Appleは例年、iPhoneを9月に発表し9月中にリリースしていますが(一部機種を除く)、次世代iPhone 12はどうやら全体のリリースが10月にずれ込むことになりそうです。
iPhone 12シリーズに5G通信用ベースバンドモデムチップを提供する予定のQualcomm(クアルコム)のAkash Palkhiwala CFOが、ロイターとのインタビューの際に、「フラッグシップスマートフォンの発売の遅れ」により、2020年第3四半期(7〜9月期)の売上げが減少すると予測していることを明らかにしました。
このフラッグシップスマートフォンは間違いなくAppleのiPhoneのことを指しており、もし従来通り9月に発売されるのであれば2020年第3四半期の売上に大きく貢献するものの、それが「遅れ」により1ヶ月先延ばしになることで、第3四半期の売上げに影響するのは必至だからです。Palkhiwala CFOは更に、「メインのスマートフォンの発売が遅れたことで、部分的な影響が出ている」と語っています。「つまり、第3四半期から第4四半期に数機種をリリースするためのわずかな遅延が発生したのです。」
Qualcommは、Appleとのモデムライセンス契約に関する世界的な法的戦争に区切りをつけ、その和解の一環として、iPhone向けの5G対応ベースバンドモデムチップを提供することになっています。
こうやってはっきりと名指しはされていないものの、AppleのiPhone 12の発売の遅れは「四半期ごとの売上げ予測」の変化によって示唆されてしまっていることになります。
また、最近Apple未発表製品の正確なリーク情報を多数出しているJon Prosser氏も、大変短い投稿ではありますがTwitterでこんなことを書いています。
iPhone 12
New iPadsOctober
— Jon Prosser (@jon_prosser) July 29, 2020
今のところ、なぜiPhone 12の発売が遅れることになっているかについては定かではありませんが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による主に中国大陸や台湾系の工場や研究開発期間の稼働状況に影響があったことが原因であるのは否めません。iPhoneの心臓部といえるSoC「A14チップ」に関しては、TSMCにて既に量産に入っていて製造は順調すぎるくらいだという情報が入ってきていますが、ディスプレイ、メモリ、カメラモジュール、バッテリー、コネクタ類。。他にも面実装でロジックボードに取り付けられる細かい部品を入れればそれこそ3桁以上の数の部品がiPhoneには詰まっていて、そのうち複数社購買で代替が効かない部品が1つでも欠品すれば、iPhoneは完成品として組み立てられないのです。中国の旧正月+新型コロナウイルス感染症によって中国では2〜3ヶ月はまともに工場が稼働しなかったことを考えると、むしろ1ヶ月程度の発売の遅れで済むなら御の字なのかもしれません。
先日当方もお知らせしたとおり、もしリーカーの情報が正しければ、9月8日に新型iPhone 12の発表イベントが、WWDC 20と同様オンラインで行われる予定です。その際には、次世代「Apple Watch Series 6」や、復活したワイヤレス充電パッド「AirPower」も同時にリリースされるのではないかと予測されています。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)