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Apple、iPhoneやiPad上にApple Silicon対応macOSをインストールしてテストしている?

先日行われたWWDC 20(世界開発者会議2020)の基調講演で、Appleは独自設計のARMプロセッサ「Apple Silicon」をMac用に開発しており、今後Intelチップから切り替えていくことを発表しました。またデベロッパ向けには、A12Z Bionicが搭載された移行テスト用デバイス「Apple Silicon Developer Transition Kit」が配布されています。しかしApple自身はなんとiPhoneそのものにApple Silicon対応macOS 11.0をインストールしたApple Siliconプロトタイプに取り組んでいる、とリーカーのMauri QHDがTwitter上で曝露しています。

このmacOS Apple SiliconプロトタイプiPhoneをドック或いはモニタに接続することで、完全なデスクトップエクスペリエンスを実現することが可能になります。

これまで、AppleはCatalystプロジェクトによって、macOS上でiPadOSなどのアプリが動作するような仕組みを提供してきました。しかしそれがmacOSとiOSが一緒になることを意味するのかと質問されると、否定してきたのです。しかしMacがApple Silicon、つまりiPhoneやiPadに搭載されているAシリーズチップで実行が可能になった今、理論上iOSデバイス上でmacOSが動作することが可能となり、AppleはiPhone上でmacOSのプロトタイプを作成していると主張しています。

「準備ができています」とリーカーは続けています。「Appleは側面でプロトタイプの作業を続けており、今回はそれをさらに改善するために使用しています。そこには2つのプロトタイプが用意されています(ただ、実際はそのうち1つだけが採用される)。」

「Appleは他のプロジェクトが実施されるのを待っているのみの段階です」とリーカーは述べています。「それが来ることを95%確信していますが、100%ではありません。それは多くの要因に依存します。」

これまでに、デスクトップ用オペレーティングシステム(OS)をスマートフォンに導入する試みは他社でも行われてきました。これまで最も注目すべき取り組みは、ディスプレイにオペレーティングシステムのハンドヘルドバージョンを表示する代わりに、Galaxy S8をデスクトップのChromebookのようなマシンにすることを目的とした、Samsung DeXです。

また、Project Lindaは、Razer PhoneをAndroidラップトップにすることも目的としており、CES 2018でそのデモが行われていたほどです。

ちなみに今回の情報をリークしたMauri QHDは、Apple関係に関しては殆ど実績がありませんが、他のテック企業に関するリーク実績は定評があります。上記のTwitterのスレッドにはさらに多くの情報が含まれているので、ご一読されるといいかもしれません。なおMauri QHDは、プロトタイプがiPhoneではなくiPadで実行されている場合もあるとしています。

Mauri QHDはリークでこれらの両方について言及していて、Appleの2つのプロトタイプは、ドッキング可能なシステムを持つ、スマートフォンでmacOSを実行するという同様のアイデアに従っていると述べています。Appleは以前、iPhoneをMacBook Proのアクセサリにして、トラックパッドを置き換える特許を出願しており、そのような製品化を検討しているとも報告されています。

Apple Silicon搭載のMacとして正式リリースされる端末には、次世代iPhone「iPhone 12」シリーズ用に既に量産に入っているA14シリーズチップのうち、A14Zチップが搭載されるのではないかとみられています。A12Zチップが発表されたときにはZは何だと話題になったのですが、macOSのApple Silicon対応が既に進められていて、macOS対応チップがZシリーズとなっていたのかもしれません。

いずれにせよ、AシリーズチップでのmacOSの実行は、AppleのmacOSとiOSなどモバイル用OSシリーズの統合という長年の夢を実現するための大きな転換点となるのは間違いなく、統合も時間の問題ではないかと思われます。とはいえAppleはモバイル用でも機種ごとに細かくOS用ファイル(IPSW)を分けているので、今後も全く同じパッケージを全機種共通に提供するということはなさそうですね。

記事は以上です。

(記事情報元:Apple Insider

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