Appleは日本時間本日2020年3月25日未明(午前2時頃)に、iPhone用OS、iOS 13.4及びiPad用OS、iPadOS 13.4をリリースしました。iOS 13としては通算9個目のバージョンアップです。一つ前のバージョン、iOS/iPadOS 13.3.1から2ヶ月近く経ってのリリースとなり、頻繁なアップデートを繰り返してきたiOS/iPad 13のうち、1つ前の13.3.1は最も長くもったバージョンとなり、また歴代のiOSの中でもかなり長い間もったといえます。小数点1桁アップデートのため、いくつかの機能追加と大幅なバグ修正と改善が行われています。
一番大きい変更は、やはりiPadOS 13.4のマウスとトラックパッドの対応かと思われます。
iOS 13.4 アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 13.4のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iOS 13.4では、新しいミー文字ステッカーと、“ファイル” AppでiCloud Driveフォルダ共有が導入されます。このアップデートには、バグの修正と改善も含まれます。
ミー文字
- 9つの新しいミー文字ステッカー(“笑顔とハート”、“ごめんなさい”、“パーティーフェイス”など)を追加
ファイル
- iCloud Driveフォルダ共有が“ファイル” Appで可能
- 明示的に参加依頼した人のみにアクセスを制限、またはフォルダのリンクを知っている人は誰でもアクセスを許可
- ファイルの変更とアップロード、またはファイルの閲覧とダウンロードのみにするアクセス権を設定可能
メール
- メッセージの削除、移動、返信、作成ができる、常に表示されるコントロールをスレッドビューに追加
- S/MIMEが設定されている場合に暗号化メールへの返信を自動的に暗号化
App StoreとApple Arcade
- ユニバーサル購入への対応により、特定のAppを一度購入するだけでiPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVのすべてで使用可能
- 最近プレイしたArcadeゲームが“Arcade”タブに表示されるようになり、iPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVでプレイを継続可能
- “すべてのゲームを表示”のリスト表示を追加
CarPlay
- CarPlayダッシュボードに他社製ナビゲーションAppを対応
- CarPlayダッシュボードに通話情報を表示
拡張現実
- AR Quick LookがUSDZファイルでのオーディオ再生に対応
キーボード
- アラビア語の予測入力に対応
このアップデートには以下のバグ修正およびその他の改善も含まれています:
- 全画面ディスプレイのiPhoneモデルでVPNが切断されたときに表示されるステータスバーインジケータを追加
- “カメラ”を起動した後にファインダーに黒い画面が表示されることがある問題を修正
- “写真”がストレージを過剰に使用しているように見える問題に対処
- iMessageが無効になっているときに“写真”から“メッセージ”にイメージを共有できないことがある問題を解決
- “メール”でメッセージの順序が乱れることがある問題を修正
- “メール”のスレッドに空の行が表示されることがある問題に対処
- クイックルックの“共有”ボタンをタップすると“メール”がクラッシュすることがある問題を解決
- “設定”でモバイルデータ通信が誤ってオフと表示されることがある問題を修正
- “設定”でYahoo! Japanアカウントにサインインできないことがある問題を修正
- ダークモードと反転(スマート)の両方をオンにしたときにSafariでWebページの表示が反転されないことがある問題に対処
- ダークモードがオンときに、Webコンテンツからコピーしたテキストを貼り付けても表示されない問題を解決
- SafariでCAPTCHAタイルが正常に表示されないことがある問題を修正
- “リマインダー”で期限超過の繰り返しリマインダーを実行済みとしてマークするまで新しい通知が発行されない可能性がある問題に対処
- “リマインダー”で実行済みのリマインダーについての通知が送信されることがある問題を解決
- サインインしていなくても、Pages、Numbers、およびKeynoteでiCloud Driveが利用できるように表示される問題を修正
- Apple Musicでのミュージックビデオが高品質でストリーミングされないことがある問題に対処
- 特定の車両でCarPlayの接続が失われる可能性がある問題を解決
- CarPlayで“マップ”の地図表示が現在のエリアから少し離れることがある問題を修正
- “ホーム” Appで防犯カメラからの活動の通知をタップすると別の録画が開かれることがある問題に対処
- スクリーンショットから“共有”メニューをタップすると“ショートカット”が表示されないことがある問題を解決
- ビルマ語キーボードの改善により、句読点に数字と記号からアクセス可能
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 13.4アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 13.4のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iPadOS 13.4では、iPadでマウスとトラックパッドに対応し、マルチタッチジェスチャでシステムをより正確にナビゲートできます。また、新しいミー文字ステッカーや“ファイル” AppにはiCloud Driveフォルダ共有が追加されました。このアップデートにはバグ修正と改善も含まれます。
マウスとトラックパッドに対応
- 新しいカーソル設計により、ホーム画面とDockのAppアイコン、およびAppのボタンとコントロールを強調表示
- 12.9インチiPad Pro(第3世代以降)および11インチiPad Pro(第1世代以降)でのiPad用Magic Keyboardに対応
- Magic Mouse、Magic Mouse 2、Magic Trackpad、Magic Trackpad 2、および他社製のBluetoothマウスとUSBマウスに対応
- iPad用Magic KeyboardおよびMagic Trackpad 2のマルチタッチジェスチャにより、スクロール、Appスペース間のスワイプ、ホーム画面への移動、Appスイッチャーへのアクセス、拡大/縮小、タップでクリック、副ボタンのクリック(右クリック)、およびページ間のスワイプが可能
- Magic Mouse 2のマルチタッチジェスチャにより、スクロール、副ボタンのクリック(右クリック)、およびページ間のスワイプが可能
ファイル
- iCloud Driveフォルダ共有が“ファイル” Appで可能
- 明示的に参加依頼した人のみにアクセスを制限、またはフォルダのリンクを知っている人は誰でもアクセスを許可
- ファイルの変更とアップロード、またはファイルの閲覧とダウンロードのみにするアクセス権を設定可能
ミー文字
- 9つの新しいミー文字ステッカー(“笑顔とハート”、“ごめんなさい”、“パーティーフェイス”など)を追加
メール
- メッセージの削除、移動、返信、作成ができる、常に表示されるコントロールをスレッドビューに追加
- S/MIMEが設定されている場合に暗号化メールへの返信を自動的に暗号化
App StoreとApple Arcade
- ユニバーサル購入への対応により、特定のAppを一度購入するだけでiPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVのすべてで使用可能
- 最近プレイしたArcadeゲームが“Arcade”タブに表示されるようになり、iPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVでプレイを継続可能
- “すべてのゲームを表示”のリスト表示を追加
拡張現実
- AR Quick LookがUSDZファイルでのオーディオ再生に対応
キーボード
- 注音のライブ変換では、スペースバーを押してテキストを変換したり候補を選択したりすることなく、注音を適宜に自動変換
- 日本語のライブ変換では、スペースバーを押してテキストを変換したり候補を選択したりすることなく、ひらがなを適宜に自動変換
- アラビア語の予測入力に対応
- 12.9インチiPad Proでスイスドイツ語のキーボードレイアウトに対応
- 12.9インチiPad ProのオンスクリーンキーボードをSmart Keyboardと同じレイアウトに変更
このアップデートには以下のバグ修正およびその他の改善も含まれています:
- “カメラ”を起動した後にファインダーに黒い画面が表示されることがある問題を修正
- “写真”がストレージを過剰に使用しているように見える問題に対処
- iMessageが無効になっているときに“写真”から“メッセージ”にイメージを共有できないことがある問題を解決
- “メール”でメッセージの順序が乱れることがある問題を修正
- “メール”のスレッドに空の行が表示されることがある問題に対処
- クイックルックの“共有”ボタンをタップすると“メール”がクラッシュすることがある問題を解決
- “設定”でモバイルデータ通信が誤ってオフと表示されることがある問題を修正
- “設定”でYahoo! Japanアカウントにサインインできないことがある問題を修正
- ダークモードと反転(スマート)の両方をオンにしたときにSafariでWebページの表示が反転されないことがある問題に対処
- ダークモードがオンときに、他社製AppのWebコンテンツからコピーしたテキストを貼り付けても表示されない問題を解決
- SafariでCAPTCHAタイルが正常に表示されないことがある問題を修正
- “リマインダー”で期限超過の繰り返しリマインダーを実行済みとしてマークするまで新しい通知が発行されない可能性がある問題に対処
- “リマインダー”で実行済みのリマインダーについての通知が送信されることがある問題を解決
- サインインしていなくても、Pages、Numbers、およびKeynoteでiCloud Driveが利用できるように表示される問題を修正
- Apple Musicでのミュージックビデオが高品質でストリーミングされないことがある問題に対処
- “ホーム” Appで防犯カメラからの活動の通知をタップすると別の録画が開かれることがある問題に対処
- スクリーンショットから“共有”メニューをタップすると“ショートカット”が表示されないことがある問題を解決
- ビルマ語キーボードの改善により、句読点に数字と記号からアクセス可能
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iOS/iPadOS 13.4の主な変更点
冒頭にも書きましたが、最も大きな変更はやはりiPadOS 13.4のマウスとトラックパッドの対応でしょう。
また、iOSではCarPlayで他社のナビアプリに対応したこと、また共通の変更点としてはメールアプリやファイル機能の強化などが挙げられます。
アップデートはOTAで可能
iOS 13.4やiPadOS 13.4へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。なお、アップデートパッケージのサイズは小数点1桁アップデートとしては普通で、iPhone XS MaxでiOS 13.3からアップデートする場合は982.6MBで、小数点1桁アップデートだけにやはりかなりのファイルの大きさだといえます。
小数点1桁アップデートなのでかなりアップデートに時間がかかりますが、アップデートにかかる時間はもちろんデバイスやネットワーク環境などによって変わります。ただ、アップデート実行中には作業ができなくなるので、アップデートはやはり時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
他のOSの同時アップデートまとめ(現在整理中)
macOS Catalina 10.15.4
リリースノートでは以下の通りです。アップデートはしましたが大きな違いは感じられず。ミュージックアプリなんかはやっとこれで中国のアプリに少し追いついたなという感じですね。
macOS Catalina 10.15.4アップデート
macOS Catalina 10.15.4では、iCloud Driveフォルダ共有、スクリーンタイムでの通信/通話の制限、Apple Musicでの曲の進行に合わせた歌詞表示などが導入されます。このアップデートを適用すると、Macの安定性、信頼性、およびセキュリティも向上します。
Finder
- iCloud Driveフォルダ共有がFinderから可能になります
- 明示的に参加依頼した人のみにアクセスを制限したり、フォルダへのリンクを知っているすべての人にアクセスを許可したりできます
- ファイルの変更とアップロードを可能にするか、ファイルの閲覧とダウンロードのみを可能にするか、アクセス権を設定できます
スクリーンタイム
- 通信/通話の制限により、お子様が通信/通話できる相手と、終日または休止時間中に通信/通話を受けられる相手を制御できます
- お子様用のミュージックビデオ再生を制御できます
ミュージック
- Apple Musicでの曲の進行に合わせた歌詞表示を追加。歌詞表示で曲の好きな部分の行をクリックするとそこにジャンプできます
Safari
- ChromeでのパスワードをiCloudキーチェーンに読み込んで、Safariやすべてのデバイスでパスワードを簡単に自動入力するためのオプション追加
- タブを複製したり、現在のタブより右にあるすべてのタブを閉じたりできる操作を追加
- 互換性のあるコンピュータでNetflixコンテンツのHDR再生に対応
App StoreとApple Arcade
- ユニバーサル購入への対応により、特定のアプリケーションを一度購入するだけでiPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVのすべてで使用できます
- 最近プレイしたArcadeゲームが“Arcade”タブに表示されるようになり、iPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVでプレイを継続できます
Pro Display XDR
- 特定のワークフローでのニーズに合わせて、色域、ホワイトポイント、輝度、およびトランスファーファンクションなどの複数のオプションから選択して、リファレンスモードをカスタマイズすることができます
アクセシビリティ
- 頭部の細かい動きを使って画面上のカーソルを動かすためのヘッドポインタ設定を追加
このアップデートにはバグ修正およびその他の改善も含まれています。
- DisplayPortまたはHDMIで接続されたHDR10対応の他社製ディスプレイやテレビへのハイダイナミックレンジ出力
- Outlook.comアカウントを使用したOAuth認証への対応によりセキュリティが向上
- セカンダリーデバイスでiCloudリマインダーにアップグレードする場合のCalDav移行に対応
- ダークモードがオンのときにアプリケーション間でコピーしたテキストが表示されないことがある問題を解決
- SafariでCAPTCHAタイルが正常に表示されないことがある問題を修正
- “リマインダー”で実行済みのリマインダーについての通知が送信されることがある問題を解決
- LG UltraFine 5Kディスプレイでのスリープ解除後の画面の輝度に関する問題を修正
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。このアップデートについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT210642
このアップデートのセキュリティコンテンツについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT201222
watchOS 6.2
リリースノートでは、以下の通りです。App内課金が大きいでしょうか。
watchOS 6.2には、以下の新機能、改善、およびバグ修正が含まれます:
Apple Watch AppのApp内課金に対応
Wi-FiからBluetooth接続に切り替えると音楽の再生が一時停止することがある問題を修正
チリ、ニュージーランド、およびトルコでAppleWatch Series 4以降の“心電図” Appを使用できます
チリ、ニュージーランド、およびトルコで不規則な心拍についての通知を使用できます
一部の機能は国や地域によっては利用できないことがあります。詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://www.apple.com/jp/watchos/feature-availability/
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
更に、macOS High Sierra/Mojave用にセキュリティアップデート2020-002もリリースされています。
tvOS 13.4
一般的なパフォーマンスと安定性が改善しています。
iOS 12.4.6
旧iOSデバイス用にiOS 12.4.6 ソフトウェア・アップデートもリリースされています。このバージョンでは主にセキュリティアップデートが施されています。
iPhone 11シリーズ用を含む、iOS 13.4/iPad 13.4オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから
最新の【iPhone 11/iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Max】用も含め、iOS/iPadOS 13.4のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。
基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。