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Appleのティム・クックCEO、トランプ氏当選直後に電話をかけていた

アメリカ大統領選に勝ったばかりのドナルド・トランプ氏が最近ニューヨーク・タイムズのインタビューを受けた時に、大統領選に勝利した直後にAppleのティム・クック(Tim Cook)CEOと、マイクロソフト(Microsoft)の元CEO、ビル・ゲイツ(Bill Gates)が相次いで彼に電話をかけてきたことを明かした。

トランプ氏は会話内容の詳細については言及を避ける

その電話の内容は、それぞれの会社と関係のあることであったというが、主にどんな話題で話したかなど、詳細はトランプ氏の口から語れることはなかった。ただトランプ氏はAppleとクックCEOは多くの問題を彼と討論しなければならない、と語っている。

トランプ氏はAppleに不利になる政策を実行すると発言

今年1月の演説で、トランプ氏は自身が当選したら、強制的にAppleのハードウェアの生産基地をアメリカに戻させるとぶち上げた。また海外で製造している製品に対しては35%の関税をかけ、それはAppleも例外ではないとした。

 

クックCEOもトランプ氏に反対の立場を表明

クックCEOはその直後にトランプ氏のこの考えに反対を表明し、労働力と原材料の問題がAppleの生産ラインをアメリカに戻すことについて大きな難題となると指摘した。その後Appleも最悪の事態を見越してか、Appleデバイスの組立の最大のOEM委託先であるフォックスコン(Foxconn、富士康)等もアメリカでiPhoneを製造する方法を模索していたが、その結果は芳しいものではなかったとメディアでは報じられている。

また今年2月にAppleが銃乱射テロ犯のiPhone 5cのロック解除に関するFBIの要請を拒絶したことについて、トランプ氏はApple製品をボイコットするように呼びかけるなど、Appleに対して過激な物言いが話題となった。

 

トランプ氏も実はAppleに投資をしていた

しかし今年5月に公開された金融関連の書類によって、トランプ氏は実はAppleの多くのプロジェクトに対して投資しており、わかっているだけでもその価値は110万〜225万米ドル(約1億2,200万円〜2億5,000万円)にのぼるといわれている。トランプ氏の資産の中では微々たる金額とはいえ、投資先であることには変わりがない。トランプ氏は潜在的に自身と利益悖反するような政策を実際に行うかどうかに注目が集まる。

 

画蛇添足 One more thing…

実際、トランプ氏は選挙時には非常に注目を集めることを言っておいて、実際に大統領になった後は現実的な路線を歩むものとみられている。なぜなら、彼自身は優秀なビジネスマンで、ビジネスマンは臨機応変に対応しなければならないからだ。

Apple製品をアメリカで製造することは現実的にありえないことだし、海外製品に一律法外な関税をかけることはWTOの原則にも違反して実現できない可能性が高い。もし実現したとしても、相手国及び米国にとってもいいことは恐らくなにひとつない。

もう1つ、トランプ氏が選挙の時に言っていた中国を為替操作国と認定して制裁をかけるというのも、今や世界二大経済大国の衝突を生むだけで、やはりお互い何もいいことはないだろう。優秀で合理的なトランプ氏はそんなことは間違ってもしないだろうと思われる(TPP離脱はあるかもしれないが)。

そして、もちろん強かなティム・クックCEOも、AppleがこれまでワシントンDCでロビー活動を行っていたのと同様、トランプ次期大統領とも様々な交渉と取引をしていくだろう。

記事は以上。

(記事情報元:Buisiness Insider

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