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Apple、iOS8の容量が大きすぎる件で集団起訴される、iCloudを強制的に買わせる商法?

以下は中国のメディアiFanr(爱范儿)の記事より。

iOS8のアップデートの時のクレームは非常に多かった。なぜならアップデートに非常に大きな内蔵メモリの空きスペースが必要だったからだ。16GBモデル以下のユーザは、ある程度のアプリや写真・動画などのデータを削除しなければiOS7からiOS8にできず、またアップデートするためのiOSデバイスには最大で7GBも空きメモリがないとアップデートすら進められないという状態だった。もちろんこの7GBは全てがiOS8が占めるものではなかったが、客観的に見てもiOS8はiOS7よりも大きいのは明らかだ。

そんなわけで、AppleがiOS8のキャッチコピーに用いた“The biggest iOS release ever”の翻訳としては、「史上最も重大なiOS」という翻訳もできるし、「史上最も容量が最大のiOS」ともとることができるわけだ。iOS8アップデート中の不快さが、Appleを法廷に引きずり出すことになった。

San Jose Mercury Newsが運営するsiliconbeatが2014年最後に出した記事によると、とある集団訴訟がサンフランシスコのベイエリアの連邦地方裁判所で起こされ、原告達は、AppleがiOS8がiOSデバイスにどのくらいのメモリ容量が必要なのか明確に示さなかったとしている。正確にいえば、iOSデバイスの中で、iOS8は最大で23.1%のメモリスペースを占拠することになるのだが、ユーザにはそのことが知らされていなかった。

原告がAppleを責めているのはそれだけではない。Appleはユーザに上記のことを知らせなかっただけではなく、Appleは更にこの機会を利用してiCloudサービスの利用を促しているというのだ。ということでこの訴訟の焦点は、iOS8にアップデートするにはスペースを空けるしかなく、アップデートをした後更に多くのスペースが必要となり、そしてユーザにはもっと大きなiCloudの容量を買わせるように誘導されるということで、これらは原告の視点から見れば、まるでよくできた抜け出せない罠のようなものだということだ。

しかしなぜiOS8はアップデート中にそこまで大きな容量がなくてはいけないのだろうか?Bussiness Insiderによる解釈では、iOS8のようなメジャーアップデートとなると、iOSデバイスは内部メモリのコンテンツを圧縮して保存し、iOS8のダウンロードが終わったらそれを解凍して戻すことになり、その際に多くのメモリが必要だということだ。

原告はこう述べている。
「Appleはこの機会を利用した巧妙なビジネス戦略で、ユーザには広告ではメモリ容量のことは殆ど触れず、一部のどうしても容量が必要なユーザにクラウドサービスを売りつけているのだ。例えば何らかの試合や結婚式など重要な場面でビデオを撮りたい、そんなユーザにだ」

Appleの公式発表によれば、現在のiOSデバイスの中でiOS8が適用されているのは64%で、まだ32%のユーザがiOS7を使っていて、それ以前のバージョンは4%という分布となっている。

多くの人が上記の原告の物言いは正直”針小棒大”であると感じるだろう。しかし弁護士がそんな原告たちのために起訴に踏み切ったのだ。ワシントン地区の法律事務所Cuneo Gilbert & LaducaのWilliam Andersonによれば、「私達は多くのAppleユーザが騙されたと感じています。私達はその人達を助けて損害賠償を引き出したいのです」とのことだ。

そういえば最近はAppleは被告席に座ることが多い。例えばiTunesとiPodのDRM暗号化が他のミュージックストアでダウンロードされた音楽を再生できず独占禁止法(米国では反トラスト法)に抵触するとして集団訴訟をされていた件は記憶に新しい。この訴訟は10年も続き、当時スティーブ・ジョブス(Steve Jobs)も法廷に立って証言しなければならなくなった。最終的にAppleが勝訴し、10億米ドルの賠償金を免れたことは当ブログ記事でもお伝えしたとおりだ。

記事は以上。

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