貿易(上海)公司,苹果电脑贸易(上海)有限公司(以下Apple中国)】はその判決を不服として、北京知的財産権裁判所に対して控訴をしているという。

初期の北京知的財産権管理局の判決文によれば、AppleのiPhone 6とiPhone 6 Plusは佰利のスマートフォン【100C】という端末と大きな違いがなく、佰利の特許の保護範囲にあたるとされている。佰利のスマートフォン【100C】の登記時期は2014年1月13日出願・2014年7月9日に特許取得で、iPhone 6/6 Plusのそれより早かったことから、北京知的財産権管理局は≪特許侵犯紛争処理決定書≫において、特許法第60条の規定に基づき、Appleが2014年に販売したiPhone 6とiPhone 6 Plusの2種類のスマートフォン端末を販売禁止とするという命令(猶予時間15日)を出しているのだ。

▼Appleを訴えた佰利のスマートフォン、【100C】。あなたはiPhone 6と似ていると思うだろうか、それとも・・・?

しかしAppleはこの判決を不服としている。Appleは北京知的財産権裁判所に行政訴訟を起こしただけでなく、裁判所に対してその決定の取り消しを要求している。Appleの弁護士は、iPhone 6とiPhone 6 Plusは、佰利のスマートフォン100Cとは明らかに違いがあり、似ているともいえないし、同じとはとてもいえないと主張している。現在、北京知的財産権裁判所は既にAppleの控訴を受理し、この訴訟は現在でも審議中ということになっている。その間は、まだiPhone 6/6 Plusは販売差し止めになっていないため、Appleは自由に販売することが可能だ。

しかしもしAppleのiPhone 6/6 Plusが佰利の100Cのデザイン特許を侵害しているということが最終的に認められてしまった場合は、iPhone 6/6 Plusは最低でも北京市内では販売差し止めとなる。ちなみに中国の他の都市では裁判の結果が影響しないということで、販売が継続になる可能性が高いという。

なお、iPhone 6/6 Plusは1世代古い機種であるということもあり、販売差し止めとなったとしても大きな影響はない可能性もある。

記事は以上。

(記事情報元:珞珈知识产权WeiPhone

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