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ビッグデータの大きさってどのくらい?iPadと万里の長城に例えると。。

中国科学院アカデミー会員で、中国科技大学の陳国良教授が、本日南京にて”ビッグデータは果たしてどれほど大きいのか”という講義を行った。

例として、陳教授は2020年までに、地球上の全部のビッグデータを全てiPadに詰め込んで、それを”れんが”として用いたとしたら、”45個もの万里の長城が建設可能”という。

当日、2015年全国IoTテクノロジーと応用イノベーションをテーマとする講演会が行われ、多くの中国工程院会員や科学院会員等業界内トップの学者や専門家が参加し講演を行った。

その中で最近テクノロジー業界で最も流行っている概念の一つの”ビッグデータ”に話題が及んだとき、陳国良教授はまずその大きさについて語った。ちょっと前の2011年、全地球のビッグデータの規模は1.8ZBで、これは575億台の32GBのiPadにあたるという。そしてこれらを”れんが”として万里の長城を建設した場合、2つ作ることができるという。しかしビッグデータはそれからますます膨らんでおり、2020年にはその規模は40ZBに到達し、そうなると45個もの万里の長城を建設することができるという。

“みんながビッグデータについて忙しくしている”、このビッグデータの研究や応用のブーム陳教授はその脅威について警鐘を鳴らした。

陳教授は、どこにでも存在する”第三の眼”とビッグデータの二次利用は、人々を不安に陥れ、大衆のプライバシーに脅威をもたらすと警告する。ビッグデータを用いて予測判断をしたり、人類の潜在的な行為を処罰したりすることは、人類や社会に不公平や補うことのできない損害を与えることになりうること、またデータの質が高くなく、客観的ではなく、誤ったものであった場合、かつ人々のデータに対する盲信や崇拝が現れ、”データ独裁”が形成されてしまうことはとても恐ろしいことだという。

ビッグデータをあまりに解析しすぎると、事件が起こるたびにそれを量化し、解読し、関連性を探し、単純化することになるが、時にそれは客観的事実を代表するものではなくなることで、人類に危害を加える可能性があるというのだ。

“人々に、ビッグデータの扱いは慎重に行い、過度にビッグデータを解読することは避けるよう啓蒙すべきだ”と陳教授は発表している。

画蛇添足 one more thing

ちなみに上記の、2011年のビッグデータの総和の1.8ZBのZとは、あまり見かけない単位だ。
これはゼタ(Zetta)で、テラ→ペタ→エクサ→ゼタとなる。
1テラが1,000,000,000,000なら、1ゼタは1,000,000,000,000,000,000,000となる。
ちなみにゼタのその上はYで、ヨタ(Yotta)となるが、まだそこまでの量のものはないようだが。。
しかし1ZBというだけでもとんでもない数字だ。

データの暴走、デジタルの暴走。。

人間が創り出した人工知能が人間の能力を超えるのも時間の問題だ。
ビッグデータを完全に味方につけた人工知能が人類をコントロールする時代、まさに映画「マトリックス(Matrix)」のような世界が迫っているのかもしれない。

そうならないためにはどうしたらいいか。。研究者の良心が求められる。

しかし町中でもどこにでも監視カメラが備えられている”監視国家”において、そのような言説を述べている陳教授。ビッグデータに仮借して、暗に現在の某国政府の批判をしているようにもとれなくもない。

記事は以上。

(記事情報元:MacX

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